通販サイト構築サービス「Shopify(ショッピファイ)」を運営するShopify Japan(=ショッピファイジャパン)とヤマト運輸では、「ショッピファイ」で運営する通販サイトにおいて、ヤマトが配送する商品の最短配送予定日表示や、利用者がコンビニエンスストア店頭など荷物の受け取り場所の指定ができるようになる仕組みを簡単に実装できるようにする。配送料を抑えながら、消費者が受け取りたいタイミングでの商品受け取りを可能とする狙い。
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3月下旬より、購入者が事業者の通販サイト上で届け先の郵便番号を入力すると、配達可能な最短お届け日が自動で表示される「ヤマト運輸 最短お届け予定日自動表示アプリ」が追加される。購入時に最短配達予定日が分かることで、購入者の利便性向上と購入率向上につながるとしている。なお、アプリの開発と運営管理はヤマト運輸が行う。
さらには、配送に関わるさまざまな機能を提供しているショッピファイアプリ「配送カスタム.amp」ヤマト運輸の「EC自宅外受け取りAPI」に対応。購入者はヤマト運輸の営業所やコンビニエンスストア、オープン型宅配便ロッカーなどで購入商品を受け取ることができる。
「ショッピファイ」ではこれまで、配送関連の業務効率化を進めるための取り組みを行っており、例えば三井物産が開発した、中小規模事業者向けの配送サービスアプリ「プラスシッピング」は、荷物の集荷申し込みや集荷の場所・日時指定から配送情報の管理、送り状ラベルの購入・印刷、配送の事前決済まで、配送に関するサービスを包括的に「ショッピファイ」アプリ上で提供するもの。日本郵便・佐川急便に対応しており、「ショッピファイ」ユーザーは配送業者と個別契約を必要とすることなく利用できるほか、荷物1個口から利用することなどが可能となる。ショッピファイジャパンによれば、同サービスの導入で社内配送業務が最大93%削減(他配送アプリ使用時との比較)された事例もあるという。
また、置き配に関しても、「配送カスタム.amp」で配送料金設定の際に、西濃運輸の置き配便が設定可能となっており、配送料を400円台に抑えることができる。また、ポスト投函ができる60サイズの商品であれば、西濃運輸の「コニポス」を活用することで、全国220円、1都3県120円での配送が可能となる。
ショッピファイジャパンによれば、「ショッピファイ」のようなカートシステムで店頭受け取りサービスを実現するには、ソリューションと直接繋ぐ必要があるため、かなりの費用がかかる点がネックとなっていたという。今回はヤマト運輸が提供するAPIと接続することで、「ショッピファイ」利用企業は、配送料のみで店頭受け取りサービスが利用できるようになった。同社の泉貴文シニア・ビジネスデベロップメントマネージャー(=写真)は、3月7日の記者会見で「当社のようなBtoCのカートプラットフォームとしては、日本初の取り組みではないか。今後もヤマト運輸との協業を強め、日本の物流課題を解決できるようなソリューションをさまざま検討していきたい」と語った。
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