25TH UNITED ARROWS LTD.

NIGO®がユナイテッドアローズとスーツを作る理由

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株式会社ユナイテッドアローズ

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NIGO®〈NIGOLD® by UNITED ARROWS クリエイティブディレクター〉×小木基史〈ユナイテッドアローズバイヤー、ユナイテッドアローズ&サンズ ディレクター〉

次世代に向けた新しいスーツスタイルを提案すべく2010年4月にローンチした「ユナイテッドアローズ&サンズ」が2014年10月17日に増床と共にリニューアルオープンします。リニューアルに際してディレクターの小木"Poggy"基史は、デザイナーのNIGO®氏と力を合わせ、新しいプロジェクトをスタートさせました。そこで誕生したのが〈NIGOLD® by UNITED ARROWS(ニゴールド バイ ユナイテッドアローズ)〉です。カジュアルウェアに精通したふたりだからこそできるユニークなクロージングアイテムの数々。その裏側には、ふたりの真摯な想いが隠されていました。ふたりがはじめて共同作業を行った〈Mr.BATHING APE by UNITED ARROWS(ミスターベイシングエイプ バイ ユナイテッドアローズ)〉のことも振り返りながら、それぞれのスーツにかける想いに迫りましょう。


小木くんを雑誌で見て面白い人が出てきたなあと思いました。

小木:NIGO®さんと知り合ったのは、たしか5年程前だったと思います。僕がリカー、ウーマン&ティアーズのお店をやっているときですね。共通の知人がいて、その方のブランドの展示会のときに初めてお会いしたんです。そのあと食事をご一緒させていただく機会があったんですが、緊張していてそのときのことをあまり覚えていないんですよ(笑)。昔から雑誌で拝見していて、自分の青春を捧げた人ですから。雲の上の存在のような人と一緒に食事をするなんて、若い頃は夢にも思ってもいませんでした。

NIGO®:僕も小木くんのことを雑誌に出はじめた頃から見ていました。僕と同世代の人たちにキャラクターの濃い人間が多かったせいもあると思うんですが、強い影響力を持っている人が下の世代からはあまり出てこなかった。そんな中、小木くんがキメキメのポーズで雑誌に出ていて、面白い人が出てきたなあと思いましたね(笑)。たぶん、僕の周りの友達は当時から小木くんと知り合っていたと思うんですけど、僕と小木くんは知り合うまでに時間がかかりましたね。

小木:ある時、当時社長を務めていた重松から、NIGO®さんとスーツを作るプロジェクトを立ち上げるからその担当を小木にやって欲しいと言われたんです。たしか、何かのパーティの際に重松がNIGO®さんの着ていらっしゃったスーツを見て「良いスーツを着てますね」と話したことが、Mr.BATHING APE by UNITED ARROWSのプロジェクトを始めるきっかけになったんですよね?

NIGO®:そうですね。僕がスーツに関心を抱きはじめた頃にロンドンのサヴィル・ロウでオーダーして作ったものを着ていたら、重松さんだけが唯一興味を示してくれて。スーツに精通している人に褒められたことがすごく嬉しかったのを覚えています。気付いて欲しい人に気付いてもらえる喜びは格別でした。

小木:そのときにNIGO®さんも「ユナイテッドアローズとスーツを作りたい」と仰っていただいて、それが実現に向かっていったんですよね。あのとき一緒にプロジェクトをやらせていただいたり、ユナイテッドアローズ&サンズのスタートや、今回新しくローンチするNIGOLD® by UNITED ARROWSでもたくさんのお力を貸していただいて、いつも本当に甘えっぱなしで...。今日はそのお礼をお伝えしに伺ったんです。

洋服を知ってからハズすのがカッコいい。

小木:Mr.BATHING APE by UNITED ARROWSのプロジェクトが始まる前に、NIGO®さんとロンドンでご一緒することがありましたよね。街の散策に同行させていただいたときに、マニアックなところに連れて行ってもらえると思っていたら、スタンダードな場所や歴史あるお店を見て廻られていてすごく驚いたんです。正直、最初は一緒にスーツを作ることに対して具体的なイメージが湧いていませんでした。でも、NIGO®さんとロンドンを廻ってベーシックなアイテムやブランドを大切にされていることが分かったときに、僕たちセレクトショップが昔から守ってきた伝統やスタイルとの共通点を見出すことができて、すごく感動したんです。そもそものお話を伺いたいんですが、NIGO®さんはどうしてスーツに興味を持たれたのでしょうか?

NIGO®:経営者の友達がたくさん増えたことです。それこそ、大きな企業の社長さんとか。みんなスーツを着ているのに僕だけ着ていなかった。それで、スーツを着れたほうがいいなと思ったのがきっかけですね。やるなら本気でやろうと思って、プロジェクトが立ち上がる前の5年間は必死になって勉強しました。スーツに限る話ではないのですが、僕はよく"ハズし"のテクニックを使うんです。服のことを知ったうえでハズすのがカッコいいと思っているので、なにも知らずむやみにハズしていると思われたくなかった。服を作る上で、そのへんのさじ加減ってすごく難しいんですよ。

小木:今回のNIGOLD® by UNITED ARROWSは、NIGO®さんのやりたいことを抽出している感じですよね。

NIGO®:前回はカモフラージュなど、ブランドの象徴となるモチーフを使って遊んでいましたが、今回は小木くんが知らないような"物"や"事"を提案して、そこから一緒にアイテムを考えるようにしています。お互い意見を出しながら文字通りキャッチボールをして作ってますよね。守るべきところは守りながら良い意味で遊ぶことで、新しい提案をしたいと思っているんです。

小木:いま僕が着ている3ピースもストライプがラメになっていたり、ネクタイもゴールドのバーが柄であしらわれていてNIGO®さんらしいユニークさがありますね。

NIGO®:ターンブル&アッサーに別注したアイテムなどもありますが、それはユナイテッドアローズと一緒だからこそできたものだと思います。僕がユナイテッドアローズと一緒にやりたいと思ったのは、スーツに興味を持ったはいいけれど、デザイナーとしてそれを作るときに自分だけの力だけではできないと思ったからなんです。だから、僕としては一緒に仕事ができてすごく嬉しかった。安易な言い方をすれば"コラボ"ということになると思うんですけど、僕たちが一緒に作業してできるものは、小木くんのものであって小木くんのものではないし、僕のものであって僕のものではない。そういった新しい感覚が芽生えることが大事なんだと思います。どちらのものでもないんだけど、お互いの匂いやニュアンスは感じ取れるアイテムだから、両方のファンの人が手に取りやすいと思いますね。

小木:僕たちのファンにはもちろんですけど、僕たちと同じようにカジュアルを通ってきて次はスーツを着たいっていう人に喜んでもらえたら嬉しいですね。あと、日本を含めアジアの方たちにも着て欲しい。日本にはセレクトショップの文化が根付いていますが、アジアにはその文化があまりなくてストリートカルチャーからファッションに入ってきている人が多いんです。それはまさに僕と同じ境遇なんですね。だから、そういう人たちがいつかスーツを着るときに袖を通してもらえるようなブランドになって欲しいと思います。

NIGO®:僕は単純にいいと思った人に着てもらえたら嬉しい。そうじゃないお客様に買ってもらえるとしたら、そこは現場のスタッフの力だと思うので。日本にはたくさんのセレクトショップがありますが、ユナイテッドアローズのすごいところは店舗のスタッフたちが高い意識を持って仕事に取り組んでいることだと思うんです。ファッションに対する"好き"の度合いが半端でない。今回本当に良いものができたから、スタッフの方々にも力を貸していただきたいです。すごく面白いことになると思うので、乞うご期待ですね。

スーツを楽しく着られるようになった。


小木:リカー、ウーマン&ティアーズが閉店してカジュアルウェア中心のお店からフォーマルをベースにしたお店に異動したことで、僕はスーツを着る機会が格段に増えたんです。スーツを着ること自体は楽しかったんですが、その反面なんだか自分らしくなくなっていくような感覚があったのも事実で。でも、カジュアルをずっとやられてきたNIGO®さんと一緒にスーツを作ることで、スーツがより自分らしいものとして自然に着られるようになったんです。僕はそれにすごく感謝をしています。スーツにとって素材や仕立てというのは大切な要素ではありますが、着ている人がどれだけイキイキできるかというところが一番大事だと思うんです。一緒に仕事をさせていただいて、その部分を感じることができました。ユナイテッドアローズの一番の強味であるスーツを、僕たちの世代にとって自然なものにしてくれたことと、なによりも楽しく着られるようにしてくれて本当にありがとうございます。

NIGO®:そんなこと、僕は全然意識していなかったんですけどね(笑)。

小木:あと、僕が尊敬しているのは海外への影響力を持っていらっしゃるところです。アメリカにいる僕の友人はNIGO®さんのことを"神"と呼んでいるんですよ(笑)。そのぐらい日本の魅力を海外に伝えることができるのは単純にすごいとしか言えない。すぐには吸収できないですが、もっとたくさん学びたいですね。

NIGO®:僕はもう隠居したヨーダみたいなもんです(笑)。小木くんこそ世界で"Poggy"っていう愛称で有名になっているし、日本を代表するファッションアイコンのようになってくれていて嬉しいです。僕らの世代は頑張って世界に飛び出すことができたけど、そこから次の世代へバトンを渡すことができていないジレンマのようなものがあったので。海外へ出てやっていくのって大変なんですけど、ユナイテッドアローズをさらにグローバルにして欲しいですね。それは小木くんにかかっていると思います。

小木:そうですね、ありがとうございます。頑張ります。

Profile

NIGO®
クリエイティブ・ディレクター。自身のブランド「HUMAN MADE®」のディレクションのほか、「UNIQLO」のTシャツブランド「UT」や「adidas Originals by NIGO」「NIGOLD® by UNITED ARROWS」のクリエイティブ・ディレクターを兼務。ほかにも音楽や飲食のプロデュースを手掛けるなど、その動向は世界中から常に注目を集めている。

小木"Poggy"基史 Motofumi "Poggy" Kogi
1976年生まれ。UNITED ARROWSバイヤー、UNITED ARROWS & SONSディレクター。2006年にLiqour, woman&tearsをオープンし、2010年にはUNITED ARROWS & SONSを立ち上げ、ディレクターに就任。

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