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【財務分析レポート】LVMHグループ、主力のファッションが伸び悩むも他分野が健闘

LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループの2016年12月期第2四半期(上期)決算は、主力の「Fashion and Leather Goods」が微減収だったが、ほかの部門が貢献し、増収増益を達成した。日本地区の売上高は連結売上高の7%=12億300万ユーロ(約1,383億円、1ユーロ=115円で換算)で前年並みだった。期末の店舗数は389店(18.減)。

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LVMH、2016年12月期
第2四半期 財務諸表(表1)

主力の「Fashion and Leather Goods」が微減収に

全般的に、各カテゴリーの売上推移は堅調だった。グループ全体の連結売上高は、171億8,800万ユーロ(約1兆9,766億2,000万円、同)、2.9%増と堅調な推移だった。営業利益は、29億 1,900万ユーロ(約3,356億8,500万円、同)、1.0%増と堅調な推移だった。

税引前利益および四半期利益においても、増益を達成した。収益の伸び率は低いが、多岐にわたるビジネスモデルを対象に連結していることもあり、堅実な収益性の向上が見られる(別表参照)。

主力の「Fashion and Leather Goods」は、売上高58億8,500万ユーロ(約6,767億7,500万円)、0.8%減微減した。リージョン別では、「Japan」が12%=7億600万ユーロ(約811億9,000万円、同)、3.5%増と堅調な推移だった。「米国」や「フランス」などが微減した。

財務面は比較的安定

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財務面では、多少、数値の減少が見られるものの、比較的安定している。有利子負債の減少と、自己資本比率の増加における影響で、D/Eレシオが改善している。難しい市況下で、主力の「Fashion and Leather Goods」が微減収だった中、うまくまとめた決算と言えるだろう。

商品回転率の幅が広い商材を扱っているため、1.1(0.1ポイント減)と比率は一般的なアパレルメーカーの平均値──3-5回転に比べると格段に低いが、これは「Wines and Spirits」などという回転率の低い商材を扱っている影響がある。

回転率の異なる商材を総合的に扱っているため、連結の商品回転率は1.1(0.1%減)と低い値だが、売上高総利益率(粗利率)は65.6%(0.8本イント増)と堅調な推移である。成長率はやや落ち着いた観のある同決算だが、利益率は引き続き高い水準を保っており、当面の財務における懸念材料はない、と考えられる。

(樋口尚平)