Fumitoshi Goto

ザ・コーヒービーン&ティーリーフがモバイルオーダーを開始

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■老舗コーヒーチェーンのザ・コーヒービーン&ティーリーフは先月17日、モバイルオーダーを開始したことを発表した。スマートフォン・アプリ経由でコーヒー等を先に注文することでレジ待ち行列を解消する。すでに外食チェーン最大手のマクドナルドやコーヒーチェーン大手のスターバックス、2,000店以上を展開するチキン・サンドウィッチチェーンのチックフィレなど大手外食チェーンが全店でモバイルオーダーを展開している。

ザ・コーヒービーン&ティーリーフの事前注文・事前決済は「モバイルオーダー・アヘッド&ペイ(Mobile Order Ahead & Pay)」と呼ばれており、同社のアプリからコーヒー等を注文し、アプリ内にある金額をチャージしたギフトカード(プリペイドカード)から支払う仕組みとなっている。

利用者はモバイルオーダーの利用可能な最寄りのザ・コーヒービーン&ティーリーフを選択し、「この店に注文する(Order From This Store)」をタップする。場所を確認後、注文するメニューを選ぶ「注文商品を追加(+ Add A Product to Order)」をタップし、コーヒーやアイスティー、サンドウィッチなど選択する。注文品が出来上がるまでの時間が記したチェックアウト画面で、支払い方法を選んで決済完了で注文が確定することになる。

なおザ・コーヒービーン&ティーリーフのモバイルオーダー・アヘッド&ペイでは配車アプリのウーバーとも連携した機能もあり、お店を選ぶ際に配車もできるようになっている。

モバイル・オーダーはレジ待ち行列を緩和し、注文の聞き取りミスや勘違いによるヒューマンエラーを回避できることでクレームが減り、顧客ロイヤリティが高まる。スタッフもより調理に集中できることで、店内オペレーションの合理化も図れるメリットがある。

外食チェーン最大手のマクドナルドも1.4万店にモバイルオーダーの導入の拡大に急いでいる。モバイルオーダーによる売上への影響も出始めており、スターバックスではモバイルオーダー&ペイによる売上が全体の12%を占めているのだ。全米に2,000店近くを展開しているパネラブレッドでもモバイル注文の売上が直近で20%以上に達している。1年前の11%から2倍のペースで急伸しているのだ。

スターバックスではモバイルオーダー&ペイの宣伝などのマーケティングを止めている。宣伝などしなくてもクチコミなどで十分に成長しているからだ。むしろ需要急増でオペレーションが追い付いていないほどなのだ。モバイル・オーダー&ペイの急速な普及により客離れのトラブルを起こしていた。通勤前などの忙しい時間帯にモバイル注文が殺到するためバリスタがその対応に追われ、レジに並ぶお客の接客が遅れがちになってしまっていたのだ。

全世界30ヶ国で1,100店を展開しているザ・コーヒービーン&ティーリーフは、モバイルオーダーを南カリフォルニアとアリゾナの直営店120店で開始し順次、拡大していくとしている。

これまで店舗数が4桁となる大手飲食チェーンがモバイルオーダーを開始したが、コーヒービーンのように国内では3桁展開のコーヒーチェーンもモバイルオーダーを始めたことで同規模の飲食チェーンも同サービスを開始するところが増えてくるだろう。

トップ画像:ザ・コーヒービーン&ティーリーフの「モバイルオーダー・アヘッド&ペイ(Mobile Order Ahead & Pay)」。同アプリでは店を選択して確認する画面では「この店にウーバーで行く(Get There With UBER)」のボタンがあり、配車アプリのウーバーとも連携した機能がある。コーヒーを事前に注文するだけでなく、配車して目的地まで連れて行ってくれるのだ。高齢化が進む日本では参考にしたい事例だ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、友人とサンドウィッチチェーンのパネラブレッドに行く機会がありました。店内に入って、後藤が「見せたいものがある」といってレジに向かわず、そのまま着席。パネラブレッドのアプリを起動し、彼にスマートフォンを渡してコーヒー等を注文してもらいました。数分後、スタッフが注文したエスプレッソをテーブルまで持ってきたのす。レジに並ばずとも注文できるシステムに彼は目を輝かせて驚いていました。パネラブレッドのアプリ機能「オーダー・フロム・マイ・テーブル(Order From My Talbe)」は事前注文・事前決済だけでなく、着席したテーブルに注文品を持ってきてくれるサービスです。しきりに感心する友人に後藤は「レジに行かず、テーブルからオーダーできるメリットはいくつある?」「スターバックスのモバイルオーダー&ペイで発生した問題点とその改善点は?」「モバイルオーダーで客単価が増加する原因は?」などと矢継ぎ早にクイズを出題しました(笑)。

⇒経営学の大学院修士課程を修了すると授与されるMBA(Master of Business Administration)は、授業内容の多くがケーススタディ(事例研究)で占められています。当社クライアントでMBAホルダーの方が「後藤先生のコンサルティング・セミナーはMBAの授業のようですね」と話していました。当社ではモバイルを使ったワークショップ(実演講習)で買い物体験してもらいながら、失敗・成功事例から原因等をクライアントに考えてもらっています。ランチでさえ、参加者にモバイルオーダーを使って注文させます。その後、モバイルオーダーの失敗事例を話し、なぜ失敗したのか?どうやって改善すべきか?も考えてもらうのです。ブレインストーミングで参加者に自由に発表を促しながら、議論も行います。そういったところがMBAの授業を喚起させるのですね。パネラブレッドで友人とエスプレッソをすすりながら「これが当社のIT&オムニチャネル・ワークショップ!」と胸を張ると、苦笑いしていました。
ところでエントリー記事にあるコーヒービーンのモバイルオーダー・アヘッド&ペイ事例でまたクイズができました...モバイルオーダー&ペイに利用可能な連携アプリは?ただし、今回の記事を読んでいる、勉強熱心なあなたは回答不可ですよ(笑)。

後藤文俊

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