Fumitoshi Goto

米アバクロが14四半期連続で売上げ低迷、イメージ回復に苦戦か?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■第2四半期(5月~7月期)決算を発表したアバクロンビー&フィッチの株価が30日、暴落している。前日の終値となる22.95ドルから20%以上も下落しており、1日の下落率としては2001年以来最大となっている。アバクロンビー&フィッチの5月~7月期の売上高は7.83億ドルと前年同期から4.2%の減少。売上高が市場予想に届かず、14四半期連続して低迷していることで株が売られているのだ。また若者向けアパレルチェーンの同社はH&Mやザラなどファーストファッションの攻勢にさらされ、年末商戦を含む今年後半の既存店ベースも前年を下回るとの同社予想も大幅安の要因となっている。競合店との販売合戦で激しい値下げを余儀なくされていることで同社の粗利益率は前年同期の62.3%から60.9%に1.4%も減少している。一般販売管理費率など経費率は総じて抑えたものの、売上高に粗利益の縮小で純損益は1,310万ドルの赤字となった。既存店・売上高前年同期比は4%の減少。内訳はアバクロンビー&フィッチとアバクロンビー・キッズの既存店ベースが7%の減少、ホリスターは同4%減となっている。旅行者による買い物需要が減退しており旗艦店を中心に売上を落としたという。一方、オンライン販売のダイレクト・ツー・コンシューマー(Direct-to-consumer)は23%の増加だった。
 同社は最近、ロゴ商品の縮小やホリスターなどの店舗改装、不採算店のスクラップ、不評だったセクシー広告の廃止、オンライン販売の強化など売上回復に向けた努力を続けている。同社はアメリカ国内に744店舗、カナダやヨーロッパ、アジアなどの海外に182店舗を展開している。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ブランド重視の企業にとって心的イメージはとても重要です。企業にかかわらず、イメージで売っているセレブや芸能人も大衆がもつ印象によって人気が大きく左右します。印象とは、良い悪いという淡い感情です。先日の、取り返しのつかないことをしでかした息子のため謝罪する母親の姿は、様々な意見が出ています。が、結局のところ、メディアに向けスピード対応したことで彼女は女優としてダメージはあるものの、これ以上のイメージ棄損を食い止めたのではと思います。一方でアバクロはいまだにイメージ回復が難しいです。前CEOの失言から端を発した不買運動にも即座に対応しなかったことで、以前の強烈なブランドイメージもマイナスに影響し、「ダサい」印象がついて回ることになりました。アメリカで起こったイメージ棄損が、数年かけて海外に広がっていることもあります。同社は昨年度の第4四半期決算で既存店がプラスになり売上回復となりました。が、まだ根が深いようです。
印象の回復には時間がかかります。アバクロは地道にイメージ刷新しながら時間の経過を待つしかありません。

後藤文俊

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