H&Mデザインアワード2016優勝者決定、受賞作は日本製デニム使用「ボロ」や「侘び寂び」から着想も

優勝者のHannah Jinkins(中央)を祝福する審査員たち
優勝者のHannah Jinkins(中央)を祝福する審査員たち
画像: Fashionsnap.com

 ロンドンのケンジントンパレスで7日、「H&M(エイチ&エム)」が主催する第5回目の「H&M デザインアワード 2016」の優勝者が決定した。優勝作品は来年秋にカプセルコレクションとしてH&Mの店舗で発売される予定。

 今年の審査員には、ファッションフォトグラファーのニック・ナイト(Nick Knight)やスタイリストのケイティ・イングランド(Katy England)、「バルマン(BALMAIN)」クリエイティブ・ディレクターのオリヴィエ・ルステン(Olivier Rousteing)らが名を連ね、ファイナリスト8名の作品を審査した。候補者達は卒業コレクションからそれぞれ4ルックをショー形式で披露。ショー後には同会場内でコレクションを見て触れるスペースが設けられ、審査員やメディア関係者にコレクションについてプレゼンテーションを行った。審議の後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート出身の24歳、ハナ・ジンキンス(Hannah Jinkins)が優勝に輝いた。 

 ジンキンスの作品は作業着を独自に変化させ、日本の「ボロ」や「侘び寂び」「金継ぎ」に着想を得てデザインを構築。日本の工場で生産されたというセルビッチデニムとシルクやニット素材を組合せ、オーバーサイズで男性的なデザインを留め金を用いて女性らしいシルエットに仕上げた。H&Mデザイン責任者のアン・ソフィー・ヨハンソン(Ann-Sofie Johansson)は「コレクションに統一感があり、マスキュリンとフェミニティを作品に共存させた点が審査員から評価を得た」と選出の理由を挙げた。

 今年で5回目を迎えるH&Mデザインアワードは、若手デザイナー支援のために2012年に設立された賞。世界約40のファッションスクールに在籍し応募資格を満たすことが参加の条件で、国内での応募対象校は文化服装学院とバンタンの2校。優勝者には5万ユーロ(約670万円)とH&Mのサポート体制の下カプセルコレクション開発の機会が与えられる。

 日本からは文化服装大学院卒業生で「H&M ストリート・アウトドア・プロジェクト 2014」の優勝者、椎尾絵里子が24名のセミファイナリストに残ったが、8名のファイナリストからは落選。アワードを振り返り「海外の学生の作品やポートフォリオなどを見たり、それぞれのデザインプロセスなど話を聞くことができ、勉強になった。今後は、ヨーロッパの様々なメゾンで経験を積みたい」とコメントした。