コロナショックを経て、アパレル・ファッション業界にも大きな変化がありました。企業に属することが安定ではない…ひと昔前から言われてきたことが現実のものとなり、フリーランスの道を選ぶ人が今、増加しています。今回は、複数アパレル企業での就業を経て、2021年7月よりフリーランスデザイナーとなった宮田さんにインタビュー。フリーランスになったきっかけや1年目の現実、フリーランスに必要な覚悟などについてお話いただきました。
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― 改めて、フリーランスデザイナーになっていかがでしょうか?正直な気持ちを聞かせてください。
一生デザイナーとして生きていきたい僕は、フリーランスという道を選んで心から良かったと思っています。一番は、自分の人生の目的に迷いがなくなったことです。悩みの種類が変わったというか…。デザイナーとしてこれでいいのか?というネガティブな悩みから、一生デザイナーで生きていくためにこれからどうしよう、というポジティブな悩みになりました。
また、憧れの工場さまと立ち上げたファクトリーブランドも、フリーランスにならないと実現できませんでした。まだこれからですが、自分が目指すデザイナーのスタートラインに立ったという実感があります。
― フリーランスになるにあたって、必要な覚悟はありますか?
何に覚悟を感じるかは人それぞれだと思いますが、僕の経験で言うと、収入面ですね。一時的に企業デザイナー時代よりも下がる、または時給換算の金額が下がる時期があることは覚悟しておいた方が良いかもしれません。初めてのことには想定外の作業が出てくるし、効率も落ちます。僕もまだ試行錯誤中ですが、自分のペースを作るまでは大変だと思います。
また、社員という守られる存在ではなくなるため、案件に対する結果や納期などが一層厳しくなります。「慣れるまでは徐々にね」ということもなく、序盤からフルコミットを求められますので、プロとしての覚悟はより上がります。相談できる同僚がいるわけではないので、孤独というか、寂しさを感じることもありますね。
― そういう相談や悩みを共有し合うフリーランスの方々のネットワークなどはあるのでしょうか?
フリーランスの先輩デザイナーが何人かいらっしゃるので、話を聞いたり聞いてもらったりしています。そこで改めて感じたのは、人によってデザイナーとしてのスタンス、得意分野、仕事の仕方、家庭環境などは異なるということです。企業時代、同じ環境にいた同僚や先輩たちとの会話とはまた違うので、他のフリーランスの方々の経験や考えを踏まえて、自分にどう応用するか、と考えるようにしています。
― クリーデンスや、業務委託マッチングサービス「FLEXSHON」では、日々フリーランスの方々からのご登録・ご相談をいただいています。今後フリーランスを目指している方、考えている方にメッセージをお願いします。
企業デザイナーかフリーランスか…というよりも、まずは目指すデザイナー像を自覚するところからだと思います。「こんなデザイナーになりたい!」「こんなことがしたい!」と思いを持つ方は、それに向かって何をどう選ぶかでしかありませんが、まだ明確にデザイナーとしての生き方や将来のデザイナー像について明確になっていない方は、まずはデザイナーとして色んな経験を積んでみると良いと思います。
自分の人生に迷いがない状態がいちばん活き活きと働けるので、ぜひそういうデザイナー像を見つけてみてください。
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