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【財務分析レポート】ギャップ、主力の米国が苦戦し減収減益に

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THE GAP,INC. 2016年12月期
第2四半期 財務諸表

主力カジュアルSPA企業のThe Gap,Inc.(以下、ギャップ)の2017年1月期第2四半期決算は、主力の米国が苦戦し、減収減益に至った。業態別では、「Old Navy」が増収したが、「Gap」および「Banana Republic」が減収になった。

「Old Navy」がけん引役に

連結売上高の77%を占める「U.S.」(米国、プエルトリコ、グアム)が2.1%減の減収で、「Gap」と「Banana Republic」が足を引っ張った。「Canada」(カナダ)は「Gap」と「Old Navy」がけん引役になり、2.2%増と堅調だった。「Europe」(欧州)は10.2%減で、「Gap」および「Banana Republic」が苦戦した(「Old Navy」は展開していない)。

日本が含まれる「Asia」(アジア)は8.4%増と堅調な伸びだった。連結売上高に占める比率も1ポイント上昇し10%になった。けん引役になったのはChinaだと思われる。業態別では、最も売上規模の大きい「Old Navy」が1.8%増と堅調だった。しかし、「Gap」が4.0%減、「Banana Republic」が6.5%減と苦戦した。

期末(2016年7月30日時点)の総店舗数は3,273店(19増、22減、FCを除く)。北米の「Old Navy」は1,032店(6増、3減)とほぼ横ばいだった。北米の「Gap」は、856店(3増、9減)と減少している。北米の「Banana Republic」は609店(2増)。「Asia」では、「Gap」が314店(4増、2減)、「Old Navy」が69店(増減なし)、「Banana Republic」が50店(1減)だった。

財務面では、当面の深刻な材料は見当たらない。前期に引き続いて、借入金の増加および自己資本比率の減少により、D/Eレシオがやや悪化しているが、0.6倍台にとどまっている。売上高総利益率(粗利率)が1.3ポイント減少した影響で交差比率が悪化したが、商品回転率は0.1ポイント改善した。

手元流動性比率は1.3カ月と正常値にある。販管費率が1.8ポイント増加しており、粗利率の減少と相まって、利益率を押し下げている。「Old Navy」業態が健闘している間に、「Gap」および「Banana Republic」を回復させることが当面の課題と考えられる。

(樋口尚平)