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飽きられるのも早い?話題のクラブハウスについて考える

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飽きられるのも早い?話題のクラブハウスについて考える

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在米28年のアメリカン流通コンサルタント
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

■音声SNSアプリの「クラブハウス(Clubhouse)」が日本のメディア等で取り上げられたことで日本国内で注目を集めている。

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クラブハウス・アプリはダウンロードするためには既存参加者から招待を受けなければならない。しかも招待枠は二人分しか与えられていない。

アプリをダウンロードできるのはiPhoneやiPadのみで、アンドロイド系スマートフォンは対応もされていない。

さらにすべてのルーム内での音声の記録が禁止されており、アーカイブも残すことができない。

選ばれた人しか参加できないという特別感にコンテンツを得るためにはリアルタイムで聞かなければならないという希少性で人気となっているのだ。

特に最近、アプリ内で著名人や有名経営者、芸能人のルームが次々に立ち上がっていることでも人気に拍車がかかっている。

これまでなかった人たちによるレアな対談に加え、一般人も彼らに直接話しができるという極めて珍しい機会もあり、病みつきになる人も続出しているという。

クラブハウスの魅力を心理的に分析すれば「希少性の原理」に行き着く。希少性の原理とは、人が欲している量(需要)に比べ、利用できる量(供給)が少ない時、そのものの価値が高くなる、もしくは高いように思える心理的な現象のことだ。

しかしここで忘れてはならないことがある。アメリカで昨年に生まれたクラブハウスは、ソーシャルネットワーキングサービスの一つに過ぎないということだ。

ブログやツイッター、YouTube、フェイスブック、Line、インスタグラム、TikTokなど既存のSNSではクラブハウスは音声に特化した変異SNSであるということだ。

その限られた機能から他のSNSにとって変わるものではない。

さらに言えばクラブハウスが大人気になっても、SNSで情報発信したりそこに参加したりする人の全体数はそれほど変わりはしない。

喩えれば椅子の数はそのままなのに、椅子取りゲームに参加する人が増えているに過ぎないのだ。

YouTuberから見れば今のYouTubeがレッドオーシャン化しているのと同様に、レッドオーシャン化しているSNSに新たなプレイヤーが加わっただけなのだ。

今は物珍しさもあり話題になっているが、クラブハウスが提供する希少性や特別感という価値もいつまでも続かない。

こういった価値が不利に働いてしまう可能性がある。なぜならば話題になってコンテンツを検索しようにも検索結果に出てこないからだ。

現在のようなローンチして間もない、アーリーステージならいい。イノベーター理論では新しいモノやサービスの初期段階でイノベーター(革新者:全体の2.5%)やアーリーアダプター(初期採用者:全体の13.5%)が飛びつく。

問題はこの後にくるアーリーマジョリティ(前期多数者:全体の34%)やレイトマジョリティ(後期多数者:全体の34%)だ。

検索結果にでないような希少性をイノベーターやアーリーマジョリティは好む。しかし、彼らに追随するアーリーマジョリティはそういったところにあまり価値を見出さない。

初期段階で大いに話題になってもその後、消えていった新製品や新サービスは数限りなくある。いわゆるアーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にある溝(キャズム)を超えられなかったモノやサービスだ。

そのうちクラブハウスも招待枠を撤廃することになる。マネタイズのためには広く使ってもらわなければならないからだ。

そうなるとアーリーマジョリティにとって、リアルタイムで聞かなければならないことが逆に障害になってくる。

多くの人にとって自分の時間を犠牲にしてまでクラブハウスを優先にするようなコンテンツはそんなに多くない。

つまり大多数の人は、やりたい時間に自分のやりたいことをしたいと慣らされている。わざわざモノやサービスに自分の都合をあわせることはしない。

アメリカ流通業で消費者を見ているとクラブハウスの希少性は不便であり、不便さは敵になる。

 つまりクラブハウスはニッチなSNSということになり、急に話題になっても飽きられるのも早くなるということだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。例えばYouTubeで登録者や再生回数が伸びなかったので、新SNSのClubhouseへの鞍替えはコンテンツに対して誤った考えをもっていると思います。確かに最初に動いた人にメリットがある、ファースト・ムーバー・アドバンテージはあると思います。最初は物珍しさから人が集まるからです。しかし競争者がいない新天地にも今は秒速で新たな入植者がやってきます。さらに言えばSNS全体ですでに競争が激しい状況にあるということ。結局、コンテンツが面白いかどうかです。YouTubeでは「後発組だったからダメだった」という分析で新たなフロンティアに飛びついても最終的に勝つのは最善の動きをしたベスト・ムーバーになります。自分をきちっと分析できるかどうか。繰り返しますが、音声に特化したSNSが出てきたからといって、新たにSNSを利用する人の数はそれほど増えることはありません。YouTubeばかりかSNS全体がレッドオーシャン化しているのです。徹夜したという人もいつまでもクラブハウスで徹夜しません。

 アメリカの大衆はシームレス化など、どんどん便利さに慣らされています。不便さを強いられ「特別感」に「希少性」で喜ぶのは最初の少数(16%程度)ということは覚えておいてください。でも百恵さんや紳助さんなどレアになった人が始めれば年配者のラガードまで参加するようになりキャズムは超えます(笑)。

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