デニム系ニュースを中心に業界情報を網羅

【レポート】H&Mグループ、増収するも天候不順などで経費がかさみ減益に

【レポート】H&Mグループ、増収するも天候不順などで経費がかさみ減益にの画像

「H&M」などカジュアルアパレルショップを展開するH&M(ヘネス&マウリッツ) グループ(スウェーデン)の2016年11月期第2四半期決算が公表された。上半期(2015年12月-2016年5月)6カ月間の連結売上高は、905億6,500万スウェーデンクローナ(1兆1,173億4,500万円、1クローナ=13円で換算、VAT=付加価値税を除く)、前年同期比5.1%増と堅調な推移だった。利益面では、米ドルの影響や、マークダウンの増加、長期投資の経費などが影響し、減益になった。

粗利は高水準にあるも、外的要因でブレーキがかかる

売上高総利益率(粗利率)は54.9%で2.5ポイント減少した。多くのセグメントにおいて、3-4月の"cold sprig"──寒い春の気候がマイナスの影響を及ぼした。5月は2ケタ近い増収と回復した。しかし、マークダウンの増加や米ドルの為替の影響などが利益を圧迫。販管費率も1.3ポイント上昇し、減益に至った(表1参照)。しかし、粗利率は50%台と高い水準を維持しているほか、営業利益率も2ケタ台を保っている。

地域別の業績は、Germany(独)が180億9,300万スウェーデンクローナ(2,352億900万円)、0.3%減とほぼ前年並みだった。USA(米国)が128億スウェーデンクローナ(1,664億円)、8.5%増と健闘した。本国のスウェーデンは48億3,700万スウェーデンクローナ(628億8,100万円)、7.4%増と堅調な推移だった。一方、日本地区は20億3,300万スウェーデンクローナ(264億2,900万円)、8.5%増と堅調(表2参照)。しかし、円ベースでは3%増にとどまった。

期末の総店舗数は4,077店(出店184、退店31)とさらに増加した。ちなみに日本地区では65店(出店8)と引き続き増加している。なかでも、China(チャイナ)が385店(出店32)と出店数が突出している(2位はUSAの24店)が、売り上げが微減している。景気の減速を反映しているとみられる。USAは433店(出店24、退店6)で、1位のGermanyの450店(出店6、退店5)に次ぐ店舗数だ。Germanyは出店と退店の数が拮抗しており、スクラップ&ビルドが進んでいるとみられる。

効率性が悪化

handm_finance_0624_2.png

財務面では、気候変動の影響により消化率が低下し、期首に比べ期末の棚卸資産(在庫)が2.0%増加した。商品回転率が3.3回転(0.5ポイント減)とやや悪化した。粗利減も影響し、交差比率が181.2と悪化している。

手元資金の減少により、手元流動性比率が微減したほか、流動比率が低下した。有利子負債を49億1,500万スウェーデンクローナ(638億9,500万円)計上したが、D/Eレシオは0.1で非常に低い水準にある。負債や資金繰りの面で大きな懸念材料は見当たらない。

2016年度は、425の新店舗を出店する計画だ。中でも、ChinaとUSAが主な市場になる。また、オンラインショップの開設も進めている。

(樋口尚平)