"人類最古の衣類"リアルファーの新進デザイナーコンテストで日本人がグランプリ獲得

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グランプリを受賞した安藤優生による作品
グランプリを受賞した安藤優生による作品
画像: FASHIONSNAP

 International Fur Federation Asia Region(国際毛皮連盟アジア地区)が、アジアの新進デザイナー育成と毛皮デザイン発展の促進を目的としたイベント「Asia Remix 2016」を東京で初開催した。アジア毛皮コンテストの予選を通過したアジア各国の新進デザイナーファイナリスト11人によるショーとコンテストや、今シーズン初上陸したタイ発ブランド「ディサヤ(Disaya)」とスタイリストの水嶋和恵が、紗羅マリーや福士リナら東京を代表するモデル6人を起用したコラボレーションショーなどが行われた。

 目黒雅叙園で開催されたイベントには、業界人やインフルエンサー、メディア、服飾学生、関係者など約300人が来場。アジア毛皮コンテストのファイナリストによるショーでは、氷河の融解で氷の表面に生じるひびから着想を得た中国のHuazhong Zhengや、ゴシック建築に使用されているステンドグラスから着想を得た韓国のEunjin Lee、こけしの柄をモチーフにデザインした日本の加藤千恵、Male Category優秀賞の碇山夏美など日本人5人、韓国人3人、中国人2人、香港人1人による作品が披露された。イベント中盤には「ディサヤ」とスタイリスト水嶋和恵によるスペシャルコラボレーションショーを実施。2016年秋冬コレクションにファー小物を加えたスタイリングで、紗羅マリーと福士リナ、エリーローズ、田中シェン、浦浜アリサ、JUNがランウェイに登場した。

 イベント終盤にはアジア毛皮コンテストの受賞者が発表され、優秀賞はHuazhong Zheng、Seungeun Lee、加賀龍、Eunjin Lee、加藤千恵、Hanju Leeの6人、Future Star Design Awardは地図のパターンから着想を得たCho Po、Craftsmanship Design Awardはアンリ・マティスの絵画の植物モチーフや絵柄を服に落とし込んだ鈴木宏志、Creative Design Awardは植物と幼い子どもの純真な自然への好奇心が着想源のLi Xuan Xuanが受賞。グランプリは、視覚をコントロールするオプアートやイラストをデザインソースに、ミンクやレッキスの切り替えやプリーツ加工を駆使して視覚に訴えかける柄を作り出した安藤優生が獲得した。グランプリを受賞した安藤は「名だたる方々に僕の作品を見てもらえたことが嬉しかった」と審査を振り返った。

 近年ファッション業界では、手軽さからフェイクファーの需要が高まっている。しかし、リアルファーは旧石器時代から防寒衣料として着用されてきた人類最古の衣類で、防寒性や機能性に優れているほか、手入れをすれば半永久的に使用できるなど利点が多い。国際毛皮連盟は、世代を越えて受け継ぐことができるリアルファーは「今着るべきアパレルである」として魅力を発信している。