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「僕たちは、何のために働くのか」元スターバックスCEOが教える働く理由

2012年11月05日 10:00 JST
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 日々の業務に追われ、毎日を過ごしているけれど、「これでいいのだろうか」なんて思いが頭をよぎったことがないだろうか。

『ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』(アスコム)で問いかけているのは、「人はなぜ働くのか」「人は何のために働くのか」という根源的なテーマ。著者は、英国自然派化粧品ブランド「ザ・ボディショップ」を運営するイオンフォレストの代表取締役社長、「スターバックスコーヒージャパン」のCEOを務めてきた岩田松雄さん。

『ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』は、岩田さんがミッション(使命)を強く意識するようになったザ・ボディショップ、スタバ時代での経験談を交えながら、読者に「何のために働くのか」を自発的に考え、「自分のミッション」を構築するヒントを与えてくれる一冊だ。「会社員をしていると、"社内事情"や上司の意見、クライアントの好みばかりを意識しているうちに、自分の仕事に価値や誇りを見出せなくなってしまうことがありますよね。俺って何のために働いているんだろう......と。若い頃に抱いていた"志"がいつしか失われてしまう。そういう方たちに読んでもらえるとうれしいですね」と版元のアスコム編集長の黒川精一さん。大きなミッションは、人々の期待を大きく超えて、深い感動を呼び、社会を好転させる。本書では、ザ・ボディショップやスタバの企業ミッションを紹介しながらも、ミッションは会社レベルのみならず、個人レベルで持つことも必要と問うている。

「なぜスターバックスは長居する客を追い出さないのか」
スタバに対する客のクレームで一番多いのは、「せっかく来たのに混んでいて座れない」といったものなのだという。ところが、スタバでは、基本的に、長居して仕事や勉強などの"作業"をしている人たちを追い出さない。
それはスタバが、「おいしいコーヒーと居心地のよい環境を提供することを通じて、『人々の心に活力と栄養を与える』こと」をミッションに掲げているため。ザ・ボディショップのミッションは「社会と環境の変革を追及し、事業を行うこと」。どちらも自社の商品を売ることを第一にしていない。

本書いわく、「学生でも、ビジネスパーソンでも、スターバックスに来たお客様が、リラックスできたり(活力を得る)、賢くなったり(栄養をとる)すれば、それでいい。それは確実に世の中のためになっていることだから」というスタンスなのだ。そういった顧客の多くが熱いファンとなり、このスタンスに共感する人も増え、結果として、長期的に十分なリターンも得られるようになるのだという。実際、岩田さんのスタバ就任時の2010年度には、過去最高となる1016億円の売上高を達成している。

「大きな愛を持って、大きく期待を超えていく」
「お客様を満足させるとか、ニーズを満たすとか、そんな目標では、人々を感動させることができません。大きな愛を持って、大きく期待を超えていかなければなりません」と本書。岩田さんが実際に「期待をはるかに超えた」感動体験として紹介されているエピソードたちは度肝を抜かれるレベル。「MKタクシー」の運転手さんの先回りしたおもてなし精神や、老舗旅館「加賀屋」の仲居さんが走り出してまでお見送りするシーンは「ここまでするなんて!」と笑ってしまうほど。また、岩田さんがスタバCEO時代に、プライベートで店舗を訪れたときの店員の絶妙な距離感の対応などもグッとくる。

「自分に誇りを取り戻すこと」
岩田さんがザ・ボディショップの代表取締役就任時にまず行ったのが、創業者が掲げていたミッションにもう一度立ち返ること。ミッションを核とした数々の取り組みによって、従業員の満足度が格段に上がったエピソードに心を揺さぶられた。業績の面でも、就任の4年で107店から175店に店舗数を拡大、67億円から138億円にまで売上を伸ばしている。

「本書に出てくる『ザ・ボディショップ』のエピソードは、同社のミッションやブランドに惹かれて集まったものの、会社の方向性のズレなどから、自信やモチベーションを失ってしまった店員が誇りを取り戻していくプロセスを描いたものです。本書で一番伝えたいメッセージが、この『自分に誇りを取り戻す』ということです」と黒川さん。

読んでいるとき、あの満たされない思いを抱いていたザ・ボディショップの店員は自分のことではないかとドキッとさせられた。

会社員かフリーランスか、働き方のスタイルなんて、どうでもいい
「"自分が人生を賭ける価値のあるミッション"が見つかれば、何が起きても会社や上司のせいにすることがなくなります。今の自分のポストやポジションを生かしながらミッションを達成できるよう努力すればいいし、道からそれそうになっても軌道修正がしやすくなります。何より、人生に活力が生まれる。『人々の役に立ちたい』『社会を変えたい』という心の底からわき出るミッションさえ見つかれば、会社員なのか経営者なのか、フリーランスなのか、といったことは重要ではない。自分の"働き方""ポジション"にフォーカスするのではなく、ミッションを見つけて人々を喜ばせることにフォーカスすべきというのが岩田さんの考え方です」

「ミッションを強く自覚することによって、ビジョン(明確な計画)が描けるようになり、パッション(情熱)は自然とわきあがる。そして、ミッション実現に真摯に取り組んで、人々に期待をはるかに超える感動を与えていくと、共鳴してくれる仲間は必ず現れる、と本書で伝えています」

 本書は、「どうすれば自分のミッションを見つけることができるのか」「どうすれば人生を賭ける仕事が見つかるのか」という人に対して、具体的に自分のミッションを構築するためのヒントも記載されている。「なぜ働くのか」「何のために働くのか」、自分自身へ問いかけるきっかけとして役立ててほしい一冊だ。

また、『ミッション』を手にしたら、カバーとオビを外してみてほしい。元スターバックスCEO・岩田さんの著作ということから、表紙の紙が、スタバカップの熱い飲み物に巻いてある"スリーブ"と同じ色味と手触り感になっている。

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取材/dskiwt