Fashion ふくびと

連載「ふくびと」ユナイテッドアローズ社長 重松理

原点であり、永遠の課題「モノ&コトのライフスタイル提案」

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 そして今、改めて目が向けられているのが「モノ&コトのライフスタイル提案」。これはセレクトショップUAとして永遠の課題であり、また少年時代にアメリカの豊かな生活に思い焦がれた重松氏の原点とも言える。

重松:20周年を機に大きくリニューアルしたUA原宿本店では、"モノとコトを合体したライフスタイル提案"をテーマに掲げました。現代のライフスタイルは多様化しているので、"UAスタイル"の答えはひとつではありません。人それぞれの衣食住において「豊かな日常感」を感じてもらえるような、そんな楽しい生活を築く手助けが出来ればと思っています。UAの未来へ第一歩を踏み出したばかりですが、これを少しずつ全国に広げていければいいですね。

 株式会社UAとしての海外展開では、アジアだけではなく欧州と米国に出店したいという願望もあります。 そして100年以上続く高感度専門店にしたい。それがUAのヴィジョンであり、私のヴィジョンでもあります。


重松理の尽きない夢

 永久快適主義のもと「自分が何をやりたいか」と問いかけ、それを実現してきた重松氏のファッション一筋60年の半生。常に新しい事を求め続けてきた自身のことを "慢性新鮮病患者" と分析する。重松氏の人生の「矢」は、尽きない夢に向かって真っすぐ突き進む。

重松:人はいつか必ずリタイアして、老いて死んでいきます。そのリタイア後の施設を作る事が私自身の長い夢です。いわゆる養老施設ですが、例えば一つのゴルフ場を買い取って小さな街が作れたら。介護付きの共同住宅とか、レストランから美容院、もちろん医療施設もあって、誰もが「あんな施設は格好いいな、俺たちも入りたいな」と心から思うような場所。「ユナイテッドアローズ」の冠をつけて、お客様の生涯に対してサービスを訴求する。そんなことが、私自身の生涯をかけて実現出来たら嬉しいですね。


■重松 理(Osamu Shigematsu)■ユナイテッドアローズ 代表取締役社長

fukubito_shigematsu_02.jpg1949年12月4日 神奈川県逗子市生まれ。
1973年 明治学院大学 経済学部 卒業。同年、婦人服メーカー ダック入社。
1976年 セレクトショップの草分け「ビームス」設立に携わり1号店店長に就任。
1982年 ビームス常務取締役 就任。
1989年 ビームス 退社。
同年、ワールドとの共同出資によりユナイテッドアローズ 設立、代表取締役社長就任。
1990年 東京・渋谷に1号店オープン。
1999年 株式を店頭公開。
2003年 東京証券取引所第1部に上場。
2004年 代表取締役会長 就任。
2009年 代表取締役会長 退任、代表取締役 社長執行役員 就任。

〜インタビュアー・インプレッション〜
 米アップルのスティーブ・ジョブス氏やユニクロの柳井正氏など、一度トップを退いた創業者が再び陣頭指揮を執ることで経営を立て直すという事例は少なくない。UAもまた、2009年に重松氏が社長復帰したことで業績の回復と新たなヴィジョンが示されている。「とにかく自分のやりたい事をやらないと、心底自分の仕事と思えない」と話す重松氏の志は矢のように真っすぐ。上場企業に求められる短期的な成長と「100年続く高感度な店」を作り上げる重責がのしかかるが、束ねられた矢が折れることはきっとないだろう。

連載「ふくびと」一覧
設楽洋(ビームス代表取締役社長)
本間正章(マスターマインド・ジャパン デザイナー)
吉井雄一(ザ・コンテンポラリー・フィックス オーナー/ゴヤール ジャパンブランディングディレクター)
【前編】山室一幸(WWD JAPAN編集長)
【後編】山室一幸(WWD JAPAN編集長)
勝井北斗・八木奈央(ミントデザインズ デザイナー)
【前編】伊藤美恵(ワグ代表取締役兼エファップ・ジャポン学長)
【後編】伊藤美恵(ワグ代表取締役兼エファップ・ジャポン学長)
重松理(ユナイテッドアローズ代表取締役社長)
阿部千登勢(サカイ デザイナー)
ドン小西(コメンテーター)
増田セバスチャン(ロクパーセントドキドキ代表兼ディレクター)
藤巻幸夫(バイヤー)

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