日本のファッション雑誌の人気が世界的に高まっていることをご存知でしょうか?日本のファッション雑誌は世界でも類を見ないほどバラエティに富んでいる上に、雑誌ごとにスタイルが確立され、情報量もたっぷり。特に、1970年代から1990年代にかけてのファッション誌のクリエイティビティは特に注目を集めており、近年、神保町をはじめとした古本屋さんは、インバウンド客で大賑わいなんです。今回は、普段からファッション雑誌を収集する筆者が足繁く通うオススメの古本屋を厳選。本当は教えたくない穴場も含め、13店舗をエリア別に紹介します。(文・山田耕史)
目次
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【神保町】マグニフ
世界一の古本の街として知られる神保町で、ひときわ目を引く黄色の外観。「マグニフ(magnif)」は、日本でも数少ないファッション雑誌を軸とした古本屋で、商品は年代やファッションスタイルで分類されています。特に「メンズクラブ(Men's Club)」や「エスクワィア(Esquire)」を中心としたトラッドスタイルを扱うファッション雑誌の品揃えは圧巻。ファッション業界人のファンも多く、レジ周りで店主さんとファッション談義に花を咲かせている光景は、アットホームな雰囲気のマグニフならでは。
■筆者の購入品
◾️マグニフ
所在地:東京都千代田区神田神保町1-17
営業時間:12:00〜18:00
定休日:不定休
公式サイト/公式インスタグラム
【神保町】小宮山書店
神保町のメインストリートである靖国通りに面する「小宮山書店」。世界的な人気を誇るラフォーレ原宿のセレクトショップ「グレイト(GR8)」のブックスペースのセレクトも手掛ける同店は、1階でファッション関連の書籍をラインナップしています。ショーケースには、「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」や「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」「シュプリーム(Supreme)」といった人気ブランドに関する貴重な書籍を多数用意。2階は、写真集やアーティストの作品集などのアート関連が充実していて、現代アーティストの作品も展示するなど、ギャラリーのようにも楽しめます。
■筆者の購入品
1992年の「流行通信」。ヘルムート・ラング(当時はヘルムト・ラングと表記されていたことも新鮮)の貴重なインタビューが掲載されていたので即買い。
Image by: FASHIONSNAP
◾️小宮山書店
所在地:東京都千代田区神田神保町1-7
営業時間:月〜土 12:00〜18:30/日・祝 12:00〜17:30
定休日:火・水
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【神保町】ヴィンテージ 神保町店
映画のポスターが目立つ「ヴィンテージ 神保町店」の1階には、映画のパンフレットや映画関連の雑誌や書籍のほか、野球や演劇などの書籍がたっぷり。入口の左側にある階段を登った2階にファッション関連の書籍がありますが、個人的に掘り出し物との遭遇率が高いのがこのお店。最近では、他のお店ではなかなかお目にかかれない2000年代の「お兄系」のファッション雑誌に遭遇しました。ダメージや汚れがある雑誌を値引きして販売していることもあるので、状態にこだわらない人には特にオススメです。
■筆者の購入品
◾️ヴィンテージ神保町店
所在地:東京都千代田区神田神保町2-5 神保町センタービル 1階、2階
営業時間:平日 11:00~18:30/土 11:00〜18:00/日・祝 12:00~18:00
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【神保町】文献書院 ブンケンロックサイド
「文献書院 ブンケンロックサイド」は、「ロックサイド」という店名の通り、ロックを中心とした音楽系の雑誌や書籍を大量にストックしており、海外からの音楽好きも数多く来店する古本屋。アニメやアイドルなどのカルチャー系の書籍も多数。店内に入って左側に大量のファッション雑誌が陳列されており、特に「ポパイ(POPEYE)」や「ホットドッグ・プレス(Hot-Dog PRESS)」の品揃えが非常に充実しています。雑誌の多くはビニール袋で封をされている状態で陳列されているので、保存状態も良好です。
■筆者の購入品
■文献書院ブンケンロックサイド
所在地:東京都千代田区神田神保町2-3
営業時間:10:30~19:00
定休日:なし
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【神保町】アットワンダーJG
神保町駅近くに店を構える古本屋「アットワンダー」の新店舗として2022年にオープンした「アットワンダーJG」。パチンコ店の跡地で120坪という大型店舗で、店内は広々としているので、ゆったりと目当ての雑誌を探すことができます。ファッション系はもちろんのこと、文学、芸能、アニメなど幅広いジャンルを揃え、古本だけではなく、雑貨やレコードなども取り扱っているので、古本屋初心者にもオススメのお店です。
◾️アットワンダーJG
所在地:東京都千代田区神田神保町1-4-5 日商第一ビル 1階
営業時間:月〜土 11:00〜20:00/日・祝 11:00〜19:00
定休日:年末年始
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【中野】まんだらけ海馬
Image by: まんだらけ
「まんだらけ」と言えば、漫画やアニメ、特撮などのいわゆる「オタクカルチャー」を扱う店、という印象の人が多いのではないでしょうか?「オタクの聖地」として知られる中野ブロードウェイには「まんだらけ」が多数店舗を構え、フィギュアやセル画など様々なグッズが販売されていますが、その中のひとつである「まんだらけ海馬」はSFやオカルト、東洋医学などのマニアックなカテゴリの他、ファッションやアート、建築などの書籍が充実しています。通路に面した特価品コーナーの棚(画像4枚目)では、他の古本屋では数千円の値段がつけられるようなレアな書籍が数百円で見つかったりすることもあるので、要チェックです。
■筆者の購入品
筆者が個人的にナンバーワンメンズファッション雑誌だと思っている「ミスターハイファッション」。近年は相場がかなり高騰していますが、こちらはなんと100円コーナーで発見。
Image by: FASHIONSNAP
◾️まんだらけ海馬
所在地:東京都中野区中野5-52-15
営業時間:12:00~20:00
定休日:年中無休
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【中野】ロンド社
こじんまりとしたお店ながら、バラエティに富んだ品揃えが特徴の「ロンド社」は、「まんだらけ海馬」と同じく中野ブロードウェイの中に店を構えています。アニメやプラモデルの雑誌やムックの他、鉄道や自動車などの書籍が目立ちますが、「ポパイ」や「ホットドッグ・プレス」といったファッション雑誌も充実。近年、ファッション誌は高騰しつつありますが、ロンド社は比較的低価格で手に入れることができる穴場的な古本屋さんです。
◾️ロンド社
所在地:中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ 2階
営業時間:11:00~19.:00
定休日:水曜日
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【中野】チラクシンブックショップ
中野ブロードウェイから数分歩いた、のどかな雰囲気の新井薬師(梅照院)の参道にある「チラクシンブックショップ」。マイケル・ジョーダンが映画監督のスパイク・リーを片手で持ち上げる有名なポスターの脇には、「スラムダンク」をはじめとしたバスケットボール関係の書籍がずらり。ファッション雑誌をはじめとした書籍はカテゴリごとに分類されています。クラフトビールとコーヒーも販売されており、ウッドを基調としたお洒落なカウンターでゆっくりと読書が楽しめます。
◾️チラクシンブックショップ
所在地:東京都中野区新井1−14−17
営業時間:月・火 12:00〜19:00/木〜日 12:00〜20:00
定休日:水曜日、不定休
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【代々木上原】ロスパペロテス
高級住宅街として知られる街、代々木上原の駅のそば、雰囲気の良い飲食店やこだわりの古着屋が並ぶ商店街に店を構える「ロスパペロテス」は、街に馴染んだ落ち着きのある外観がとてもおしゃれ。ファッション系の他、哲学やアート、料理など幅広い品揃えで、商店街という場所柄、絵本などの子ども向け書籍も多く取り扱っています。
◾️ロスパペロテス
所在地:東京都渋谷区西原3-4-2 紅谷ビル G102
営業時間:12:00〜21:00
定休日:火曜日
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■筆者の購入品
【代々木上原】リズム&ブックス
Image by: FASHIONSNAP
最近は「奥渋谷」としてファッションエリアとしても注目度を高めている富ヶ谷の交差点脇のビル1階にある「リズム&ブックス」は、映画や音楽などのサブカルチャー系やアートや写真などの芸術系の他、芸能関係やアンダーグラウンドなカルチャーに関する書籍も充実しています。代々木公園のすぐ近くで、周りにはおしゃれな飲食店や通好みの古着屋なども点在しており、休日のお散歩にもぴったりです。
■筆者の購入品
◾️リズム&ブックス
所在地:東京都渋谷区富ヶ谷1-9-15 星ビル 1階
営業時間:平日 12:00〜22:00/土日祝 12:00〜20:00
定休日:なし
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【西荻窪】ねこの手書店
西荻窪の駅近く、昔ながらの商店街の一角に店を構える「ねこの手書店」。店頭に週刊誌やコミック雑誌が並び、誰でも入りやすいカジュアルな店構えで「街の古本屋さん」という言葉がぴったりのお店です。文庫本やコミックなど、手に取りやすい一般向けの書籍を数多く揃えていますが、音楽や映画、アニメなどのサブカルチャーのほか、ファッション雑誌も多数取り扱っており、2010年代や2020年代といった比較的新しい年代のファッション誌も豊富です。
◾️ねこの手書店
所在地:東京都杉並区西荻南3-7-7-106
営業時間:12:00~22:00
定休日:なし
公式X
【吉祥寺】古本よみた屋
吉祥寺駅から歩いて5分ほどの井の頭通りに店を構える「古本よみた屋」は、老若男女幅広い層に愛される、地元に根ざした古本屋さん。専門書や学術書の他、哲学や宗教などの思想系や、歴史系、アート系の書籍が充実しています。ファッション系は1960年代や1970年代などのかなり古い書籍から、近年のものまで揃っています。新しく入荷した書籍はレジ横の棚にまとめられているので、欠かさずチェックしましょう。
◾️古本よみた屋
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-6-10
営業時間:10:00~ 22:00
定休日:年末年始
公式サイト
【番外編】移動式古本屋「tuneless melody bookstore」
2022年、浅草橋に出店した際に撮影されたもの
Image by: FASHIONSNAP
「tuneless melody bookstore」は、クラブイベントやライブハウス、アウトドアイベントなど様々な場所に出張してお店を構える移動式古本屋。店主である堀田さんが青春を過ごした1990年代のファッション雑誌や音楽雑誌、それにまつわるTシャツや小物など、好きな人にはたまらないアイテムが勢揃い。出店時には公式SNSで随時アナウンスされるので、要チェックです。
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