【連載:平成生まれの音と服】サナバガン高岩遼と原宿「ドゥービーズ」

 自らを"レペゼンゆとり教育"と称するヒップホップチーム「サナバガン(SANABAGUN.)」。独特なキャラクターで周囲の注目を集めるボーカル高岩遼に、東京・原宿のショップ「ドゥービーズ(DOOBIES)」で音楽的ルーツや独自のファッションについてを聞く。平成生まれ平成育ちの次世代アーティストとファッションを紐づける連載「平成生まれの音と服 vol.1」。

- まず初めに簡単に自己紹介をお願いします。

サナバガンのヴォーカル、高岩遼です。岩手県宮古市出身。宮沢賢治とマザー・テレサと同じ8月27日生まれの27歳です。よろしく!

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- サナバガンについて教えてください。

僕らはジャズをベースに、好きな音楽を聴いていたメンツがたまたま一つ屋根の下に集まった1つのチームなんです。同じ目標に向かって全員で仕掛けてく「バンド」というよりも、それぞれ各地で活躍しているメンバーが集った「プロジェクト」という感覚に近いですね。なので、良くも悪くも、仲が良いようで仲が悪い、まとまりがあるようでない。今までに類を見ないチーム、組織なのかなって思います。そんな独特の空気感が強みでもあります。

- 高岩さんが影響を受けたミュージシャンは?

3人いるんですが、まず僕を語る上で欠かせないのはスティーヴィー・ワンダー(STEVIE WONDER)の存在です。「涙をとどけて」という曲を小学3年生の頃にお袋の車の中で聞いたんですが、すごく感動して涙したのを今でも覚えています。そこからどっぷりと音楽の世界にはまりました。2人目はレイ・チャールズ(Ray Charles)です。アメリカのスーパースターが一堂に会したユー エス エー フォー アフリカ(USA For Africa)というプロジェクトの一員で、洋楽好きの叔父が持っていた「ウィー アー ザ ワールド(We Are The World)」のビデオで歌っているのを見て「超かっこいいな、やべぇじゃん」って思って。それ以来大好きで、ジャズにのめり込んでいきました。最後が、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)。スティービー・ワンダーとレイ・チャールズの影響もあって、僕はずっと黒人至上主義だったんですが、高校1年生の時に1,000円くらいでジャズのオムニバスを買って聴いていたら、すごく歌のうまいやつがいて。調べてみたらフランク・シナトラで、彼は白人だったんです。ものすごい衝撃を受けましたね。彼に歌を教えてもらったという感じです。

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-「ドゥービーズ」との出会いは?

「ラディアル(RADIALL:ドゥービーズはラディアルの旗艦店)」の2016年春夏のカタログに自分がモデルとして出させてもらって以来、仲良くさせてもらっています。2016-17年秋冬のルックブックにも出させていただいたのですが、「FUNK」をテーマに自分達らしさを意識したスタイルで男の格好良さを体現していて、そういう姿勢が僕とも寄り添っているような気がして。ラディアルを着るのが僕のアイデンティティになってますね。

- 理想のファッションスタイルは?

僕はジャズマンが好きなので、敢えて「悪さ」や「セクシーさ」を感じてもらいたいなと思ってます。悪そうでHIPなやつが好きなんですよね。フランク・シナトラはイタリア系の移民なんですけど、ジャズエイジ時代のイタリア系アメリカ人の服装は特にかっこいい。シカゴの港と工場を生き抜くイタリア系アメリカ人の、例えばスラックスにそのままジャリ銭入れて中折れのハット被っているようなスタイルって、僕にとってタフガイの象徴なんですよね。それを衣装みたいに着るんじゃなくて自然に着たいですね。

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- 音楽とファッションに共通点はあると思う?

全部共通していると思います。聞いている音楽と自分が着るものは、繋がっている気はしますよね。例えばHIP-HOPスタイルの人は服装を見ただけで、「あ、こいつはHIP-HOP好きなんだな」って思いますし。あとは、ひと昔前だとB-BOYがシールを付けたままニューエラを被る感じや、ナイキ(NIKE)の白いエアーフォースワン(Air Force 1)を絶対に汚さないで履くというスタイルに、音楽で貧困を抜け出した黒人のプライドみたいなものを感じます。なので、もうちょっと人生と音楽とファッションが噛み合ったやつが増えればいいのになって思います。

-ファッションと音楽が人生に現れている人は少ない?

そうですね。同世代は特に、「お前そんなに決めてるのに話してみたらそうでもなかったわ」みたいなやつもいます。女の子はいいとして、中身のある男が増えるべきだと僕は思いますね。

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- 休日は何をしていますか?

僕、ウイスキーが好きなんです。特にバーボンが好きで、休日はお酒を飲んでますね。家で一人で飲むことが多いですが、バーに行くのも好きで、駒込にある「バースローハンド(BAR SLOW HAND)」がお気に入りです。6畳くらいの小さいお店でおっちゃんが1人でやっているんですけど、サービスでフルーツの盛り合わせが出てくるんですよ。豪華だったので行きつけの人だけかと思ってたら、全員に出してました(笑)

- 今気になっているものはありますか?

3つあって、まずはソロアルバムです。以前、20人フル編成のビッグバンドを組んでいたんですが、最近またビッグバンドスタイルをやりたいなと思っています。来年27歳なんですけど27歳の自分の声を録音しておきたいので、誕生日の8月27日にはアルバムを出したいですね。もう一つは映画を作ることです。音楽以外の仲間も誘って、資本をちゃんと得て製作したいなと。でも、まだ漠然とやろう思っているだけの段階です。あと一つは、うちのユニットバスのトイレに高機能ウォシュレットを付けることができるのか、という問題です。この間、腹を下しまして1日に4回ほどおしりを拭く機会があったんですね。その時、遂に血が出てしまってそろそろウォシュレットにしなければいけないという危機感に襲われました(笑)。

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- グループ内のブームってあったりしますか?

ツアー中はみんなでトランプで大富豪とババ抜きをやってました。ババ抜きはトランペットのヒロカズが強いです。ただやりすぎてもう飽きちゃいました(笑)

- 最後にサナバガンとしての目標を教えて下さい。

才能のあるメンバーが8人もいるので、僕も然り、皆すぐにいろいろなことに手を出しちゃうんですよね。他でバンドをやってたり、ソロ活動を始めたり。そういうことで、チームワークが崩れていると指摘されることもあるんですが、僕はやるということに意味があると思うし、必ず大きくなるチームだと信じています。目標としてはサナバガンの収入で良い車買うってことじゃないですかね。良い車を買って、渋谷のセンター街のに8台並べたいです。僕たちのイケてる車8台並べて通行人に「あれサナバガンだよね、写真撮って」って言われたりして、「いや、そういうのじゃないんで」って言ってみたいですね(笑)

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DOOBIES
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-27-1
営業時間:12:00~20:00
電話番号:03-3470-3060
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【平成生まれの音と服】
サナバガン高岩遼と原宿「ドゥービーズ」
ゾンビーチャングと下北沢「フィルム」
Awesome City Clubポリンと渋谷「バラックルーム」
Yogee New Waves角舘健悟と三軒茶屋「ルーム」
NINJASアイと三軒茶屋「トロープ」
MONO NO AWARE加藤成順と祐天寺「ワンスアポンアタイム」
TAWINGSコニー・プランクトンと渋谷「突撃洋服店」
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chelmicoレイチェルと渋谷「ニューススタンド」