【連載:マニアですがなにか コンバース編】第一回「覚えておくべき5モデル」

Illustration: ハセガワシオリ

 スニーカーブランドとして長年愛され続けている「コンバース(CONVERSE)」。年代物を求めて日々ショップ探索を繰り返す愛好者も多く、目当てのモデルを見つけた際には言葉では言い表せないほどの喜びを感じるものです。紹介が遅れましたが、僕の名前は高雄 大善と申します。広島の古着屋「KAZZIN Time recycler」のストアマネージャーとして務める傍ら、現在までに100足以上を購入してきた"自称コンバースマニア"です。この連載ではコンバース初心者から上級者まで、全4回にわたりコンバースの魅力を深掘りしていきます。第1回はコンバースの基本中の基本、「マニアが教える覚えておくべきモデル5選」。

【連載:マニアですがなにか コンバース編】
第一回「覚えておくべき5モデル」
第二回「オールスターの種類」

「コンバース」の基礎知識

 そもそもコンバースの誕生は1908年。みなさんもご存知の通り、米国を代表するブランドの1つですね。創設者のマーキス・M・コンバース(Marquis M Converse)が降雪量が多く、深い森や湿地帯の続くマサチューセッツ州の地域性に着目してラバーシューズを作ったのが始まり。その品質の高さが評価され、現在では街で見かけない日はないほど多くの人に愛されています。

知らなきゃ恥ずかしい?コンバースの知っておくべき5モデル

 第一回目は初心者に向けて、数あるモデルの中でも知っておくべきコンバースの5モデルをピックアップ。創業当初からコンバースを支えてきた歴史のあるモデルを順に紹介します。

「オールスター(ALL STAR)」(1917年〜)

converse-takao-01-10-03-1720171002004.jpg コンバースの代名詞「オールスター」は、誰もが一度は見たことのある名作。僕ももちろん大好きです!創業当初はラバーシューズブランドとして運営されていたコンバースですが、それが売れるのは冬のシーズンのみ。通年で販売できるものはないかと模索して開発されたのがバスケットボール専用シューズ「キャンバスオールスター」だったそう。

 今年で100周年を迎えるオールスターは古着業界でも人気が高く、スタイルを選ばないので誰にでもオススメできるモデルです。一言にオールスターと言っても奥が深く種類も様々。詳しくは、第2回で深掘りします。

「ジャックパーセル(JACK PURCELL)」(1935年〜)

converse-takao-01-10-03-1720171002005.jpg オールスターと同様に知名度のある「ジャックパーセル」は、バドミントンシューズとして誕生したスニーカーで、箱には開発に参加した伝説のバドミントンプレイヤー ジョン・エドワード・ジャック・パーセル(John Edward Jack Purcell)のイラストが描かれていることもあります。僕の周りでは聞きませんが、"ヒゲ"や"スマイル"の愛称で呼ばれることもあるとか。

 基本的に白いステッチで縫われているオールスターと比較すると、ジャックパーセルは生地と同色で縫われていることが多く、ステッチが目立たずシンプルでクールな印象。カート・コバーン(Kurt Cobain)が愛用したシューズとしても有名です。

 近年は特にタイで人気があり、オークションで購入してタイに輸出する人もいるほど高額で取引されています。70年代〜90年代のモデルが人気で価格も高騰していますが、 個人的に魅力を感じるのは70年代以前。マニアックな意見かもしれませんが、トゥ(つま先)のボリューム感やキャンバスとラバー(ゴムソールの上部分)が同じ配色になっているのはこの年代ならではです。

「スキッドグリップ(SKIDGRIP)」(1940年〜)

converse-takao-01-10-03-1720171002001.jpg テニス専用シューズとして誕生した「スキッドグリップ」は、オールスターやジャックパーセルと比べると知名度は低いのですが、当時のテニス業界では「ラケットはウィルソン、シューズはコンバース」と呼ばれるほどプレイヤーたちから絶大な支持を得ていました。70年代後半にはカジュアルシューズとして普及し、80年代頃からBMXライダーやスケーターたちがソールのグリップ力に惹かれ愛用していたそう。

 上品なローテクスニーカーで落ち着いた雰囲気があるので、30代〜40代ぐらいの人が履いている印象で、「親父靴」というイメージ。年代物もいつでも買えるというイメージなので、僕もまだ所持していませんが「コンバース」を語る上では外せない一足です。

「ジャックスター(JACK STAR)」(1969年〜)

04jackstar_takao-01-10-05-17.jpg 「ジャックスター」はサイドの星と2本のラインのデザインから別名「スター&バーズ(STAR&BARS)」とも呼ばれています。 2本のラインは1960年代中旬に人気だったアディダス社の代表的なスリーストライプに影響を受けたという噂も。キャンバス地で有名なコンバース社がアッパーレザーに注力し始めた頃に発売したモデルなので、レザーやスエード素材が多く高級感があります。1972年に製造中止になり、現在は当時のものをアレンジしたモデルを復刻。コンバース公式サイトを始め、多くの場所でワンスターと一緒に扱われがちですが、ワンスターのほうが人気が高く「ジャックスターを履くならワンスター」という声をよく聞きます。あまり街では見かけないので「人と被りたくない」という人にはいいかもしれません。

「ワンスター(ONE STAR)」(1974〜)

converse-takao-01-10-03-1720171002003.jpg 発売開始から2年で一度生産を中止した「ワンスター」。販売期間が短いため再販されるまでコンバースマニアの中でも幻の存在でした。前身となったジャックスターのサイドラインを無くした洗練されたデザインが特徴で、コンバース社の中でも最高峰のシューズと言われているそう。90年代のものを履いている人はよく見かけますが、70年代のものでゴールデンサイズを所持している人はファッション業界人でも少ないと思います。僕は70年代のマイサイズ(サイズ10)を古着屋で2度見かけたことがありますが、10万円を越える高額な値段で販売されていました。近年スケーターファッションが流行した影響で、ストリートで人気が高まっている一足です。

 以上、5モデルを紹介してきましたが、 個人的には履き手次第で様々な表情を見せられるオールスターが一番好きです。第2回ではそのオールスターにスポットを当てて、さらに詳しく紹介していきたいと思います。


CONVERSE-takao-por-09-07-17.jpg高雄 大善
KAZZIN Time recycler ストアマネージャー
平成2年・広島生まれ。
Instagram:@hiroyoshi007

大学在学中に古着屋で働き始め、以降神戸や東京、広島と勤務場所は変わりながらも現在に至るまで6年間以上、古着屋の店員一筋。
コンバースへの想いが強く周囲からは「コンバースと言えば高雄」と言われるほど。レアものを掲出する自身のインスタグラムのフォロワー数は9000人を超えた。
11月上旬にオープンする新店舗「nizzak」でもストアマネージャーを兼任する。

KAZZIN Time recycler
BLOG
Instagram

【連載:マニアですがなにか コンバース編】
第一回「覚えておくべき5モデル」
第二回「オールスターの種類」