PR:
「UNIQLO(ユニクロ)」と「しまむら」は国内系ファストファッションの2大ブランドといわれる。しかし、両社の商品調達には決定的な違いがある。「ユニクロ」はSPA派で、「しまむら」は仕入れ派というのが、その最大の違いだ。
ユニクロのように自社で商品を企画・開発し、生産を経て、販売まで一貫して手がけるのが「SPA」という業態。「SPA」(Speciality store retailer of Private label Apparel)とは、もともとは「GAP(ギャップ)」のドナルド・フィッシャー会長が自社のビジネスモデルを表した言葉だ。「H&M(エイチ&エム)」も「ZARA(ザラ)」「TOPSHOP(トップショップ)」もSPA型に当たる。
仕入れ派は文字通り、他社が開発・生産した商品を買い付けて、自社のショップで販売する業態。問屋を通じて買い取る形態や、取引先メーカーから直接買う方法などがある。自社ブランド名を付けて、専用に生産してもらう「OEM(Original Equipment Manufacturing)」という手法もある。
こちらはSPAのようなオリジナリティーある商品開発は難しいが、商品を作ってくれる取引先を広げれば、異なるデザインのたくさんの種類の商品をそろえられる。この業態をとる「しまむら」「フォーエバー21」が膨大なアイテム数を誇るのは、仕入れの強みを生かしているからだ。
自社でゼロから素材開発するSPAは、ユニクロの「ヒートテック」のように、オリジナル素材をアピールしやすい。しかし、「H&M」や「ZARA」といったファッショントレンド追随型のファストファッションは素材の機能性よりもデザインを前面に押し出していて、ユニクロの素材重視、ベーシック志向は世界的に見ても異色だ。
SPA派、仕入れ派それぞれに強みや特長がある。買う側はそれぞれのいいとこどりを狙って、賢くファストファッションと付き合っていくのがよさそうだ。
(文:ファッションジャーナリスト 宮田理江)
PR: