Fumitoshi Goto

新宅配サービス「クローガー・シップ」5万アイテムが対象

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

フォローする:

■スーパーマーケットチェーン最大手のクローガーは1日、新たな宅配サービスを発表した。クローガーはオンデマンド買物代行・宅配サービスのインスタカートやシプツなどと提携し生鮮品などを最短1時間で届けるスピード宅配サービスを行っている。

新たな宅配サービス「クローガー・シップ(Kroger Ship)」では、店頭販売している食品や家庭用品、消耗品など5万アイテムが対象となる。「シンプル・ツルース(Simple Truth)」など4,500品目に及ぶプライベートブランド商品も含まれているが、青果や精肉・シーフードなどの生鮮品や冷蔵・冷凍品などは対象外となっている。

注文翌日に宅配されるクローガー・シップは35ドル以上の購入で送料無料となり、35ドル以下では4.99ドルとなっている。継続期間が週・月ベースとなるサブスクリプションサービスも提供するとしている。クローガー・シップはオハイオ州シンシナティ、テキサス州ヒューストン、ケンタッキー州ルイスビル、テネシー州ナッシュビルから開始し、クローガーや傘下のスーパーマーケットが出店している地域を中心に対象範囲を拡大する。

クローガーではネバダ州とノースカロライナ州にフルフィルメントセンターを持っており、そこからフェデックスなどの物流サービスを使って配達するとみられている。

クローガーはIT導入を加速させている。5月にはイギリスのネット専業スーパー最大手のオカド・グループと提携。オカドのロボット物流システムをクローガーのロジスティクスに導入し、ネットスーパーの効率化を図る。クローガーはオカドの「オカド・スマート・プラットフォーム」の一部導入すると見られている。同技術はオンライン注文や決済、ピッキングからシッピングなどの配送管理などを含んでいる。オカドとの提携によりクローガーは今年、アメリカ国内にロボットを導入したフルフィルメントセンター(ネット注文対応の物流倉庫)を3ヵ所建設するほか、今後3年で20ヵ所まで増やす計画だ。

またクローガーは6月、本社のあるオハイオ州シンシナティにITを専門にした部所「デジタルヘッドクォーター(Digital Headquarter)」を設立することを発表した。同じくシンシナティ・ダウンタウンにある本社からは徒歩で15分の距離だ。来月にはオープンするデジタル部門には本社のIT専門家600人を異動、さらに採用を増やし向こう3年で1,000人態勢を築くという。

クローガーはまた料理キット(ミールキット)業者のホームシェフ(Home Chef)も買収した。定期宅配(サブスクリプション販売)でも一日の長のあるミールキット業者を傘下にすることで、クローガーはオムニチャネル化を一層進めていく。

クローガーは自動運転車の開発を行うスタートアップ企業「ニューロ(Nuro)」と提携して自動運転車による宅配サービスのテストも行う予定。

クローガーはスーパーマーケットを35州に約2,800店を展開し、カーブサイド・ピックアップ・サービスの「クリックリスト(Clicklist)」を1,250ヵ所でおこなっており、インスタカートなどと組んだ宅配は1,200ヵ所で行っている。

クローガーは昨年秋、店内の顧客体験を改善する「リストック・クローガー(Restock Kroger)」計画を発表。リストック・クローガーの一環としてクリックリストの拡大やお客がスマートフォン・アプリや端末で商品バーコードをスキャンしていく「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Bag, Go)」の400店舗への導入などを掲げている。

トップ画像:クローガーシップ・サイト(ベータ)のキャプチャー画像。

後藤文俊

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング