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繊研plus北陸新幹線の金沢~敦賀(福井県敦賀市)間が3月16日に開業した。これまでは金沢止まりだったが、延伸によって東京から福井、敦賀まで乗り換えなしで3時間前後で行けるようになった。経済効果への期待もふくらんでおり、福井駅前では今も再開発が進行中だ。
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能登半島地震が重なってしまったが、観光支援を目的にした「北陸応援割」が始まったこともあり、出だしの新幹線利用はまずまずのようだ。しかし一方で悩ましい問題も浮上している。それは関西から北陸へのアクセスが不便になったことだ。
以前は特急サンダーバードを使って大阪~金沢間は乗り換えなしで移動できたが、新幹線延伸で敦賀での乗り換えが必要になった。トータルの移動時間は10分ほど短縮されるが、同時に運賃は1620円上がった。
北陸は日本を代表する化合繊テキスタイル産地。取引関係にある合繊メーカーや商社は本社が東京にあっても、繊維事業の拠点は多くが大阪。双方の往来を支えるサンダーバードは、繊維産業の架け橋でもあった。
乗り換えで多少面倒になっても、繊維における関西と北陸の結びつきは強固と信じたい。そういえば、乗り換え地の敦賀はかつて国際港、明治期にはシベリア鉄道経由で欧州につながる交通の要だった。海の向こうでどうビジネスを広げようか、思案するにはうってつけの場所だ。
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