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テクノロジーの進化で変わる消費 -vol.1-

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ファッションは賢く買う

テクノロジーの進化は消費を変えた。スマートフォンの広まりでECやシェアリングサービスが拡大し、企業のマーケティングもSNS(交流サイト)重視へ舵(かじ)を切った。所有から活用へ。共有できないのは「スマホと彼氏彼女だけ」。伊藤忠ファッションシステムは「モノとの関わりがミニマル志向になっている」と分析する。デジタル技術の進化で、消費者が変わり、変化した消費者を引き付けるためにさらにテクノロジーが進化する。このサイクルがさらなる消費の変化を生み出す。

まずはメルカリ

博報堂DYグループの社内ベンチャーであるシーデータ。今後増えるであろう考え方や行動を先取りする消費者グループを〝トライブ〟とし、独自にリサーチする。購買行動で注目するトライブは三つ。一つが「オンラインフリマー」で、フリマアプリが生活の一部となり、セリングファースト(売却を考えて購入する)を重視している。7000円の服が3000円で売れれば、実質4000円で買える感覚だ。売ることが前提のため、買い物への意欲は高い。

例えば、都内の大学生(20)は「新品のブランド商品を買う時も、まずはフリマアプリでの流通価格を調べる」と話す。「服を買うときに最初に見るのはメルカリ」という消費者も多い。フリマアプリによるCtoC(消費者間取引)市場は、約3000億円まで拡大した。フリマアプリもスマホの登場なしにはここまで浸透しなかった。

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フリマアプリの流通価格を調べてからブランド品を買うという大学生

「2025年問題」も

ファッションが消費者にどう受け止められているか。この点で興味深いデータがある。消費者庁の「平成28年度消費者意識基本調査」によると、「今後節約していきたいもの」の問いへの回答の1位がファッション(37.4%)だった。通信(電話、インターネット等)の36.5%、車の35.9%を上回った。業界関係者の間でも今後、国内ファッションの市場が拡大するとの見通しは少ない。景気は悪くはないが、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となる「2025年問題」が待ち受ける。今でさえ節約の対象であるファッション消費。楽観は難しい。

こうしたデータから、フリマアプリやシェアリングサービスはさらに拡大が予測される。フリマアプリが浸透しても「良い物であれば欲しいという欲求は変わらない。BtoC(企業対消費者取引)も拡大する」(メルカリ)との見方もあるが、一般にはアパレル企業の事業環境は厳しくなりそうだ。現状の利益水準の確保あるいは利益率の向上に、「テクノロジーの活用による効率化を」と多くの経営者が考えるのは当然だろう。

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