売れ線は軍手!? ファッションスポット原宿ローソンを大調査

ローソン神宮前4丁目店
ローソン神宮前4丁目店
画像: Fashionsnap.com
  • カテゴリー:

 スナップハンターと被写体が交錯するファッションスポット"原宿ローソン"こと「ローソン神宮前4丁目店」。ある意味日本一おしゃれなコンビニとも言える原宿ローソンも今年で開店から17年目を迎えるそう。栄枯盛衰激しい原宿において老舗の風格すら漂う同店だが、よく考えるとオフィス街でも住宅街でもなく若者だらけの原宿でいったい何が売れているのか謎。素朴な疑問を解決すべく「ローソン神宮前4丁目店」を取材すると原宿の今がわかる意外な売れ線が判明した。

今回取材した「ローソン神宮前4丁目店」は、表参道と明治通りの交差点の程近くにありストリートブランドを抱える裏原宿とラグジュアリーブランドがショップを構える表参道の中間とも言える場所に位置している。交通アクセスも抜群でメトロでは1日の乗降者数146,476人の表参道駅、74,693人の明治神宮前駅(22年度:ともにメトロHP調べ)と乗車人員71,456人を誇るJR原宿駅(-降車含まず-22年度:JR東日本HP調べ)の3つの駅に囲まれており、全国にある10,264店(2011年9月末時点)のローソンの中でも1日の来客者数が通常店舗の約4倍以上の4,000人弱を記録するなど国内トップクラスの来店者数を誇っているそう。そのため店舗前は原宿に来た買い物客や原宿に勤務している人が往復する事も通常で、人通りの多さからスナップ撮影を行うファッション誌やカットモデルを探す美容師、モデル事務所などがローソン前に"常駐"するなど人と人が出会う「ファッション交差点」とも言える。

 そんな「ローソン 神宮前4丁目店」ならではの売れ筋商品として上がったのは携帯充電池。徒歩3分圏内に日本初上陸のハワイ料理「Eggs'n Things」やインディアンジュエリーショップ「goro's(ゴローズ)」など1〜2時間待ちが珍しくない行列常連ショップがあることから週に100個以上が売れていくという。待ち時間に携帯で暇つぶしをしているうちにバッテリー切れをおこした人が買い求めていくようだ。飲料水は国内ローソンの中でも1、2位を争うほどの販売数らしく、モデル事務所が注目するほどスタイル良しな原宿ガールが多く来店するためか、通常店舗とは違いカロリーオフなミネラルウォーターの売れゆきが良いとのこと。意外にも水とは正反対なイメージのあるレッドブルもかなりの人気で1日100本は売れており、立ち仕事が多い美容師さんやショップの店員さんなど、元気そうに見えて実は原宿キッズはお疲れなのかもと心配してしまう。

 天候次第だが平均して最も売れるのは傘とのことで、取材中も雨が急に降って来たが傘が飛ぶように売れていた。特に帰りの時間に降ると傘の購入率が上がるそうで、原宿ローソンは国内店舗の中で最も傘を売るお店と教えてもらった。とはいえ、その反面、雨だと町に人が少なくなり他商品の販売が落ちるということなのでできれば降って欲しくないのはお客もお店も同じのよう。

 表参道ヒルズがオープンした2005年頃に「ローソン神宮前4丁目店」店長に就任したという馬場秀夫さんは、「就任した当初は面白いファッションの人が多いなと思ったけど、今では気になりませんね。」と笑顔。日々の売れ筋に加えて、移り変わりの激しい街「原宿」ならではの"置いておかなければならない商品"を聞くと「最近は軍手」と意外な応えが返ってきた。原宿ローソンの周辺では2010年に惜しまれつつも閉店した明治神宮前交差点の「Gap(ギャップ)原宿店」跡地で、現在新たな新施設が建設中。また、2010年8月末をもって現店舗での営業を一旦休業した「キディランド」も、大規模な建て替え工事を行っている。大規模工事以外にも、アパレルショップが多いため店舗改装や内装工事、新規出店なども多くどこかしらで工事中という地域事情が絡んでいるようだ。

 馬場さんは「工事現場の人が忘れてしまったり、消耗品なので作業中に破れてしまうことも。大規模な工事が多い分、軍手の需要は他店に比べて高い。切らさないようにしている。」と2列にわたり陳列していることからも、軍手の需要が高いことがわかる。

 また、「ヒールのついた新品のサンダルを買って、靴ズレしてしまう女性がよく買っていかれるんですよ。」と原宿売れ線として絆創膏を上げている。若い女性だけではなく、原宿に始めて訪れた外国人観光客や竹下通りを下ってくる修学旅行生らなど"とにかく歩く"客にも喜ばれているという。絆創膏は通常のタイプから衝撃から守るガードタイプや防水タイプまで種類を豊富に揃えており薬局に引けをとらないラインナップとなっていた。

 ちなみに「冬場はホッカイロの売れ行きがよくなるので、絆創膏の売り場は縮小するんですよ」とのことで四季折々で品揃えの配置や量を絶妙に変える高感度ショップさながらのトレンド感こそが原宿ローソンの一番の"売れ線"かもしれない。