Fumitoshi Goto

【調査】「5つ星レビューが高ければ高いほど商品が売れる」のは間違い?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■オンラインストアでショッピング経験のある人は誰もが、カスタマーレビューを参考にした経験があるだろう。5ツ星レビューでは5.0をつけた最高評価レビューよりも、評価の低いレビュー内容を中心に読んだ経験は誰にもあるはずだ。実際、5.0の最高評価しかなければレビューも嘘くさくなり、本物の利用者が評価した文章ではないと疑ってしまう。できすぎた高評価だけではカスタマーレビューそのものの信用性を落とし参考にならなるのだ。このほど、イリノイ州シカゴ郊外にある名門私立大学ノースウェスタン大学とカスタマーレビュー管理ソリューションサイトのパワーレビューが共同でカスタマーレビューの影響力について興味深い調査結果を発表した。40種類に亘る商品カテゴリーを分析した「ノースウェスタン大学研究:レビューから売上(Northwestern Study: From Reviews to Revenue)」によると、5ツ星評価で購入に結びつく最も影響力のある評価ポイントは4.2~4.5となった。一方、それ以上に高い評価となる、5.0に近づくポイントでは、商品を購入する可能性が低下する結果となった。5.0ポイントでは評価が高すぎて嘘くさく感じ、無視する傾向があるのだ。また、1.0~3.0では購入への影響力がほとんど見られなかったという。調査では「消費者は『全ての人に最高な商品はない』と認識しており、購入を決定過程においてはマイナスな評価を参考にしている」と分析している。パワーレビューズ(PowerReviews)が800人の消費者を対象に行った調査によると、82%は低評価なカスタマーレビューを特に注意して見ていると回答している。
自社が提供している商品やサービスにネガティブな評価がつくと、どうしても気になるものだが、低評価は逆に5ツ星の評価の信頼度をあげることになるのだ。

トップ画像:アマゾンのビジネス書籍ベストセラーでは近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法(The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing)」がトップだ。7,700以上のカスタマーレビューが付いた5ツ星評価では4.4ポイントとなっている。購入する可能性が最も高くなる4.2~4.5ポイントに入っているからベストセラーになってる、ともいえるのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。例えばお店にポジティブな評価だけ集めようと思ったら簡単にできます。それはお客を絞ることです。絞ると言っても「いたぶる」という意味ではなく(笑)、ターゲット客層を徹底して狭くしていくということです。言い換えれば、お客にしたくない人を明確にするということです。後藤の場合、現地の旅行エージェントからのセミナー依頼では、依頼者(セミナーを希望する企業)と直接話をさせるようリクエストをあげます。これで大抵の旅行社からの依頼はなくなります。これが自動絞り機です。ところで後藤はコンサルティングやセミナーの事前協議などでスカイプを使っています。スカイプを使ってアメリカと日本を結んだビデオ通話を行っているのです。驚くのは、日本の大手小売企業の中にも未だスカイプを使ったことがない会社がかなりあるということです。オムニチャネル化が進むアメリカ小売業を勉強しようとしているのに、スカイプさえ使えないようでは企業としてはアウトです。

⇒旅行社を通じてコンサルティング依頼を打診してくるのはいいのですが、スカイプは使えませんでは文字通りお話にならない。そういったものに抵抗を示したりする企業に対してはお引き取りを願っています。上から目線で言っているのではなく、自分の希少なリソースを間違った人に使いたくないのですね。後藤は過去7、8年間、休みがありません。仕事以外で24時間以上、ほかの何かをしたことはないのです。週末はもちろんクリスマスや正月、祝日もありません。セミナー・コンサルティングにセミナー資料の作成、スカイプ・コンサルティングに準備、毎日ブログを更新しながら遠方や州外への調査視察も頻繁に行っています。なぜならクライアント企業に最高のコンサルティングを提供するためです。不満足な内容なら返金する100%満足度保証もありますから、気が抜けないのです。したがって、旅行社に任せっぱなしにするような、お話にならない企業とはそもそもお付き合いできるほど時間的余裕がないのです。クライアントは絞り込んでいるのです。

⇒当社の「セミナー受講生の声」で高い評価を得ているのはそのためなんですね。ただ、エントリー記事にあるように恣意的に絞り込めないような商品やサービスだと、お客の声となるカスタマーレビューでも時に低い評価はプラスに作用します。で、ネット社会になればなるほど、低い評価のレビュー内容が購入決定のプロセスで重要な要素になってくると思うのです。レビュー利用者は低評価となった背景も考慮して、参考にしているからです。クライアントから以前、提供している商品に低評価がついたことで、相談がありました。後藤が進言したのは低評価もそのままにしておくことでした。その方が、高評価レビューの信用性が増すからです。大切なのは自分たちがターゲットにしているコア客が低評価のレビューを読んでどう思うかです。コア客は自分たちの商品やサービス、お店を応援してくれる大切なお客様です。低評価のレビューがあると「自分たちは見方だ」とかえって彼らの応援度が上がるものです。
5ツ星レビューでは最高ポイントを目指しながら努力し、現実的には一部低評価も混じっている、4.2~4.5ポイントになればいいのです。

後藤文俊

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