Fumitoshi Goto

アマゾンブックス、需給に応じて価格が変動

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ネット通販最大手のアマゾンのリアル書店「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」は着実に店舗を増やしている。アマゾンは今年3月、アメリカ合衆国の首都ワシントンDCのジョージタウンに15店目となるアマゾン・ブックス(3040 M Street NW Washington, D.C. 20007)をオープンした。アマゾン・ブックスでは最大の店舗となるジョージタウン店は、扱う書籍が5,600タイトルにも及ぶ。同店には、スターバックスの原点にもなったカフェの「アレグロ・カフェ(Allegro Cafe)」が入っている。

アマゾンは6月、ジョージタウン店から近いベセスダロウSC(メリーランド州)にも16店目となるアマゾン・ブックスをオープンした。170坪のベセスダロウ店(7117 Arlington Rd, Bethesda, MD 20814)は3,700タイトルの書籍を揃えている。アマゾンはロサンゼルス郊外のパリセーズパークやコロラド州デンバー郊外にも出店を予定している。

アマゾンは2015年11月、シアトル近郊にアマゾン・ブックス1号店をオープン後、2016年9月にサンディエゴ郊外に2号店、同年10月オレゴン州タイガード地区に3号店をオープンした。

昨年2月にマサチューセッツ州デダム地区に4号店、3月にはシカゴ近郊のレイクビュー地区に5号店、4月にはマサチューセッツ州リンフィールド地区に6号店、5月にはニューヨーク・マンハッタンのコロンバス・サークルに7号店目、6月にはニュージャージー州パラマス地区のウエストフィールド・ガーデンステートプラザSCに8号店目をオープンし、8月にはワシントン州ベルビュー・スクエアとカリフォルニア州サンノゼのライフスタイルセンター「サンタナロウ(Santana Row)」を同時オープンした。

9月にはNYヘラルドスクエアに11店目、10月にはロサンゼルス近郊センチュリーシティに12店目をオープンした。今年2月には13店目をサンフランシスコ郊外のウォルナットクリーク地区に出店し、3月にはテキサス州オースティンに14店目をオープンしている。

100坪~200坪となるアマゾン・ブックスは多くの点で通常の書店と異なっている。すべての書籍の表紙を正面に向けた陳列方法「面陳(面陳列)」「面展(面展示)」を採用しているのだ。セクション毎にカスタマーレビューや予約注文数、売上データなどを参考にしたキューレーション(括り)展開による分類も異質だ。

最も異なるのはカスタマーレビューはあるものの、価格表示が一切されていないことだ。アマゾン・ブックスはアマゾンのオンライン価格と同一にし、ダイナミック・プライシングを採用している。需給に応じて価格が変動するため、店頭での価格表示が不可能なのだ。そのため本のバーコードを店内にあるスキャナー(もしくはスマートフォンにダウンロードしたアマゾン・アプリ)でかざして表示するようになっている。アマゾン・アプリはバーコードだけでなくOCR(光学式文字読取装置)としても使える。

アマゾン・ブックスでは決済がキャッシュレスとなり、クレジットカードやデビッドカードにアマゾンのアカウントからの直接支払いも可能だ。

アマゾン・ブックスは書籍だけでなく、スマートスピーカーのエコーやタブレット端末のキンドルなどアマゾン製品も展示・販売している。

18年3月14日 - 【アマゾンブックス】、15店目は最大店!日本の書店が絶対に真似できない3つの陳列とは?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログでは3月、アマゾンのリアル書店のアマゾン・ブックスが行っている「日本の書店が絶対に真似できない3つの陳列方法」を店内画像を含めて紹介しました。1つ目は「この本がお好きなら...(If you like)」という本の括りで、購入データから「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のレコメンドを本屋でも採用しています。2つ目は「読みだしたら止まらないページターナー(Page Turners)」で、電子書籍リーダーのキンドルから得られたデータをもとに「3日以内で読み終えた本」の括りです。読みだしたら、やめられない、とまらないぐらい面白い本ということで普段、本を読まない人には参考になりますね。3つ目は「電子書籍キンドルで最もハイライトされた本(Highly Quotable)」の括り。キンドルには、文章で重要だと思ったところや、気になったところを蛍光ペンで線をひくようにマーキングできる機能があります。

アマゾンブックス1号店(シアトル)では「読みだしたら止まらないページターナー(Page Turners)」を「(面白過ぎて)本をおけない(Unputdownable)」の括り名としている。

⇒キンドルで読んでいると途中で、例えば「187人がハイライト」と注釈が入り、点線が引かれている文章があります。同じように自分にとって重要だなと思えば、指で文章をなぞってハイライトします。ハイライトをつけた人数が多ければ多いほど、多くの人がこの本を読んでいて、ハイライトの文章が刺さった、感動した、共感した人が多いということになるのです。つまりハイライトが多いほど、重要なこと、共感できることが多く書かれているということになります。こういったことまでアマゾンはデータにして本の括りにしているので驚かされます。アマゾン・ブックスで個人的に気に入っている陳列はカスタマーレビューが1万件を超えている本の括りです。ベストセラーであり注目されている書籍に加えて、これもハイライトと同じようにレビューまで書かせるほど多くの人の心を動かしているということにもなります。実は日本人の書いた本がこの括りに入っています。誰の本だかわかりますか?村上春樹氏やカズオ・イシグロ氏ではありませんよ。
日本にもアマゾンブックスがオープンすれば、ノンフィクションでハイライトした人数のランキングがでるかもしれません。ハイライトに国民性がでると思います。

カスタマーレビューが1万件を超えている本の括り。日本人の書いた本がこの括りに入っているが、どれかわかるだろうか?

後藤文俊

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