【連載】若き写真家の肖像 -Yusaku Aoki-

 ファッションの世界でも活躍する若き写真家を紹介する連載「若き写真家の肖像」。9人目はファッションブランド「トーン(tone)」のルック撮影を担当する29歳の写真家・Yusaku Aoki。


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-海外で良く写真を撮っていますが、今はどこに住んでいるんですか?

気になった街に滞在して撮影する生活をしているのでベースは特にないんですが、今は神奈川の実家に住んでいます。

-幼少期はどんな子供でしたか?

小中高とずっとバスケばかりやっていました。

-進学し、バックパッカーを経験

入学してすぐに旅をしようと思い立ち、18歳のときにスペインに行きました。その旅から今の放浪生活がスタートしています。

-その頃から写真を?

一眼レフを使うことはありませんでしたが、当時携帯電話で音の出ないものを使っていて、それで写真を撮ったりはしていましたね。

-本格的に写真を始めたきっかけは?

就職が決まり、暇だったときに家にあったカメラで撮るようになったのがきっかけです。とりあえず近所でも撮るかーと思ってあれこれ撮っているうちに夢中になっていました。

-なぜ就職はしなかったんですか?

ある時偶然大好きなミュージシャンを撮影するチャンスをもらったことが衝撃的で、就職する事をやめてしまいました。

-いきなりフリーになったんですか?

フリーで活動しながら、もっと総合的に視覚表現を勉強しようと思いデザイン学校の夜学に通いました。写真を中心に勉強するはずが、入った年に暗室がなくなってしまった時はどうしようかと悩みましたね。ただデザインの歴史やイラストレーションなど写真以外の授業がとても面白く、学校には資料が沢山あったので学ぶ事は沢山ありました。

-当時はどういった写真を撮っていたんですか?

アーティストのポートレートやライブを撮ったりしていました。

-2012年にデザイン学校を卒業し、音楽の写真にのめり込む

卒業後はロンドンで半年間生活していました。ひたすら毎週末、現地のクラブシーンを撮り続けていましたね。写真だけではなくて、もともとドラムンベースといったイギリスが本場のクラブミュージックが大好きだったので。

-帰国後は何を?

帰国後は映像会社に居候していました。帰国したばかりの僕に、社長さんがオフィスを自由に使っていいよと言ってくれて。今でもとても感謝しています。会社が代々木八幡にあったので、そこに泊まったりしているうちに気がついたら住み着いていましたね。そこの会社の案件で人手が足りないときに映像を撮ったり、「レッドブル・ミュージック・アカデミー」が東京で開催されたときのフォトグラファーを担当したりしていました。

-ファッション写真の仕事は?

あまりファッションの仕事はしませんが、「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2016 A/W」で「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」のバックステージを撮影したときはとても楽しかったですね。あとは「トーン」というブランドのルックブックを3シーズン前から担当しています。デザイナーの前出さんが「ポートレートのように撮ってほしい」ということだったので、ポートレートを撮る仕事が多い僕の写真に興味を持ってくれたんだと思います。

-なぜポートレートの仕事が多いんですか?

ポートレートしか撮らないんです。何を撮る時も全部ポートレートのような感覚で撮っているところがあって。その被写体自体に艶がある時にシャッターを切っているからだと思います。

-艶とは?

艶は僕の中で被写体への光の当たり方の加減が色っぽく見えたりする瞬間のことを指します。光の当たり方が艶っぽいかどうかは自然の成り行きに任せたいので、ライティングは組まずにほぼその場の光で撮ります。ストロボ光源が今使っているカメラで撮るときはあまり好きではないので、自然光が入るスタジオしか使わないですね。

-写真の風合いが独特ですがレタッチもしているんですか?

フィルムのネガをデジタルスキャンして、そこからレタッチしています。もちろんデジタルでもできますが、撮った写真を一回一回クライアントの方たちがチェックする撮影現場が苦手でフィルムを使うようにしています。自分のリズムで撮影できないので。基本的にはデジタル写真とそんなに変わらないと思います。

-カメラは何を使っていますか?

MamiyaのRZを使っています。

-写真集を出す予定などはありますか?

ある程度作品がまとまったら出しますが、まだ先ですね。誰にもう何言われてもいいやーってレベルまで詰めたものを見せれるまで新作を出すつもりはないです。

-今後の目標は?

ホットな被写体が存在する場所に制約無しにいれる環境を今以上に作ることと、その場所を見つける嗅覚を更に磨いでいく事ですかね。


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Yusaku Aoki(青木 勇策)

1987年神奈川県生まれ。

オフィシャルサイト

= Self-Portrait For FASHIONSNAP =

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■展示会
テラススクエア フォトエキシビジョン Vol.5「Untitled Portraits」by Yusaku Aoki
日程:2017年2月27日〜5月8日
時間:8:00〜20:00(土日祝は休館)

VOL.1 若き写真家の肖像 -草野庸子-
VOL.2 若き写真家の肖像 -小見山峻-
VOL.3 若き写真家の肖像 -小林健太-
VOL.4 若き写真家の肖像 -高木美佑-
VOL.5 若き写真家の肖像 -嶌村吉祥丸-
VOL.6 若き写真家の肖像 -松永つぐみ-
VOL.7 若き写真家の肖像 -トヤマタクロウ-
VOL.8 若き写真家の肖像 -Takako Noel-
VOL.9 若き写真家の肖像 -Yusaku Aoki-
VOL.10 若き写真家の肖像 - Tseng Yen Lan -


(聞き手:芳之内史也)