【動画】アメリカで大人気のおもちゃのキーワードは「オンリーワン」?

■年末商戦開始となるブラックフライデーを前にすでに手に入りにくくなっているオモチャがある。6歳以上の子供を対象にした、卵から孵化させて成長しながら遊ぶ「ハッチマルズ(Hatchimals)」だ。ペンギンのような形をしたインターアクティブなオモチャは、日本でも「うまれて! ウーモ」の商品名で販売されている。製造元はカナダの玩具メーカーのスピンマスターズ。ハッチマルズは2009年のズーズーペット騒動を思い起こさせるほど子供からせがまれる人気となっているのだ。ハッチマルズには「ペングアラス(Pengualas)」と「ドレイグルズ(Draggles)」の2種類の他にウォルマート専売の「バードル(Burtle)」、ターゲット限定の「ベラキート(Bearakeet)」、トイザらスのみで販売の「オウリコーン(Owlicorn)」の3種類ある。アマゾンやコールズ、シアーズ、バーンズ&ノーブルでも扱っているのだが、どこもソールドアウトの状態となっている。メーカーは空輸対応を行っているのだが、店のウェイティングリストも一杯になっているほどですぐに完売になってしまう。ハッチマルズは60ドル(日本の希望小売価格では8,800円)だが、アマゾンのマーケットプレイスで240ドル前後で取引されており、オークションのイーベイでは200ドル~500ドルで落札されるほど価格が高騰している。
ハッチマルズはなぜこれほど受けているのだろうか?これまでもコミュニケーションを取ったり世話をすることで育てるオモチャがあった。ハッチマルズはタマゴ→孵化→ベビー→キッズ→ジュニアのライフステージ(年齢にともなって変化する生活段階)を経て成長していく。ハッチマルズにはタマゴから自分で殻を破って孵化するというを段階を入れていることで、パソコンやTVゲームにある再起動やリブートができず、やり直しがきかないのだ。オンリーワンの体験をオモチャと共有できるからこそ人気になっている。このオモチャが「殻を破って孵化する」コンセプトは実は、YouTubeの再生回数上位を占める「アンボクシング(Unboxing)」からきているのだ。アンボクシングとは新製品や新商品などを開封してユーチューバーがレビューする開封動画だ。スピンマスターズでは「オモチャ自ら開封をやったら」というコンセプトから「殻を破って孵化する」ステージが生まれた。
オモチャにも一生に一度の段階を作ることで、子供に「育てる」という疑似体験を巧く演出しているのだ。

トップ動画:ハッチマルズの遊び方動画。タマゴ→孵化→ベビー→キッズ→ジュニアのライフステージによって遊び方(育て方)が異なっている。やり直しがきかないからこそオモチャでもオンリーワン体験となる。

YouTuberのヒカキンさんによる「うまれて! ウーモ(ハッチマルズ)」のレビュー動画。YouTuberによる新製品や新商品のアンボクシング(開封動画)が、このオモチャのコンセプトになっている。

15年9月5日 - 【YouTube】、アンボクシング・ビデオがオモチャ売上に影響!子供から元〇〇女優まで?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。年末商戦でホットなオモチャといえば、昭和世代に懐かしいキャベツ畑人形や20年前のタマゴッチにビーニーベイビーやズーズーペット、ファービー、くすぐりエルモ(Tickle Me Elmo)がありました。今年は超ハイテクといっていいハッチマルズ(なぜ日本ではウーモ?)が超ホット。大人気玩具は年末商戦中、お店ではなかなか手に入らず、オークションサイトでも2倍以上の値段がつきます。子供からクリスマスプレゼントで指名されていることもありハッチマルズは現在、希望価格(60ドル)の4倍ぐらいで取引されているようです。で、こういったオモチャはクリスマスを過ぎると、必ずといっていいほど暴落します。それが分かっていても、かわいい我が子がクリスマスプレゼントに欲しいといったら、親は何としてでも手に入れようとするものです。ハッチマルズを欲しがる子供の親はミレニアル世代だと思うのですが、世代に関わらず親間の競争に煽られてしまうようです。
読者の皆さんはクリスマス後にウォルマートやターゲットで限定となるバードルやベラキートをゲットしてください。

後藤文俊