「Future Beauty 日本ファッションの未来性」展覧会レポート3
2012年08月14日 10:15 JST日常にひそむ物語と神田恵介のエプロン
レセプションではソマルタ×smart fortwoコラボレーションのモデルによるプレゼンテーションも

今回新たに加えられたのが「1980年代から30年後のいま、インターネットなどによってメディアや購買形態が激変し、ファッションシステムそのものにも疑問がもたれる難しい状況の中で、若手デザイナーが、どのような答えを導き出すことを考えることをテーマにしている」(深井さん)というセクション4「日常にひそむ物語」。
クールジャパンとして注目されるアニメや漫画とファッションの融合などを90年代にいち早く提案していた、アストロ・ボーイ・バイ・オーヤやビューティ:ビーストのデザインや20471120、ミキオ・サカベ(坂部三樹郎+シュエ・ジェンファン)のコレクション映像とともに若手デザイナーの作品を展示。
直前のセクション3「伝統と革新」で、コム・デ・ギャルソンの「こぶドレス」などの前衛的なドレスを見る人と同じ高さに設置したのとは逆に、マネキンの台をそれぞれ違う形にすることで、イッセイ・ミヤケ、コム・デ・ギャルソン、ヨウジ・ヤマモトやそれを引き継いだジュンヤ ワタナベ・コム・デ・ギャルソン、アンダーカバー、アンリアレイジなどの前衛的なデザイナーたちの作品と比べると普通の服にも見える若手デザイナーたちの物語や1人1人の個性など、作品の裏にあるものを暗示するようなものになっている。
そして、最後に見えてくるのが、セクション1「陰翳礼賛」。1980年代から現在までを見た後に1980年代が見えてくることによって、日本のファッションの過去の30年間から次の30年間につながるという演出だ。
「企画段階で危惧したのは現代をどう表現するのか、ということ。アートというカッティングエッジを見せる美術館にとって、ファッションという変化するものの中でも、新しいデザイナーを選ぶというのは大変なこと。非常に特殊なモデルであり、興味深い展示だと思う。中国、韓国、シンガポールなどでは新しいデザイナーがたくさん生まれている。アジアの新興国の人たちにも日本ファッションのダイナミズムを見て欲しい」と東京都現代美術館チーフ・ キュレーターの長谷川祐子さん。
ただし、この展覧会はこれで終わったわけではなかった。実は、エスカレーターで降りた2階には、3階で展覧会を見終わった後に見ることで、当時のパリコレクションの状況を知り日本のファッションと比較することができるように1980年代のパリコレクションのトップブランドの映像が流れていて、コム・デ・ギャルソンの黒の衝撃ならぬ「白の衝撃」名付けられた神田恵介のエプロンも展示されている。セクション2「平面性」などでスタッフが身につけている、この焼き肉屋で見かける使い捨ての紙エプロンのような白のエプロンはさまざまなデザインが施され、「陰翳礼賛」「平面性」「伝統と革新」「日常にひそむ物語」の4つのセクションを総括し、次の何かを案じているよう。





下6枚はミキオ・サカベ2011/2012年秋冬コレクションから (会場では映像が流れています)

















また、7月27日のオープニングセレモニーでは「ソマルタ×smart fortwo」コラボレーションのモデルによるプレゼンテーションも行われた。















関連記事
Future Beauty 日本ファッションの未来性展2 伝統と革新
http://ameblo.jp/fashionleaks/entry-11318830918.html
Future Beauty 日本ファッションの未来性展1
http://ameblo.jp/fashionleaks/entry-11318443355.html


