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繊研plus上海・南京西路にある梅龍鎮伊勢丹が6月30日で閉店する。入居ビルの建て替えが主因だが、他所に移転しないため、上海から伊勢丹はなくなる。
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今年初めから小売り関係者ではうわさされていたが、3月25日の発表まで明確な形で出回らなかった。その後中国のSNSで一気に飛び交い、かつて大いににぎわった日系百貨店の撤退に驚く声が上がった。特に憧れの買い場として利用した中高年層には惜別の思いがあるよう。閉店セールも始まり4月は入店客数が大きく増えた。現在は一段落しているが、6月に入れば再び混雑すると思われる。
しかし、中国の実店舗環境を考えると、事業のあり様は非常に難題となった。外的環境を影響度の大きい順に並べると、「ECの急浸透」「多すぎる大規模商業開発」「競争に勝つための投資への負担」となる。上海のEC浸透率は肌感覚だと40%になったかもしれない。今まで実店舗に出向いていた高齢者もネットスーパーを活用するようになり、中高級スーパーの閉店ラッシュが激しい。
商業施設はすでに上海に過剰なほどあるが、24年に大小72施設も開業予定。店が増えれば品揃えの独自性も薄れるため、頻繁に商品・ブランド・店装を刷新し、値引きサービスもせざるをえない。知恵・工夫以上に体力勝負。勝ち残るには業際を超えた企業連携の模索も必須になった。
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