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「おもしろい人」には"テキスト型"と"空間型"がある

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功利的でリアリスト。物質至上主義なマテリアルガールたちは、富、地位、名誉が大好き。それらを手にしたときに浴びせられる人々からの羨望を糧に生きている。

その欲求を満たすには絶好のフィールドである東京で、彼女たちはいかにして「利益」を勝ち取っているのだろうか? また、その先になにを見ているのか......。

この連載では、なかなか語られることのない東京マテリアルガールのホンネを紹介していく。

あなたの周りの友人、もしくはあなた自身。

「おもしろい人が好き!」と言って「おもしろい人」を探し、「付き合ってみたら全然違う......」とのたまうオンナはいないだろうか?

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またつまらないオトコを引いてしまった......Some rights reserved by Antonio Hernández via flickr

そのオンナ(もしくはあなた)が、何度も同じ人選ミスを繰り返しているとしたら、それは「"おもしろい人"には"種類"がある」ということを念頭に置いていないからだ。

今回は、その不毛なミスマッチを減らすべく、"おもしろい人"について大真面目に解説していく。

テキスト型と空間型

まず"おもしろい人"は大きく2つに分けられる。

①テキスト型
②空間型

①と②ではまったく質が違う。

テキスト型

テキスト型は、「0から1を生み出す能力」に近しく、ごく一握りの人間にしか与えられていない「才能」だ。

"おもしろい"をつくるために必要なものは、己の発想力のみ。

発信の仕方や方法は限られず、必要最低限の表現方法である〈テキスト=文章〉でさえも、その輝きは衰えない。

職業で例に挙げるなら、小説家、漫画家、脚本家、コピーライター、漫才師などがこれにあたる。

空間型

対して空間型は、介入していける環境や人があって初めていきいきと光るタイプだ。

テキストだとおもしろくない事柄でも、彼らをとおして見聞きすると、途端に色鮮やかにおもしろく感じられる。

彼らは周囲の反応を細やかに察知し、声の調子、表情を変え、周囲を巻き込みながら、"おもしろい"空間を作り上げていく。

職業で例に挙げるなら、ひな壇芸人、バラエティタレント、クラスの中心人物、飲み会の盛り上げ隊長などだ。

私たちは、芸人さんが「◯-1グランプリ」的なもので優勝しても、その後のバラエティ番組では急に"おもしろくない人"に見えてしまって、消えていくのを何度も目にしている。それはテキスト型としてのスキルはあっても、空間型としてのスキルはないからだ。

ネタ番組では、完成した"おもしろい"を披露すればよいが、バラエティ番組では出演者と(ひいては視聴者や観覧客と)その場で空間を作り上げていかねばならない。

ミスマッチは誰のせい?

テキスト型のおもしろさは環境に依存しないため、冒頭に述べたようなミスマッチは、空間型に起こりやすい。

空間を盛り上げて、"おもしろい"を提供するタイプの男性と交際を始めた後、「二人でいるとおもしろくない」とぼやくオンナの多いこと多いこと......!

複数名で遊んでいるときは、話題を振って場を回し、人をイジり、ツッコみ、ときに自虐、ときには寸劇を始めるなどして大いにその場を盛り上げる空間型男性たち。

それが、二人きりになると魅力が激減してしまう。

果たして、一人の人間がそんなに大きく様変わりしてしまえるだろうか?

「本性が出ただけ」「無理して演じていただけ」とかいう意見は無視する。

恋愛がうまくいかない原因を、相手や"本性"とかいう曖昧なもののせいにして片づけてしまうべきでない。

では、どうしてか。

それは当のオンナ側に、おもしろくできる素材が乏しいからだ。

目の前に、調理に使える対象が〈素材のないオンナ〉一人しかいないなら、空間型の男性も「さすがにこれじゃ料理できないよ」と、お手上げにならざるを得ない。

それをわきまえずに「○○くん、二人だと全然おもしろくないんだよね......」と文句を言うのは責任転換。お門違いの筋違いだ

まずはオンナ自身が、自分に調理に足る素材が備わっているか、見直すことを強くオススメする。

そうでなければ男性側には、どんなに少ない素材でも(例えば「今日寒いね♡」という発言だけでも)いかようにも調理できる抜群の空間型スキルか、+αプラスアルファでテキスト型の要素が要求されてしまう。

テキスト型の難しさ

なら、テキスト型のタイプの人を見つければいいかというと、必ずしもそうではない。

先日こんなことがあった。

今度、◯◯でコピーライターやってる人と、▲▲で企画やってる人と、■■■のディレクターと、バラエティ番組の脚本家とか、おもしろそうな人たちと飲むんだけど来ない?

とにかく「the☆クリエイティブ」「the☆エンターテイメント」臭がこれでもか! というほどプンプンに漂ってくるお誘い。

「それはおもしろそうだ」と、the☆快諾。

ところが当日指定されたのは、男子大学生が慣れないコンパに意気込んで利用するような、とりあえずバーニャカウダが置いてあるような、都内OLには『the コンパ用』として認識されているチェーン店。

靴を下駄箱にしまうという屈辱を味わいながら席に案内された。

加えて高度なテキスト型スキルを有するはずのクリエイティブ男性たちは、会話の種を見つける努力もせず、聞かれれば答えるという姿勢。

私たちは頼りない会話のボールを投げ合った。

彼らのクリエイティブなテキスト型スキルが発揮されたのは、ときおり、自らの心の琴線に触れる話題になったときだけ。

期待は華麗に裏切られ、時間と体力だけが消耗されていった。

そう。彼らはテキスト型一辺倒の"おもしろい人"だった。

このタイプは空間を一切重視しない。

だから、お店選びから大きく影響される女性のテンションも考慮しないし、もちろん、女性の顔色を伺って出方を変えたりもしない。

やはり楽しく飲むには空間型に限る......。

素材を持て

私はその失敗で学んだ。

どんなにハイスペックなクリエイティブ臭を漂わせていても、人と交わったときにそのクリエイティブなおもしろさが発揮されるとは限らないのだ。

そして自分がいかに受け身の姿勢であったかを恥じた。

「おもしろそうな人がいる!」というだけで、なんの努力もせずにその場に存在するだけで楽しい時間が過ごせると思っていたのは思い上がりだった。

しかし飲み会はどうあれ、恋愛・結婚に関して、やはり重要なのは二人きりでいるときに相手がどんな人間なのかだ。

相手はどんな"おもしろい人"なのか。
いったい自分はどんな"おもしろい"を重視しているのか。
そのためにどう自分を磨くべきか ―― 一度冷静に考えてみるのも良いのではないだろうか。

>> "マテリアルガールの東京男女観察"のバックナンバー

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