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データから読み解くファッションと食【前編】連動して高まる両者への関心

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2010年代も終盤に差し掛かり、ファッションとの向き合い方、楽しみ方は10年前とは大きく様変わりしている。ファッションは今、どこに向かおうとしているのか。伊藤忠ファッションシステムが毎年行っているWEBアンケート調査結果から、今後新たな時代のムードをつくっていく世代である20代(ifsオリジナル世代区分:LINE下世代 [1997~2001年生まれ、現在17~21歳]、LINE世代[1992~96年生まれ、現在22~26歳])の結果に注目。データからファッションに対する今、そしてこれからの気分を紐解く。

今回は、これまで取り上げてきたLINE世代に加え、さらに下の世代であるLINE下世代にも注目。これからの20代マーケットを牽引する2世代の消費志向を読み解く。特に、昨今盛り上がりを見せる「食」と「ファッション」に関連する結果の紐解きから、各々に対する意識や食とファッションの関係性を明らかにする。

ファッションにも食にも関心

【データ1・2】は、「2025年のご自身のイメージ」としてファッション、食、それぞれへの関心の度合いをたずねたもの。

全体結果では、ファッション、食いずれも「現在と変わらない」への反応が高いが、「今よりも関心が高い」への反応はファッションよりも食への反応が高い。LINE下世代を見るとファッション・食いずれも「今よりもこだわるようになっている」への反応が高く、食(47.5%)よりもファッション(48.8%)の値が若干高くなっている。

LINE世代では、食について「今よりもこだわるようになっている」への反応が高く、ファッションでは「今よりもこだわるようになっている」よりも「現在と変わらない」の反応が高いものの、全体と比較すると「今よりも~」の数値は高い。

2025年に向けてお金をかけたいのは「見た目」

【データ3】は「2025年にお金をかけたいもの」をたずねたもの。

全体結果を見ると、上位5位には、1位「国内旅行」(42.8%)、2位「家での食事」(39.3%)、3位「貯蓄・資産運用」(30.9%)、4位「ファッション」(30.1%)、5位「海外旅行」(28.8%)が並ぶ。

一方、LINE下世代では1位「ファッション」(57.1%)、2位「ボディケア・スキンケア」(39.2%)、3位「家での食事」(34.6%)、4位「メイク」(32.1%)、5位「国内旅行」(28.3%)。LINE世代では1位「ファッション」(40.0%)、2位「ボディケア・スキンケア」(37.3%)、3位「国内旅行」(36.8%)、4位「家での食事」(35.9%)となっている。

全体結果同様「家での食事」が上位5位に入っているが、「ファッション」「ボディケア~」など見た目に関わる選択肢への反応が全体より高くなっている。

連動するファッションと食への関心

この結果を総合すると、これからの20代マーケットのメインとなる2世代は、ファッションと食、どちらかに関心が偏るというよりは、いずれにも関心を寄せていると言えそうだ。

また、ファッション=洋服だけではなく、「ボディケア・スキンケア」「メイク」「へアケア」「エステ、サロン」などトータルに見た目をつくることに対する関心の高さがうかがえる。

実際に、「友達とごはんに行くときには着ていくものにも気を遣う」といった声も聞かれることから、食かファッションか、どちらか一方を優先的に選択しているというよりは、食=友達と過ごす時間を楽しむためにファッションにこだわるといったように、互いに連動したものと言えそうだ。

▶ifs オリジナル世代区分とは:
ifsでは、高校卒業前後から20代前半にかけての消費自己裁量権獲得時期に経験したファッションやカルチャーが生活者の消費志向に大きな影響を及ぼす18歳から82歳(2018年12月現在)までの生活者を11に区分。世代別に価値観や消費行動の特徴を整理している。

▶LINE下世代とは:
1997~2000年生まれ、現在18~21歳。リーマンショック、東日本大震災、トランプショックなど経済社会が目まぐるしく変化する中、スマホ&ネットを情報・コミュニケーション環境の基本設定として育った、SNSネイティブ世代。

▶LINE世代とは:
1992~96年生まれ、現在22~26歳。2000年代~2010年代の急速なデジタル化・ソーシャル化の中で10代を過ごし、つながりの中での最大公約数的状態を志向する特徴を持つ、デジタルネイティブ世代。

▶データは2018年9月に実施したWEBアンケート調査からLINE下世代、LINE世代の結果を抜粋した。調査は弊社世代区分に基づき、各世代男女100名ずつ、合計2000サンプルを対象に実施。全体とは、対象者全員の回答の合計値である。

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〜後編へ続く

《連載》 データから読み解くファッション
vol.1:ファッションはどこへ向かうのか
vol.2:リアル+ネット、服+メイク・ケア、モノ+シーン 拡張するファッション=見た目意識

筆者:中村ゆい 伊藤忠ファッションシステム株式会社 ナレッジ開発室
一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、2014年より博士後期課程在籍。2008年、伊藤忠ファッションシステム(ifs)入社。現在は、主に会員制マーケティング組織「FA CLUB(ファッションアスペクトクラブ)」の運営やマーケティングレポート誌『FA流行誌』の企画・編集、トークセッションシリーズ「ifs fashion insight」の企画・運営を中心に、これからの時代を見据えるための視点・知見の開発・対外発信に携わる。
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ifsでは、経年の生活者調査を背景とする独自のファッション視点に基づき、ブランディング・マーケティングコンサルテーションを中心にビジネスを展開中。

伊藤忠ファッションシステムが主催する「ifs fashion insight」は、「新たな年代に向けてファッションを再定義する」をミッションに、次なるファッション×ビジネスの視点を提供する全6回シリーズのトークイベント。vol.2に引き続き、10月31日にInnovation Space DEJIMAを会場に行われたvol.3では、Ome Farm 代表・太田太さん、Salmon & Trout シェフ・森枝幹さんをゲストに迎え、「食からファッションを再定義するー複雑なもの、馴染みないものを楽しく、かっこよく」をテーマにトークセッションを行った。イベントやトークの概要はこちらをチェック。

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