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繊研plus楽天ファッション・ウィーク東京2024秋冬が佳境に入った。これまで見た中では、バレエダンサーの衣装やコンセプトを背景にチュールとテーラーリングにフェティッシュな要素を加えて見せた「チカキサダ」、女性の体のラインを程良く見せながら独特のエレガンスを描く「フェティコ」が気になった。
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いずれも、日本のデザイナーが取り上げてこなかった「女性の体や官能性」を背景にしている。それは昨今のファッショントレンドの流れから見て、避けて通れないテーマでもある。
日本のデザイナーは、体のラインを意識したシンメトリーのフォルムという西洋の美から距離を置くデザインが多かった。一枚の布、平面の意識、アシンメトリーで不完全なフォルム、東京の持つ〝カワイイ〟カルチャーからの引用。西洋の美とは異なる要素を背景にすることで自らのアイデンティティーを確立し、新しい価値観として注目されてきた。しかし、今は真正面から体のラインや官能性に挑む時代なのかもしれない。
体のラインと構築的なフォルムといえば、かつてのアズディン・アライアのクリエイションが思い起こされる。西洋の美と同じ土俵で戦うとなれば、当然、アライアをはじめ巨大な先人たちと比較されることになる。その覚悟を持って、自らのクリエイションを描けるのかが問われている。
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