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　バティスタは、2003年に妻であるセヴリーヌ・オリヴェイラ・バティスタ（Séverine Oliveira Baptista）とともに自身の名を冠したウィメンズブランド「Felipe Oliveira Baptista」を立ち上げ、2008年からパリファッションウィークで発表。2010年から2018年まで「ラコステ（LACOSTE）」のクリエイティブディレクターを務め、2020年秋冬シーズンからケンゾーのクリエイションに携わってきた。在職中に、三本線で構成し「O」の中にあった「PARIS」の文字を配したロゴからパズルゲームのようにブロックを組み合わせたデザインに刷新したほか、2020年8月にはスポーツライン「ケンゾー スポーツ（KENZO SPORT）」を立ち上げた。　退任は契約満了によるもので、2020年10月に死去した高田賢三氏を称える2021-22年秋冬コレクションが、バティスタが手掛けるラストコレクションとなる。バティスタは「創立者である高田賢三氏が築き上げてきたこの素晴らしいメゾンとレガシーに従事出来た事を誇りに思います。そしてチームの皆の才能と努力に心より感謝します」とコメントした。なお、バティスタの後任や着任時期は現段階では明かされていない。

KENZO

Fashion

KENZOのクリエイティブディレクター退任、高田賢三氏讃える2021秋冬がラストコレクション

インサイド

　2019年からケンゾーを率いているバティスタは、これまでもブランド創設者である高田賢三のスピリットにフォーカスし、それらを受け継いできた。訃報を受けて一時は放心状態だったというが、クリエイションを通じて深い悲しみを前向きで楽しく自由なものに変換することに取り組んだ。　コレクション制作に伴い、バティスタは過去のショー映像やアーカイヴを研究したという。豊かな創造性にフィーチャーし、コラージュや再構築を試しながら、新たな視点でエネルギッシュな色彩やプリントなどに落とし込んだ。鳥や花といった楽観的なモチーフに混じり、若き高田賢三をシンプルな線で描いたアイコニックなイラストも。　「KENZO Always」と題されたコレクション映像では、円形のステージで男女のモデルが自由に踊り、ダイナミックで躍動的なシルエットが引き立っている。

高田賢三を称える「KENZO」21AWコレクション　自由や喜びを表現

　カプセルコレクションでは両ブランドのアーカイヴを再構築したアイテムを製作。今回のコラボは今年7月に逝去した山本寛斎氏、10月に逝去したケンゾーの創始者高田賢三氏が存命時より進んでいたプロジェクトだったという。アイテムには日本語で書かれた「ケンゾー」「カンサイ」「フェリペ」といった3人の名前や虎のアートワークなどを落とし込んだ。Tシャツやフーディー、ジャケット、パンツ、キャップ、バッグ、カードケースなどで構成され、価格帯は1万3000〜16万4000円。コレクションの発表にあたりバティスタ氏は「非常に残念なことにお二人共今年逝去されてしまいました。深い悲しみと同時にこのコラボレーションへの強い意味と想いを感じます。彼らの驚くべき才能と功績へのオマージュをこのコラボレーションコレクションを通じて捧げたいと思います」とコメントしている。

Kansai Yamamoto

ケンゾーがカンサイヤマモトとのカプセルコレクション発表、アーカイヴを再構築

　ケンゾー スポーツは活動的な人たちに向けたスポーツラインで、ブランドコンセプトに「ムーブメント」「プロテクション」「機能性」「ジェンダーフルイド」といったメッセージを掲げる。ロゴデザインには、2020-21年秋冬コレクションからクリエイティブディレクターを務めるフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ（Felipe Oliveira Baptista）による新ロゴを2つ重ね、「X」に見立てたデザインを採用した。　デビューコレクションはメンズ、ウィメンズ、ユニセックスアイテムを展開。メンズではケンゾー スポーツのロゴをあしらったオーバーサイズTシャツ（全2色、各1万8000円）やジップアップフーディー（全2色、各5万2000円）といったアイテムを用意し、ウィメンズはドレスTシャツ（全2色、3万円）やモノグラムセーター（4万4000円）などを揃えた。ユニセックスアイテムからは、ルーズフィットTシャツ（全2色、各2万1000円）やバムバッグ（1色、2万9000円／いずれも税別）などをラインナップしている。【あわせて読みたい】「ケンゾー」フェリペ・オリヴェイラ・バティスタが手掛けた初のブティック、NYソーホー地区にオープン