Fumitoshi Goto

米ウォルマート、欠品や品切れ等の在庫チェックにAIロボットが活躍

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ウォルマートはロサンゼルス郊外の店舗等で在庫チェック・ロボットのテストを開始している。ロサンゼルス近郊バーバンク店など4店舗で導入されたのは、ボサノバ・ロボティクス社(Bossa Nova Robotics)が開発した売り場を回り、棚をスキャンするシェルフ・スキャニング・ロボット(shelf-scanning robots)。AI(人工知能)やスキャニングセンサーを搭載した約1.8メートルの高さのロボットが自動で通路を進みながら、欠品や在庫少、置き間違い、値段間違いなどを1つ1つ念入りにチェックしていく。シェルフ・スキャニング・ロボットにはライトやカメラ、レーダーセンサー、スキャナーを搭載し、商品棚に光を当てスキャンしながら秒速20センチ(分速12メートル)の速さで移動するのだ。一つの通路につき2分~3分程度で動きながら、1時間以内で作業を完了する。ロボットには、多くの自動運転車に搭載している「ライダー(LiDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)」を使っており、棚や陳列物、障害物などにぶつからず移動できる。買い物客など人を察知するとスキャニングも一時停止するという。混雑する時間帯でもお客やスタッフに対して安全に機能するとしている。お掃除ロボットのルンバのように充電が必要な時には自らドックに戻る。ロボットが集めたデータはリアルタイムにクラウドに送って解析し、管理者にアラートやリコメンドを提供するとしている。ウォルマートによるとシェルフ・スキャニング・ロボットはペンシルベニア州、アーカンソー州、テキサス州、カリフォルニア州の4州50店舗に導入している。ロサンゼルス郊外ではバーバンクの他、パームデール、ランキャスター、サンタクラリタの店舗にあり、サンフランシスコ郊外ではサンノゼの2店舗やミルピタス店にも導入している。なお在庫チェックAIロボットの活用はウォルマートだけではない。アホールドUSA傘下のジャイアント・フードではペンシルバニア州でシェルフ・スキャニング・ロボット「マーティ(Marty)」のテストを行っており、ミズーリ州のスーパーマーケットのシュナックス・マーケットでも3ヵ所で在庫チャック・ロボット「タリー(Tally)」を試験している。

自動で売り場を回って棚をスキャンするシェルフ・スキャニング・ロボット(shelf-scanning robots)。AI(人工知能)やスキャニングセンサーを搭載した約1.8メートルの高さのロボットが自動で通路を進みながら、欠品や在庫少、置き間違い、値段間違いなどを1つ1つ念入りにチェックしていく。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。クライアントからのオーダーや問い合わせ等で「AI(人工知能)を使った小売店の取り組みを視察したい」があります。このようなリクエストに応えているのがウォルマートが導入しているシェルフ・スキャニング・ロボット(shelf-scanning robots)です。AIではありませんが、ウォルマートでは巨大自販機のピックアップタワーの導入も拡大していますね。日本では人手不足によりAI化やロボット化が注目されていますが、アメリカでは人件費を抑えるといったことではなくカスタマーサービス強化としてロボット導入をPRしています。シェルフ・スキャニング・ロボットを使っていることで、面倒な作業がなくなったとの声が現場スタッフから上がっています。スタッフに気に入られ、名前を付けられて名札までつけているロボットもあるそうです。一方、お客から見ればロボットの導入は雇用を奪うとネガティブな見方もされているようで、ロボットをけるお客もいるとか。

地域がらの良くないウォルマートでは「ドント・キック・ミー(Don't Kick Me)」と落書きされそう、しかも油性ペンで...

後藤文俊

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