Fumitoshi Goto

オンラインストアが実店舗を抜く、全米小売業協会が発表

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■全米小売業協会(NRF)は27日、年末商戦(11月~12月期)中にオンラインストアが実店舗をおさえて最も人気の購入先となるデータを発表した。オンラインストアがデパートメントストアやディスカウントストアなどを上回ったのは、NRFが統計を開始して以来初となる。NRFによると、調査会社プロスパー・インサイツ&アナリティクスが10月3日~10日に消費者7,349人を対象に行った調査では年末商戦の買い物をオンラインストアで計画しているとした人は59%に上った。オンラインストアは前年の57%から2ポイントの上昇となった。次にデパートメントストアの57%で前年から横ばい。ディスカウントストアは54%で前年の56%から2ポイントの下落となった。次にスーパーマーケットの46%(前年は45%)、アパレルストア35%(34%)、家電店27%(27%)の順となっている。オンラインストアで買い物する消費者の94%は送料無料を使うとしており、昨年の93%から1ポイントの上昇となった。次にネットで購入した商品を店で受け取るボピス(BOPIS:Buy Online Pickup In Store)で前年の47%から2ポイント上昇し、今年は49%が利用するとした。次に2日間配送など迅速な配達で19%(前年は17%)、当日宅配の12%(10%)となっている。クリスマス・プレゼントで最も人気なのはギフトカードだ。ギフトカードは61%が貰いたいプレゼントとしており、プレゼントの人気順位でも11年連続してトップとなっている。次に衣類&アクセサリーの55%で、過去12年間では最大となっている。
NRFによると年末商戦中の一人当たり支出予定額は967.13ドルと、前年の935.58ドルから3.4%の増加となっている。小売売上高は6,787.5億~6,820億ドル(77兆円前後)の範囲で、前年比3.6%~4.0%増となるとの予測だ。なおNRFの小売売上高は自動車やガソリン、レストランなど外食の売上高は除いている。11月~12月期の小売売上高は昨年実績の3.6%増を上回り、過去5年間の平均となる3.5%増を超える成長となる。

トップ画像:ウォルマート・コムで注文した商品を店内で受け取る待合スペース(レジ横)。端末でチェックインすると、スタッフがバックルームにある保管スペースにある注文品を持ってきてくれる。地殻変動によりウォルマートのレイアウトにも影響を及ぼしているのだ。

年末商戦の買い物をオンラインストアで計画しているとした人は59%に上った。オンラインストアは前年の57%から2ポイントの上昇となり、リアル店舗をおさえて最も人気の購入先となったのだ。次にデパートメントストアの57%で前年から横ばい。ディスカウントストアは54%で前年の56%から2ポイントの下落となった。次にスーパーマーケットの46%(前年は45%)、アパレルストア35%(34%)、家電店27%(27%)の順となっている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカでは大量店舗閉鎖が相次いだことで、閉店計画数が6,700店以上に達し、過去最多記録を更新しました(小売業界のシンクタンクのファン・グローバル・リテール&テクノロジー発表)。これまでの閉鎖最多記録はリーマンショックとなった2008年の6,163店(クレディスイス銀行の推定)でした。先日、当ブログでお伝えしたように、ウォルグリーンが600店の閉鎖計画を発表したことで新記録につながったのです。消費の地殻変動が、小売の地盤沈下を起こしているといえます。消費の地殻変動とはリアル店舗での買い物がネットに移行することです。地殻変動により、ウォルマートでは店のレイアウトにも影響を及ぼしています。ネットで注文した商品をお店で受け取るボピスで、カスタマーサービスの改装で間に合わせていたピックアップコーナーを、ピックアップ専用の待ちスペースに変えています。注文品の保管スペースを、もっと広いバックルームしないと入りきらないのです。
実店舗の大量閉店に加えて、年末商戦中の最も人気となるデスティネーションストアがオンラインストアとなり、オムニチャネル化が遅れているチェーンストアはさらに打撃を受けることになります。

後藤文俊

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