パリコレデビューの瞬間〜バックステージ

【パリ=23日17:20】予定時刻から約20分後、満員の会場の中、ANREALAGE 2015年春夏コレクションが発表されました。ここでは、ランウェイショーの舞台裏の様子をレポートします。


 外には、開場を待つプレスやバイヤーなど多くの人。会場前には、数時間前からショーの入場を希望するファンが集まっていたそうです。

 レッドタイと呼ばれるセキュリティが、入場者を厳しくチェックしています。

 パリでは基本的にシートは指定で、席数は300前後。

 ランウェイで客入れ中のバックステージは、時間との戦いです。

 モデル達の雰囲気は和やか。

 シューズのパーツや底には全て影が付いています。

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 加茂克也さんが手がけたヘッドピースは、コレクションを引き立てるようアイボリー色で、ここにも黒い影。

 同時にメイクの仕上げが行われます。

 今回のモデルは12人。キャスティングについて、演出の金子さんは「透明感、少し宇宙的、そしてロック魂のあるモデルを選ぶようにしました」といいます。

 レースに見えるドレスや傘は、レーザーカットを全面に施したポリエステル素材です。

 慌ただしさの中に、緊迫した空気のスタート直前。

 演出は当日に最終決定したため、急遽ルック数も変更に。

 17時21分、ディレクター金子さんの合図でショーのスタートが切られました。

 フィッターが着せつけながら、パタンナーの大嶋さんがチェック。

 スタイリストの山口さんと森永デザイナーが最終チェックし、次々とモデルをランウェイに送り出していきます。

 フェンスや木々など日常の何気ない影が、左のドレスはプリント、右のドレスはジャカードでドレスに表現されています。

 ラスト2体は、ショーのハイライト。紫外光に反応して黒色になる、世界初の技術が反映されたスペシャルファブリックです。

 フィナーレは、前半のルックの白いエプロン状のピースを外した黒のドレス。

 黒いドレスが表しているのは、光の実態がなくなっても消えない影の存在。日常で見落とされている存在や、これまで気付かなかったことに目を向ける、アンリアレイジの概念がここに現されています。

 フィナーレの後、森永デザイナーがランウェイに出て一礼すると、客席から拍手や口笛、そして「ブラボー!」の声が上がりました。

 ランウェイから戻った森永デザイナーを拍手で迎えるスタッフ達。

 バックステージを撮影していたシトウレイさんなど、同志や仲間が次々と森永デザイナーに声を掛けます。

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anrealage-07-140924_002.jpg 待ち構えていた海外メディアの取材を受けます。

 初めてのパリコレクションについて、初めての地でギリギリまで自分達だけで何が出来るかわからなかったことから「死ぬかもしれないと思いました」と口にした森永デザイナー。

「80年代に日本のデザイナーがパリに進出したことは、伝説になっています。その"黒の衝撃"に対して、黒の象徴である影を白に変えたいと思い、ずっとこのテーマに決めていました。白と黒で真っ向勝負。思考と造形と技術だけで勝負しました」

 パリの舞台でスタートを切ったアンリアレイジ。森永デザイナーの挑戦は続きます。