【ミラノサローネ2015 レポ04】プレゼンテーション編〜旭硝子の革新とnendoの独創性

旭硝子とnendoの作品

 ボンジョールノ! ヨーロッパも、青々しく凜とした新緑と新芽に包まれる季節となった。今年も、4月14日〜19日まで開催されたミラノサローネ国際家具見本市とデザインウィークを取材した。4回に渡る連載も、今回で最終を迎える。(取材・文 Kaoru URATA)

【連載】ミラノサローネ2015 レポート
01家具編〜テーマは「ストーリーテラー」
02プロダクト・マテリアル編〜アレッシィ、エルメス、YOYなど
03人のバイオリズムに沿って進化し続ける照明編

 取材の最中には「全てを伝えたい」気持ちで満たされるのだが、執筆をはじめると、そういう訳にはいかないことに気付く。記憶の中に鮮明に残るプレゼンテーションや商品ばかりだったが、今年は「家具編」「プロダクトと素材編」「照明編」そして「プレゼンテーション編」のカテゴリーでまとめた。プロローグとなる今回は、日本企業と日本人デザイナーにフォーカス。セレクションの共通点は「ガラス」だ。反射、屈折、透過といった、光に呼応し存在する素材の魅力と可能性に触れた。

■旭硝子 AGC

 ガラスの魅力は無限である。絶えず、限界に挑戦し続ける旭硝子(AGC)は、初めてミラノサローネに出展し、ガラスの革新に迫った。

milanosalone2015_u04_001.jpgPhoto: Takehiko Niki

 ガラスと情報を用いた「GLACIER FORMATION」と題したインスタレーションでは、特殊加工をすることで透明ガラスに映像投影を可能にしたGlascene™ (グラシーン)と液晶ディスプレイを直接貼りあわせたInfoverre™(インフォベール)を使用した100枚のガラス、プロジェクター、LED投光器、モジュールLED、振動スピーカーで体感空間を演出。情報と空間、そこに集う人々との新しい関係を模索した。

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2015年ミラノサローネ AGCによる「GLACIER FORMATION」Photo: Takehiko Niki

 その中に一歩入ると、情報を発信しているのは誰なのか?そして、そこに身を置く人は情報を受ける立場の存在なのか?

milanosalone2015_u04_007.jpgGlascene™ (グラシーン) 写真:AGC提供

milanosalone2015_u04_006.jpgGlascene™ (グラシーン)に映像投影したオン状態 写真:AGC提供

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