ウォルマート、ECが63%増加

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■ウォルマートが18日発表した第1四半期(2月~4月期)決算は、Eコマースが60%以上急拡大したことで増収に寄与した。会員費等を含む総売上高は1.4%増となる1,175.4億ドル。イースターホリデー時の食品と日用品の売上の伸びが成長を支えた。一方、純利益は前年同期から1.3%減となる30.4億ドルとなった。Eコマース企業の買収等、IT投資により営業経費が上昇し利益を圧迫した。
売上高の約6割を占める国内のスーパーセンターやディスカウントストアなどウォルマートUSの売上高は754.4億ドルと前年同期比2.9%の増加だった。ウォルマートUSの既存店・売上高前年同期比(ガソリン販売は除外)は食品売上の改善により1.4%の増加となった。これによりウォルマートUSの既存店ベースは11四半期連続で前年を上回ったことになる。内訳は客単価が0.1%減少したものの、客数が10四半期連続プラスとなる1.5%の増加となった。また取扱品目数が5,000万品目(前期は約3,500万品目、前年同期は1,000万品目)に達しているEコマースは売上高が前年同期比63%増となり、前期の同29%増から成長が大幅に加速した。またEコマースの取引総額(GMV:Gross Merchandise Volume)は69%の増加だった。Eコマースの急拡大は、35ドル以上の買い物をすれば年会費無料で2日間配送サービスの「無料2日間シッピング(FREE 2-Day Shipping)」に、Eコマースでラスト・ワン・マイルのコスト節約分を顧客に還元する「ウォルマート・ピックアップ・ディスカウント(Walmart Pickup Discount)」が寄与している。ウォルマートは今年に入ってEC企業のモドクロスやシューバイ、ムースジョーなどを買収しているが、EC成長のほとんどがウォルマート・コムのオーガニックな成長としている。
また、スキャン&ゴーを昨年9月末、全店に展開したサムズクラブの既存店ベース(ガソリン売上除外)も1.6%の増加となった。サムズクラブの既存店ベースのプラスは5四半期連続で、内訳は客数が1.1%の増加、客単価が0.5%の増加となった。サムズクラブのECもGMVも21%の増加となった。サムズクラブの「インドア・クラブ・ピックアップ端末(Indoor Club Pickup kiosk)」や「ドライブスルー・ピックアップ(Drive-through pickup)」「カーブサイド・ピックアップ(Curbside pickup)」などクラブピックアップがEコマースの成長を後押ししているという。

ウォルマート第1四半期(2月~4月期)
総売上・前年同期比:1.4%増
純利益・前年同期比:1.3%減
既存店・売上高前年同期比:1.4%増(アメリカ国内)
ウォルマート店舗数(17年4月30日)
アメリカ国内店舗数:5,354店
スーパーセンター:3,534店
ネイバーフッドマーケット:698店
ディスカウントストア:412店
小型店など:48店
サムズクラブ:662店

海外店:6,369店

総店舗数:11,723店
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⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ウォルマートのEコマースの成長率は一昨年度の第1四半期から17%増→16%増→10%増→8%増、昨年度の第1四半期は7%増→12%増→21%増→29%増、そして今年度の第1四半期が爆発的成長となる63%の増加です。しかしウォルマートは他のチェーンストアのように「EC成長、店売り低迷」にはなっていません。既存店ベースも11四半期連続でプラスとなっています。同社CEOダグ・マクミラン氏が決算声明で「私たちはデジタル企業に変わりつつある(We're transforming to become more of a digital enterprise)」と宣言しているように、アプリ機能の「セービング・キャッチャー」「ウォルマート・ペイ」「リスト」「リオーダー・ナウ」、サムズクラブの「スキャン&ゴー」でお店での買い物体験が劇的に向上しているから、お客がお店にやってくるのです。ウォルマートでの買い物がECとシームレスで便利で楽しく感動的だから、リアル店舗も成長しているのです。
マクミラン氏が勧めるようにセービング・キャッチャーやウォルマート・ペイ、リスト、リオーダー・ナウ、スキャン&ゴーで買い物をすると成功がわかります。

後藤文俊