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【インタビュー】CMMN SWDNを構成するDNAとエレメントとは?

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ユースカルチャーと洋服をミックスした独創的なクリエーションで今、世界から注目を集める新鋭ブランドCMMN SWDN。最新2017SSコレクションをはじめ、ブランドを構成するDNAとエレメントについて来日した2人のデザイナーにインタビューを行った。

セイフ・バキールとエマ・エドルンドが2012年に創設したCMMN SWDN。クラシックな仕立てによる紳士服の優雅さに、若者のサブカルチャーからのインスピレーションを融合させ、これまでにないメンズウェアを発信している。そのスタイルは、創設当初から直ぐに注目を集め、2013年にスウェーデンのELLE誌による"Best Newcomer Award"を受賞。2014年には英国ファッション協会から優れた新人を後援する"NEWGEN Men"を受け、ロンドンコレクションに参加するなど、立ち上げから僅か2年でブランドの認知は国際的に成長。

5年目を迎えた今シーズンは「MARKET RODEO」をテーマに、モロッコ・マラケシュのマーケットからインスピレーションを受けている。同国を象徴する色合いや、マーケットの活気をデザインに反映した最新コレクションを紐解きながら、プロダクトやスタイルを作り上げるプロセス、ブランドを構成するDNAにやエレメントについて、デザイナーのセイフとエマに話しを聞いた。

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2人の出会いやブランドを立ち上げるまでの経緯を教えてください。

僕らはブランドを立ち上げる前からお互いを知る仲で現在は夫婦です。大学の頃に出会い、セイフはロンドンカレッジファッション、エマはセントマーチンに在学していました。卒業後、エマはミュージシャンのカニエ・ウェストのブランドPastelleを立ち上げに参加し、後にカニエのメンズウェア顧問として起用されたのが偶然にもセイフでした。このとき初めて一緒に仕事をし、その後カニエが移住するタイミングで僕らはかねてから夢だった自分たちのブランドを立ち上げることに決めました。

コンセプトはどのように生まれたのですか?

ブランドはスウェーデンのマルメという都市にてスタートしました。マルメはかつてはただの工業都市でしたが、近年はイーストロンドンのように様々な国籍の人が住み、ここから音楽やアートといったカルチャーが生まれてもいるんです。そんなムードに刺激を受け、僕らは出発地点としてこの場所を選びました。この街のカルチャーから得たインスピレーションと、これまでに培った僕らの経験を一つにしたファーストシーズンのものづくりがそのままCMMN SWDNのコンセプトになっています。

これまでの経験から得たもので大切にしているエッセンスはありますか?また2人でデザインすることでどんなシナジーが生まれていますか?

様々なユースカルチャーをはじめ、パリのエレガントさ、北欧のルーツ、50年代から70年代における実験的なデザインなどを特に大切にしていて、これらのエッセンスはCMMN SWDNの洋服を構築する上でも欠かせません。
2人でデザインをすることについては、まずお互いが最近どんなものにインスピレーションを受けたかなどの話し合いから始まります。蓄積されたお互いの感性を確かめながら、デザインはもとより、それを着るキャラクターまでを創造していきます。そして、メンズのカッティング、レディスのマテリアルなど、お互いが持つ技術や知識をジェンダーレスにミックスして生成することで、これまでのメンズウェアにはないエレガントさやモダンさを表現しています。また、メンズとレディスのように対照的なエレメントを敢えて掛け合わせることで新しいものを生むこのマインドはブランドのDNAであり、創作の根底を支えるものでもあります。

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今シーズンのテーマである「MARKET RODEO」はどのようなインスピレーションを受けて構成されたものですか?

実際に僕らが訪れたモロッコ・マラケシュのマーケットがインスピレーションの源になっています。街は一面Dusty Pinkという色合いに包まれ、空気にはエキゾチックなスパイシーな香りが混じり、エネルギッシュな人々が無数に行き交うなど、とても活気に満ち溢れていました。まるで東洋と西洋が混じり合ったようなカオス的な情景に、僕らはロデオのような雰囲気を感じたんです。そんなカルチャーに感銘を受けて、今回のコレクションを作り「MARKET RODEO」という名前をテーマに設けました。街のドライな質感や色合い、ストライプとチェックを組み合わせた民族衣装など、この場所そのものを切り取りながら、エレガントでモダンな洋服に仕上げています。

これからの展望や洋服を通して発信したいことはありますか?

もっと世界各国にマーケットを広げていければと思っています。そして、僕らの洋服が着飾る手段としてだけでなく、その人の生活の一部として着られていくことが理想のかたちです。そのためにも僕たちが直に肌で感じたことをしっかりと表現し、リアルなムードを持った洋服をこれからも作っていきたいと思っています。

cmmn-swdn.com

Credits
Photography Ginjiro Uemura
Text Takuya Kurosawa