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ワークマンが、2025年3月期上期から順次定番品を含む一部商品の値上げを実施すると発表した。これにより、2022年から継続してきた主力PB商品の価格を据え置く「価格据え置き宣言」は撤廃となる。一方で、主力PB商品に関してはマーケットを見ながら「業界最安値」を遵守していくとしている。
同社は、円安の長期化に伴い、仕入れ価格の高騰に歯止めがかかっていない現状を踏まえ、収益性の確保を目的として値上げを決断。2025年3月期上期(2024年4〜9月)に定番PB商品27品番、2024年秋冬シーズンに少なくとも14品番の価格改定を予定しているほか、2025年春夏商品などでも値上げを検討している。値上げ幅は約3%程度になるというが、今後の為替レート次第では再値上げの可能性もあるとした。決算説明会に出席した小濱英之社長は「PB商品の仕入れ決済はドルで行っているので、円安が業績に与えた影響は大きかった。今後は、円安の状況下でも安定して売れるような新商品の開発に力を入れていきたい」と話した。
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◆暖冬の煽りうけ冬物伸びず、2期連続の減益
ワークマンの2024年3月期通期の営業利益は、前期比4%減の231億4200万円だった。同社は2023年3月期に2015年3月期以来8期ぶりの減益を記録しており、2024年3月期では増益を見込んでいたが、暖冬による冬物商品の低迷や物価上昇による買い控えなどが要因となり計画未達。2年連続の減益となった。
商材別に見ると、靴下やインナーウェアなどの共通商材が前期比8.3%増と伸長。2023年3月期で同20.6%増と業績を牽引したアスレジャー向け商材は、アウトドア需要の落ち込みなどにより同1.1%増と伸び率が鈍化した。
業態別ではアウトドア・スポーツ・レインウェアの専門業態「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」の売上高が前期比1.4%増、女性をメインターゲットにした「#ワークマン女子」は2.5%増と好調に推移。プロ職人向けに特化した「ワークマンプロ(WORKMAN Pro)」は同0.1%増とほぼ横ばいで、基本業態の「ワークマン」は同0.8%減と伸び悩んだ。
2025年3月期では、ロードサイドを中心に「#ワークマン女子」の出店攻勢をかけるほか、「ワークマンプラス」店舗への業態転換を推進。地域ニーズに合わせた店舗展開で、売上拡大を狙う。通期の計画では、営業総収入で前期比4.5%増の1385億6400万円、営業利益で同2.1%増の236億3200万円と増収増益を見込んでいる。
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