Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】十倍直昭・野村仁美「グリモワール」躍進の理由は?

オリジナルアイテムも展開。これはアンティークとは違い一点ものではありません。

十倍:iPhoneケースや香水、タイツなどを量産販売しています。アンティークやヴィンテージは一点ものという価値があります。オリジナルではアンティークにもヴィンテージにも無いものを目指していて、多くの人に「Grimoire」の世界観を感じてもらえるように作っています。

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全く別の物のという認識ですね。

野村:そうですね。2年前にオリジナルブランド「VERUM(ベルム)」を立ち上げました。古いモチーフを使ったデザインが特徴で、例えば、今シーズンのアイテムにプリントされた絵は1500年代のゴシックの絵画だったり、1700年代の壁紙だったりを採用していて、古い素材から私たちが良いと思っているアートだったり、そういうものをファッションに落とし込んでいます。デザインチームで作っていて、ディレクションを私がしています。

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「VERUM」も好調ですね。

十倍:2011年から2012年にかけて年商が倍になったので、これで事務所ができました(笑)。タイツの売上とヴィンテージの売上が同じぐらいです。アナ・スイさんとかも買って下さったり、AKB48の「UZA」のPVで使って頂いたりしています。あとは読者モデルの方が履いてくれたことが大きかったです。

野村さんの「Dolly」は今も続けていますか?

野村:「Dolly」のアイテムは3年ぐらい前から作っていないですね。ただヘアアクセサリーの「Joelle Gagnard」や「V. Sabrina」などのブランドを置いていて、今後はセレクトを増やしていこうと思っています。

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野村さんもそうですが、お店には読者モデルの方や、元読者モデルの方が働いています。

十倍:繋がりの結果で読者モデルの方が増えたという感じです。元々は読者モデルでは野村と店長をしている小川がいました。読者モデルの友達って、だいたい読者モデルで、繋がり繋がって今に至る感じ。ファッションクオリティの高い人を捜すと、必然的にそうなってしまいました。スタッフの質にはすごいこだわりがありましたね。

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働きたいという人が常に殺到している?

十倍:これは結構すごい。募集した時は、すごいことになりますよね履歴書の数が。

―......100通とかでしょうか?

十倍:一回の募集に3桁はいきますね。部署も、オンライン事業部もありますし、デザイナー、スタッフなどたくさんありますからね。ほかにも丈を切り、サイズを直す仕事をするリメイクスタッフがいます。他店と違ってヴィンテージアイテムのお直しや染み抜き、形を変える事、丈を切る事など、全てに一つひとつ丁寧に手を加えているんです。買ってきてそのまま出している訳ではありません。そこで今っぽいシルエットに直したり、今っぽい丈に直したり、デザインを加えたりしています。その一手間が過去の時代のヴィンテージに「今」の要素を加えることに繋がります。それが僕らの考えるヴィンテージ、アンティークの世界を「今」として表現する事。その時代、時代の「今」がヴィンテージになるので、ヴィンテージを知らない人たちはその時代を知りませんからね。

服が生まれた時代の背景を知る必要があるということですか?

十倍:アンティークやヴィンテージはその当時のハイブランドです。なので時代を知っていないといけない。僕らは服を見たら「何年代の服だ」とすぐに分かるんですが、50年代のアメリカや、60年代のイギリスで何が起きてたかを知らないとヴィンテージの服は買えない。「この時代のものだ」ということに僕たちは価値観を見出していて、服自体に価値観を見出している訳ではないんです。例えば40年、50年代だったら「 Christian Dior(クリスチャン・ディオール)」「BALENCIAGA(バレンシアガ)」「CHANEL(シャネル)」のニュールック。その時代のハイブランドの集合が古着として消費されるので、言ってしまえば今出てる原宿のブランドっていうのもいつかヴィンテージになるんですよ。

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