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紙ではなくTシャツに掲載 commons&sense佐々木編集長による新マガジン「TEEED」始動

Fafiのインタビューが掲載されたTシャツ。左=フロント、右=バック
Fafiのインタビューが掲載されたTシャツ。左=フロント、右=バック
画像: FASHIONSNAP

 雑誌「commons&sense」の佐々木香編集長による新ライフスタイルマガジン「TEEED」が始動した。Tシャツを一つのメディアとして捉え、インタビューやファッションストーリーをTシャツに"掲載"した状態で販売する。媒体名は、Tシャツの「TEE」とエディトリアルの「ED」の組み合わせ。紙媒体によるデジタル移行が目立つ出版業界で「デジタルに興味はない」と明言する佐々木編集長が、"究極のアナログ媒体"で勝負する理由とは。

 1997年の創刊以来「commons&sense」の編集長を務めてきた佐々木香は、Tシャツを「洋服ではなく、メッセージを伝える一つの手段」と捉える。「キャサリン ハムネット」や「ヴィヴィアン・ウエストウッド」が過去に発表したメッセージTシャツなどを例に、Tシャツは着ること以上の意味を持った"媒体"としての役割を持っていると解釈する。その一方で、「ローリングストーンズやニルヴァーナのTシャツを着ている人はたくさんいるが、彼らの多くはバンドについてあまり知識を持っていない」ことに歯がゆさを感じていたといい、こういった現象はTシャツが高額だった数十年前には見られなかったと話す。「普及されてマスになることはプラスの要素もあるが、価値観まで薄くなるのは嫌だ」とし、メディアとしてのTシャツを展開する「TEEED」を立ち上げた。編集長は佐々木自身が務める。

 「TEEED」0号では、ジョン・レノンをはじめ、プリンス、マーガレット・サッチャー、バラク・オバマ、クレオパトラ、ジャンヌ・ダルク、マルコム・X、ボブ・マーリー、Fafi、デヴィッド・ボウイなど音楽家から芸術家、政治家、歴史上の人物まで個性豊かな18人をフィーチャー。ジョン・レノンのTシャツでは、フロントに「LIFE IS VERY SHORT AND THERE'S NO TIME FOR FUSSING AND FIGHTING, MY FRIENDS.」という同氏の言葉、バックにプロフィールがプリントされるなど、佐々木編集長が「"Tシャツの裏表=雑誌の見開き"のような感覚」と話す通り、Tシャツ1着にレノンに関する情報が詰め込まれた。Fafiなどイラストレーターを特集したTシャツでは、エクスクルーシブのインタビューも掲載されている。0号はXS、S、Mのウィメンズのみのサイズ展開で、阪急うめだ本店限定で販売。展示会は春夏と秋冬の年2回開催で、メンズの展開も開始する来季以降はセレクトショップなどでの販売を視野に入れる。今後はTシャツに掲載する形式での広告も販売し、ファッションブランドに限らずメーカーや団体との取り組みにも興味があるという。