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ファッションが作る繋がり 原宿&アキバファッションがロシアで共演

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PUTUMAYOを着たモデルたち。姫崎愛未(LinQ、左)と桜愛美(LinQ)

2009年、外務省が委嘱した、ファッションで日本を発信する「カワイイ大使」のプロデュースをさせてもらったことをきっかけに、海外でイベントを企画する際に「原宿ファッション」のファッションショーをできるかぎり実施することにこだわってきた。

大きな規模でできるときは、日本からさまざまな原宿ファッションブランドの衣装を持ち込み、オーディションで選んだ現地の女子たちによるファッションショーを実施する。実施した場所も、中国の瀋陽、南京、ロシアのモスクワ、カタールのドーハとさまざまだ。

モデルに現地の女子たちをオーディションで選んで起用するのは、ショーの後、実際にそれを見た人が原宿ファッションを買いやすい環境を作るためだ。

「あの子たちはプロだから似合うけど、私にはちょっと着るのは難しい」と見た人が思うのではなく、ファッション誌における読者モデルに近いような、その土地に実際に暮らす女子たちが着てステージを歩くことで、私も着たい、あるいはうちの娘が着たらカワイイのではと思ってもらいたいからだ。

だから、可能なかぎり、ファッションショーの開催場所も歩行者天国の繁華街や、ショッピングセンターの吹き抜けの広場などで実施させてもらうようにしてきた。日本文化を好きな層だけでなく、たまたまそこにいた彼女たちの親の世代にもできれば観てほしいと思うからだ。

大規模なファッションショーではなく、トルソによる展示なども、旅行博などの一角で行なわせてもらったこともある。展示した衣装の前で、たくさんの人たちが記念撮影をするのを見るのはプロデューサー冥利につきる。

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志良ふう子(LinQ、左)と増澤璃凜子

さて、2015年7月5日、ロシアのサンクトペテルブルクで開催中の「アニコン」(7月3日~5日。今年で6回目の開催。2015年の動員数は4500名)で、私が企画したのは日本人アイドルらをモデルにしたミニファッションショーだった。

今回は、私が団長をつとめた、日露青年交流センター主催となる日露青年交流訪露団13名による文化交流の一貫として、アニコンでライブをはじめさまざまなショーを実施した。ファッションショーは、次々に舞台で披露されていく、日本側、ロシア側それぞれが用意するプログラムのひとつである。

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hitomi(@ほぉ~むカフェ)と、みづきん(@ほぉ~むカフェ)

参加ブランドは2つ。原宿ファッションブランドのPUYUMAYOと、団員のひとりであり、秋葉原の人気メイドカフェ@ほぉ~むカフェの社長でもあるhitomiがプロデュースしたSeventeen Kiss。

モデルは訪露団員がつとめるが、前者は福岡発全国区アイドルLinQの姫崎愛未、桜愛美、志良ふう子、さらにファッションモデルの増澤璃凜子が、後者はhitomiと@ほぉ~むカフェの人気メイド、みづきんがつとめた。

いわば原宿ファッションとアキバファッションの共演である。

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ファッションショーの模様

ショーは大盛況だった。

今回は、日本側のプログラムは日本人が出演するという企画の性質上、現地の女子をモデルに使うことはなかったが、アイドルとしての衣装とは違うタイプの衣装を着てショーにのぞむLinQメンバーもじつに嬉しそうな表情を浮かべていた。服のマジックである。 観ている観客の女の子たちも、とても幸せそうだった。

私は、こういう小さな笑顔の連鎖を、プロデューサーとしてとても大切にしている。

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LinQメンバーがアニコン参加者と会場外でも交流

サンクトペテルブルクで、こういう形で原宿ファッションやアキバファッションが披露されるのは、まちがいなく初めてのことだったろう。それに共鳴してくれたロシアっ子が作るロシアと日本の輪は、両国の小さくても濃いつながりにつながっていくだろう。
「いつか日本に行きたいです!」。そう口々に話してくれる彼女たちが日本に来る日を、みなで待っていたい。