「すぐ買える」形式への移行は様子見、CFDAがファッションスケジュールに関する調査発表

画像: CFDA公式サイトより

 先週、米国ファッション評議会(CFDA)が、昨年12月からボストン コンサルティング グループ(BCG)と取り組んできた現行のNYファッション・ウィークについての調査結果を発表した。

 CFDAはデザイナー20名、エディター15名、卸業者8名などから構成される計50名を対象に調査を実施。現行システムの問題点として、早期に新作を店舗に投入することによる「商品価格の定価割れ」、SNSなどの普及によりショーがオンタイムで全世界に配信されることでの「新鮮さの低下」、コレクションとプレコレクションの間隔の短さによる「デザイナーの負担」の3点を挙げた。これを発表と発売を同時期に行う「in-season(インシーズン)」形式に変更することでこれらの問題点を改善するとともに、ブランドはデザインの模倣を防ぎ、プレスは読者へのタイムリーな情報提供が可能になるなどメリットについて言及。また、インシーズン形式は、改善策の一例であるとし、メンズとウィメンズの統合や、セカンドラインのメインラインへの統一化なども施策の一例として提案された。最終的な結論としてスケジュールに関して決定的な変更点は特になく、「どの形式が最適かを決めるのはブランド次第で、CFDAはそれを模索するためのデザイナーの試みをサポートする」という立場を表明するにとどまった。

 一方で、ヨーロッパのメゾンブランドは「プラダ(PRADA)」や「フェンディ(FENDI)」がショー後に新作バッグや小物アクセサリーを店舗で発売するなど、実験的に施策を取り入れているが、「グッチ(GUCCI)」や「サンローラン(Saint Laurent)」などのブランドを傘下に置くケリンググループのCEOフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)やデザイナーのカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は「(発売までに期間を置くことは)消費者の購買欲求を掻き立てるための必要な時間」という見解を示し、従来のファッションカレンダーの刷新を望まないことを明かしている。