密着レポートについて

デザイナー森永邦彦が手がける「ANREALAGE(アンリアレイジ)」パリコレデビューまでの6日間に密着。現地のアトリエやショー会場から、服作りやバックステージなどの様子をリアルタイムでレポートします。更新は「ANREALAGE」チームが日本を発つ9月18日から、ショー当日の23日まで。

ショー当日の23日17時(日本時間24日0時)前からコレクションのメイキングムービーを公開し、会場からショーのライブ中継を予定しています。 ※回線の状況で途切れる場合もあります。

アンリアレイジとは?

日常(A REAL)、非日常(UN REAL)、時代(AGE)をコンセプトに、2003年に森永邦彦が立ち上げて今年で11年目。 ○△□といった形の探求から、「色を着脱する服」「サイズが変わる服」「季節に左右されない服」など最新テクノロジーを融合したコレクションまで、服の価値を再考する。パリコレデビューとなる2015年春夏コレクションのテーマは「SHADOW(邦題:光)」。


公式HP: http://www.anrealage.com/

更新終了しました

先輩デザイナーのサポート

 2014年09月23日 04:00 JST

【パリ=22日16:00】森永デザイナーが慕う、「White Mountaineering(ホワイト マウンテニアリング)」のデザイナー相澤陽介さんがアトリエを訪れました。

 ショー直前の森永デザイナーの様子を見て「なんだかヒリヒリする」とつぶやいた相澤さん。アンリアレイジがパリコレに挑戦することについては、あまり賛成ではなかったそう。

 森永デザイナーの意思は固く、ついにパリへ。

 それを知った相澤さんは、非常勤講師を務める金沢美術工芸大学の研修旅行の日程を合わせ、ショー当日のフィッターなどに学生を派遣できるよう計らいました。

ライゾマティクス真鍋大度が会場入り 特殊設営

 2014年09月22日 23:15 JST

【パリ=22日13:00】「Rhizomatiks(ライゾマティクス)」の主宰、真鍋大度さんがパリ入り。今回のショーでは、特殊演出を手がけます。

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東京から持ち込んだ機材を、ショー会場の国立美術学校Beaux-Arts Salle Melpomene(ボザール メルポメーヌ)のホールに運び込みます。

anrealage-02-140922_003.jpg会場内は設営が開始されており、照明や音響スタッフ、プロダクションなど約20人が準備中。

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anrealage-02-140922_008.jpgこれは演出で使われる装置でしょうか。

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anrealage-02-140922_014.jpg 設営が完了。今夜20時頃から、会場で演出テストが行われます。

anrealage-02-140922_015.jpg「会場で実際にやってみないと、わからないですね」と、意味深な真鍋さん。

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明日23時17時(日本時間24日0時)のショーで、何かが起こるようです。

スタイリングは山口壮大「コンセプトを表現し、コンセプトにしばられない」

 2014年09月22日 22:00 JST

【パリ=22日11:00】ショー前日。今日はいつもより早くアトリエが開き、作業が開始されました。スタイリスト山口壮大さんが合流。

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 森永デザイナーは今日、2005年に初の東京コレクションとして、東京タワーを舞台に「keisuke kanda」と共同開催したショーの時のスタッフTシャツを着用しています。

「keisuke kandaとANREALAGEの唯一のコラボレーションアイテムなんです

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 ショー本番まで、残すところあと30時間。「勝ち負けではないですが、この一回は、なにがなんでも勝ちたいと思います」。

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 最終のモデルキャスティングと並行して、決定したモデルを呼んでフィッティングが行われます。

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 山口さんは2013-14年秋冬コレクション「COLOR」から、ショーのスタイリングを担当してきました。

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アンリアレイジとの仕事では、「コンセプトを表現すること」「コンセプトにしばられないこと」の2つを意識しているそう。

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 山口さんのスタイリングについて「人間度が浮き立ってくる。リアルに振る、でもリアル過ぎないさじ加減が絶妙なんです」と話す森永デザイナー。

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 キャスティングを終え、モデルがほぼ決定しました。

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言葉を形にする技術スタッフ

 2014年09月22日 20:00 JST

【パリ=21日19:30】森永デザイナーの服作りのプロセスの多くは、言葉から入ります。

 言葉をまずメールでスタッフに送り、言葉を受け取ったスタッフが考え、お互いに提案し、新しい服作りを探求していくという作業それらを服という形に変えていくのが、パタンナー大嶋さんの仕事です。

 大嶋さんは、「○△□」など形をテーマにコレクションを発表してきたアンリアレイジに「パタンナー心を動かされました」といいます。

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 現在、アンリアレイジの全パターンを担当。今回はショー2日前にして、上がりが思ったようにいかなかったショーピースがあり、「作り直し」という窮地に立たされました。

anrealage-01-140920_014.jpg「いつも"今回が一番やばい"と追い込まれて、それを乗り越えているんです。なので今回もなんとか仕上げます」と、冷静にパターンの引き直しにとりかかっています。

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 アトリエでは、助っ人も含めて多くのスタッフが、急ピッチでコレクションピースを仕上げています。

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【インタビュー】東京とパリの架け橋 コーディネーター大塚博美(動画)

 2014年09月22日 17:20 JST

【パリ=21日】森永デザイナーと大塚博美さんは、遠い縁のある関係です。

 森永デザイナーの叔父で編集者の森永博志さんのパートナーが、1960年代から活躍していたスタイリストの堀切ミロさん(故人)。大塚博美さんは堀切さんの最初の弟子で、森永デザイナーはその事実を、出会った後から知ったのだといいます。

 1990年代からパリコレクションに参加するブランドのコーディネーターを務めてきた大塚博美さん。「UNDERCOVER(アンダーカバー)」をはじめ、「JOHN LAWRENCE SULLIVAN(ジョン ローレンス サリバン)」や「kolor(カラー)」などを担当しています。

 パリをベースに、ブランドイメージに沿った現地のPRやセールスエージェントをマッチングしたり、アトリエの紹介から移動時の車やお弁当の手配まで、あらゆることをコーディネート。コレクションブランドだけではなく、イベントやキャンペーンなど、クライアントは多岐にわたります。



ー90年代からパリコレに関わっていますが、変わったことは?

 変わったと思うのはブロガーの出現ですね。以前はバイヤーやプレスだけの閉じられた世界でしたが、ブロガーがショーの最前列に座るようにもなりました。ショー会場の入り口のスナップも賑やかになりましたね。今もありますが、昔はもっと殺気立ったような雰囲気でしたから。

ーパリコレでは今、何が求められていると思いますか?

 ブランドによって、バイヤーさんが求めているものが違ってくるとは思いますが、特にパリの展示会ではそのコレクションの中で一番コアで凝縮されたピースからオーダーされていくんです。価格の低いものではなく、"ザ・コレクション"というようなものから手をつけていくので、クリエイターにとって面白いことなんじゃないかと思っています。

 「アンダーカバー」の最初のパリコレの時も、ハンドワークが多いコレクションだったので、たくさんチクチクと縫われたもの、一番高いものから売れていきました。

ーパリコレに挑む上で必要なことは?

 個性や自分の世界を打ち出して、服を見たときに「これは誰の服」とわかるような、その人にしか作れない服を作って、パリに持ってこられるといいと思います。良いか悪いか、売れるか売れないかは分からないですが、それを評価してくれるプレスやバイヤーが、世界にはいると思いますね。

 日本だと周りの人と同じじゃないと外れてしまうということがありますが、パリでは周りの人と違うことに拍手をもらえる。だからクリエイターたちは嬉しいと思います。

ー初めてコーディネーターを務める「アンリアレイジ」に期待することは?

 テクニックの開発から始まるなど、森永さんは少し博士のような方で、そういうアプローチの人は世界に少ないと思います。それが持ち味だと思うので、どんどん打ち出していって欲しいですね。

ーパリではどのような受け取られ方をすると思いますか?

 みなさんショーを楽しまれると思いますね。パリコレは世界中のファッションのプロが集まって真剣に仕事をする場なんですが、みな驚かせてほしいと思っているんですよ。かつての「アレキサンダー・マックイーン」や、「メゾン マルタン マルジェラ」の初期もそうでした。そういった驚きはファッションの楽しみの一つだということをプロ達はわかってるので、大いに楽しませて欲しいなと思いますね。