【動画】ファセッタズムが挑んだ "壊して創る"10回目のショー

FACETASM 2016年春夏コレクション
FACETASM 2016年春夏コレクション
画像: Fashionsnap.com

 「ファセッタズム(FACETASM)」が、ミラノで発表したメンズに続いて東京でウィメンズの2016年春夏コレクションを発表した。10回目となるショーについてデザイナー落合宏理は攻めの姿勢で、服作りから演出に至るまで、"壊して創る"コレクションで挑んだという。

 会場はこれまで、主にファッションウィークで最も多くの来場客を収容するメインホールを使用してきたが、今回は渋谷区文化総合センター大和田のビル10階の、あえて狭い廊下をセレクト。窓から東京の街が見えることも重要な演出になった。ショーのタイトルは、ミラノで発表したメンズと同様に「Ambiguous daze in my ambiguous days」。

 通常は取り払われるはずのビニールシートがランウェイに敷かれたまま、不安定な状態でスタートしたショーは、モデルがゆっくりと、観客の間を縫うように歩を進める。お面のように白塗りしたメイクを、一方向に激しくなびく髪が覆い、漂う違和感。細かく切り刻まれたシャツやオーバースカートが、全て細い紐の蝶々結びで繋がれて形作るファーストルックは、インパクトを与えながらどこか儚げな印象を受ける。MA-1やチャイナシャツといった原型はベーシックだが、解体され、あるいは全く異なる要素が差し込まれ、不協和音を奏でるように危ういバランスを保つ。後半はフォーマルな素材やふくらみのある格子素材、ダメージレザーがオーバーサイズのフォルムを作るが、足元にはライン入りのスポーツソックスやサンダルを合わせるなど、「服にタブーはない」と言う落合ならではのストリートウェアに着地させた。ウィメンズのみのショーということもあってクリエイションの純度が高く、より自由な振り幅で新しい形のショーに挑戦し、攻める姿勢が際立った。

 落合は今年、3月に「love」をテーマに発表したコレクションがきっかけで、「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」がサポートする若手支援プロジェクトに日本人として初めて選ばれ、6月にミラノで海外初のショーを経験。パリでは合同のショールームに出展するなど海外展開を積極的に進める一方で、10月17日には東京・原宿に待望の旗艦店の出店を控えており、着実に歩を進めている。次回のコレクション発表など「これから先のことはわからない」と話す落合だが、ショーの後「前と同じことをやるのは僕らじゃない。自分達らしい、強くて新しいことをやるために、東京から戦い続ける」と力強く宣言した。