コロナ以降、何故か少し遠くなってしまった海外。海外に行くには大型の休みや大きな調整が必要になる。しかし、今国内でも、そんな非日常的な体験を楽しむことが出来る施設が増えてきている。フランスと日本を往復し生活している私もそんな非日常を求めて、まだ見ぬ新しい日本の"リトリート”にぴったりな施設をQUI編集部シャルルがご紹介。
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今回訪れるのは、愛媛県東温市にあるお宿「瀧乃元近藤家」。心身の回復を図るため、旅先の観光地を楽しむためではなく、自分自身に意識を向けゆったりとした時間を過ごす。そんな時間をあなたも過ごしてみては?
ここ最近は異常気象と言わんばかりの猛暑が続く中、みなさんいかがお過ごしでしょうか?私はオリンピック期間中、日本に帰国し久しぶりにゆっくりと日本の夏を堪能しています。ですが、この暑さは本当に異常ですね。年々、亜熱帯化している気もします。
さて今回はそんな暑さでも行きたくなる素晴らしいお宿を紹介します。私が訪れたのは初夏、GWあたりになりますが、これから夏が終わり秋を迎えるあたりからきっとベストシーズンだと思うので少し期間を空けて今回のご紹介に至りました。
今回、向かう先は愛媛県。ちょうど、前日まで東京にいたので今回の旅を共にしてくれる大好きな友人と羽田より空路を使って愛媛県・松山空港を目指します。
飛行機に乗るだけで、一気に旅行感が増しますよね。約1時間半のフライトで松山に到着、そこからレンタカーで30分ほどの距離に、今回のお宿「瀧乃元近藤家」があります。
今までお伺いしてきたお宿さんとは違い、おばあちゃんの家に帰ってきたかのような温かい雰囲気が漂う、どこか懐かしい佇まいのお宿です。
車も全然通らないので、本当に静かで、ゆったりとしています。
オーナーさんにご挨拶をして、中にお邪魔すると「ただいま」と自然に言ってしまいそうになるぐらい懐かしい感じです。
畳の香りがその懐かしさをさらに倍増させます。
少し立て付けの悪い感じの引き戸だったり、ミシミシと音を立てる縁側、敷布団が準備された部屋…日本人ならではの田舎やおばあちゃんの家のような安心感が随所にありました。
楽な服に着替えて、オーナーさんに別邸にも連れていただきました。
別邸は「近藤家別邸 花澄」というグランピングタイプの宿泊施設です。
静かな里山を少し上がったとこにあり、絶景が広がります。
サウナも完備されており、サウナだけの利用もできるみたいです。
グランピング施設からは目一杯の田園風景が広がります。これは本当に写真では伝わらないベストビューでした。
その後、宿に戻り夕食までの間、縁側やお庭でゆったり時間を過ごします。
本当、びっくりするぐらいリラックスしている自分がいて、とても心地の良い時間でした。
そしてなんと言ってもこちらのお宿のもう一つの魅力がお食事です。
オーナーさんのお手製料理と、とても新鮮なジビエ料理をさまざまな形でいただけます。
お食事をいただける囲炉裏のお部屋もなんと言えない素敵な空間。
お食事も素晴らしく、愛媛といえばのじゃこ天や鹿肉、猪のハツまで登場し、初体験でした。
美味しいご飯にお腹も心も満たされた後は、みんな大好きなサウナです。
なんとここのサウナ、オーナーさんの手作りなんです。
インフィニティチェアや水風呂ももちろん完備。
とっても高温にもできるので、サウナ好きの方には是非体験してみて欲しいです。
そしてなんと言っても五右衛門風呂形式の水風呂がかわいい。身長180以上の友人もすっぽり収まってました。笑しっかりと私たちもサウナを楽しんで、気がつくと就寝。
翌朝はすっきりとした気持ちで、鳥の鳴き声が目覚ましの2日目を迎えました。本当に気候も何もかもすばらしくて、無になれる時間や空間が多く、休めてるなと実感できる時間を朝から過ごしていました。
2日目は天気が素晴らしかったので、オーナーさんの計らいで外で朝食をいただけることに。
玄関先に大きなテーブルを出してくださり、そこに沢山の小鉢やお宿さんが養鶏されている新鮮な卵もいただきます。
沢山のお漬物に土鍋ご飯にと、朝から本当に豪華で健康的です。
朝からお腹いっぱいいただいた後はお隣のコーヒーをいただきました。
なんとこちらのお宿のお隣に不定期でコーヒー屋さんが出店されています。
普段は外国人向けのタクシーをやられているオーナーさんが、不定期に営業されている喫茶店。
沢山の書物もあり、この店内でいただくこともできます。
彼が朝食後に昼寝をして、ちょうど起きてきたので、私たちは縁側でいただきました。最高。
明治23年にできたこの建物。
その包容力と、存在感、刻んできた歴史を感じさせる造り、家具も全てにおいて新しいものとは違う素晴らしさがあります。
ここから見る明治23年からの歴史はどのように変わっていったのかなーとかそんないろんなことを考えながら2日目も気がつくと夕方。
これといって、何をしたわけでもない1日でしたがそれが最大の贅沢。何も考えず、ただ時間を過ごす中で自分の隙間をちゃんと大事にして、その時間の中で普段目を向けないような物や音に目を向けてみる時間をここではたくさん取ることができます。
さぁ、そんなこんなで本日もお待ちかねの夕飯です。今日は鹿肉のすき焼きをオーダーし、ワクワクしながら囲炉裏へ向かいます。
見てください、この鮮度。ジビエ料理というとやっぱり気になるのはお味や匂いですよね。特有の香りが苦手な人も多いと思います。私も苦手な方なのですが、本当に美味しかったです。びっくりするぐらい臭みもなく、素人の私でも新鮮だとわかりました。
猪のハツのコンフィも美味で、それに合う日本酒も本当に素晴らしく、食べ過ぎ、飲み過ぎてしまいました。
今回2泊させていただきましたが、正直まだまだ滞在したいです。
その後は宿の中に置いてあるレコードを流しながら、お酒を嗜み、オーナー様の心のこもったおもてなしと、この田舎特有の生活を存分に楽しむには1週間ほどステイした方がいいかもしれないなんて会話もしながら今日も早々と就寝。
翌朝、少し早く起きて周りを散策。お宿さんでお借りしたスリッパがかわいい最終日。清々しい空気とまだ日が登る前の涼しい風がなんとも言えない気持ちよさです。
非現実的な空間といえば、海外っぽさや普段感じない生活をどうしても選択しがちですが、ここのお宿こそまさに、我に帰るというか「バックトゥベーシック」なお宿だなと思いました。冒頭からもお伝えしていますが、本当に初めてなのに初めてじゃない感覚を超えて帰ってきたような自然と心に入ってくるような感覚は初めてでした。
キラキラしてまるで海外に来たようなSNS映えする旅もいいけれど、きっとこの宿は別の角度であなたを満たしてくれます。オーナーさんの優しい感じも、宿の暖かい感じも、言葉では伝えきれないほどの体験がこのお宿にはあります。
最終日も素敵な朝食をいただき、3日間の滞在に名残惜しさも感じながらお宿を後にします。なんだろう、わからないけど私はきっと絶対またこのお宿に戻ってくると思います。その時は「ただいま」って言いたいな。なんて次の宿泊のことを考えながら今回の記事はここまで。
これからの時期は9月下旬にかけて稲刈りの時期らしく、棚田が黄金色に輝くタイミングです。景色はもちろんですが、新米や食欲の秋を彩る味覚たちも楽しめる時期。あなたもぜひここで帰ってきたかのような「ただいま」と言いたくなる体験を是非。
<瀧乃元近藤家>
〒791-0321 愛媛県東温市河之内3434-1
E-mail:info@yoyaku@yours-llc.net
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