クールジャパン機構が初のファッション投資「45R」に8億円超

会見を開いた(左から)クールジャパン機構 杉内信夫執行役員、太田伸之社長、フォーティファイブアールピーエムスタジオ 高橋慎志代表、中島正樹副社長
会見を開いた(左から)クールジャパン機構 杉内信夫執行役員、太田伸之社長、フォーティファイブアールピーエムスタジオ 高橋慎志代表、中島正樹副社長
画像: FASHIONSNAP

 海外需要開拓支援機構(以下、クールジャパン機構)が3月9日、ファッションブランド「フォーティファイブ・アール(45R)」を手掛けるフォーティファイブアールピーエムスタジオ(以下、45rpm)に最大8.2億円を出資することを発表した。同社の海外展開を支援するもので、同事業を軸にした新合弁会社の設立も決定。45rpmは今後3年間で、アメリカやフランス、そして初進出となるイギリスに計7店舗の直営店を新規出店するほか、アジア圏において卸販売を広げ、2020年度の海外売上高約50億円を目指す。

 45rpmが1978年に設立した「45R」は、高品質なナチュラル系原料・素材や、インディゴ染・藍染を使ったテキスタイル、独特の柔らかな風合いと着心地を実現した縫製や加工など、ものづくりのすべての工程を日本国内の産地とともに展開しているファッションブランド。2000年に海外初進出となったニューヨーク店を皮切りにパリや中国、香港などにも店舗を広げ、現在までに16店舗を出店している。2016年度の海外売上高は20億円超で、営業利益約3億4,300万円を計上した香港を中心に業績は好調。様々な服を身に着けてきた"本物志向"の強い40代以上に支持されているという。

 クールジャパン機構の太田伸之社長は、自身がファッション業界の出身者であることから「ファッション分野への投資を希望してきた」と前置きし、「45R」が展開する"ナチュラルテイストの高品質な大人服"が他国にはない日本のコンテンツになり得る点と、海外市場において小売業で成功しているという2点が出資の決め手になったと説明した。

 両社が共同出資して立ち上げる新合弁会社の名称は「フォーティファイブアールジェイ」で、出資比率は45rpmが51%、クールジャパン機構が49%。代表は45rpmの中島正樹副社長が務め、4月中に設立し、5月から営業を開始する計画だ。新規出店を加速させる欧米での展開は「ブランド価値の向上を目指す上で必要不可欠」(中島副社長)と位置付け、南青山7丁目にある本店のように日本建築や技術を取り入れた45rpmならではの店作りを徹底する。

 「日本の職人技を広めていきたい」という思いを強く抱いてきた太田社長は、45rpmについて「メイドインジャパンにこだわりを持って、ものづくりを行っている会社の一つ。(今回の支援により)産地の方々を間接的にバックアップできることを誇りに思う」とコメント。45rpmの中島正樹副社長は今回の出資を受けることで、海外展開のスピードを早めることができる点や、クールジャパン機構の知見を活用できる点に魅力を感じているという。同社が海外展開を成功させることで地方にも好循環を生み、若者が産地に興味を持つ機会を創出することが「私達が唯一できる"地方への還元"の仕方だと考えている」と使命感を語った。同社の高橋慎志代表も「日の丸を背負っていくつもり」と姿勢を示した。