Fumitoshi Goto

シアーズが103店を閉鎖

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■記録的な閉店数となった2017年に続き、今年も多くのチェーンストアの大量閉店が予想されている。消費構造の変化が加速することで年明け早々から閉店のニュースだ。シアーズ・ホールディングスは4日、シアーズとKマートの不採算店の103店を閉鎖することを発表した。3月~4月にかけて閉鎖されるのはKマート64店とシアーズ39店舗。早ければ来週12日から閉店セールを行うという。なお店舗スクラップに伴い、リストラされるスタッフ数などの詳細はない。シアーズは2ヵ月前の昨年11月にも63店舗の閉鎖(Kマート45店舗、シアーズ18店舗)を発表したばかりだった。シアーズは昨年だけで約200店舗を閉鎖している。シアーズが昨年11月に発表した第3四半期(8月~10月期)では売上高が大量閉店により30%近い減収となる28.9億ドルだった。純損益は5.6億ドルの赤字。既存店ベースは15.3%の減少だった。既存店・売上高前年同期比の内訳はシアーズが17%の減少、Kマートが13%の減少だった。シアーズは11月~12月となる年末商戦の結果を発表していない。メーシーズも閉店の発表を行っている。メーシーズは4日、デパートメントストア11店舗を閉鎖することを発表した。これらの店舗スクラップは、2016年8月に発表した100店舗閉鎖の一環。閉店セールは早ければ8日から始め、最大3ヶ月間をかけて順次閉鎖するという。閉店に伴いリストラされるスタッフ総数は5,000人に上るとしている。シアーズでは年末商戦の既存店ベースが1%増加したことを発表した。
世界最大の不動産サービス会社のクッシュマン&ウェイクフィールドは、アメリカ国内の今年の閉店数が12,000店以上に上るとの見方を示している。消費構造の変化により50社ほどのチェーンストアが倒産や企業清算に追い込まれ約9,000店が閉鎖となった昨年以上となるとの予想だ。

トップ画像:ロサンゼルス郊外ロングビーチにあるKマート。近くのシアーズの経年劣化も酷く、客もいないが、今回の店舗閉鎖リストに入っていなかった。ここより酷いところがあるというのが信じられない。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。早速、チェーンストアによる大量閉店のニュースです。シアーズは「時間の問題」な企業ですし、先日も大量閉店の発表を行ったばかりですから予想通りです。シアーズやKマートのスタッフには申し訳ないですが、この企業に未来はありません。ショッピングセンターにまた大きな空洞ができます。モールの客離れが進み、リージョナル・ショッピングセンターは勝ち組と負け組が分かれるどころか、負け組は存亡にかかわる問題となってきます。近所にあるトーレンスのシアーズ(デルアモファッションSC)やロングビーチのKマート&シアーズはいつ撤退するのか気になります。一方、メーシーズの店舗閉鎖は2016年8月に発表した店舗スクラップ計画の一環となるものです。ニュース価値があるのは年末商戦で既存店ベースが前年を上回ったことです。詳細を明らかにしていないのでなんともいえません。メーシーズが回復軌道に乗り出したのかどうかは2月まで待たないといけません。
スタッフに過酷な労働を強いるような企業をブラック企業と呼んでいますが、シアーズのように大量店舗スクラップしか策がないのも「ブラック・チェーンストア」です。

後藤文俊

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