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「建築は体験」安藤忠雄展の概要発表、過去最大規模で半世紀の活動を振り返る

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【2017/9/28】展示風景を公開

笑顔を見せた安藤忠雄
笑顔を見せた安藤忠雄
画像: FASHIONSNAP / 「安藤忠雄展」広報事務局

 国立新美術館が、建築家の安藤忠雄に焦点を当てた展覧会「安藤忠雄展―挑戦― TADAO ANDO:ENDEAVOURS」(以下、安藤忠雄展)の概要を4月12日に発表した。発表会には安藤本人も出席し、安藤の半世紀に及ぶキャリアを辿った過去最大規模となる同展の内容を説明した。

 国立新美術館の開館10周年記念展として企画された「安藤忠雄展」では、これまで手がけてきた建築の模型やスケッチ、ドローイングなど計200点以上を展示。独学で学んだ時代の旅スケッチから、パリの商品取引所をフランスの富豪フランソワ・ピノーの美術館に改装する最新プロジェクトまでがそろう。原点ともいえる住宅模型の展示数は約100点を予定し、いずれも建築模型製作会社ではなく学生たちと手がけた作品になるという。会場中央には、30年にわたる直島での活動を空間インスタレーションで紹介。安藤の「建築は体験」と考えから、模型は実際に触れたり撮影を許可する。野外には代表作「光の教会」を原寸大で再現し、実物と同様にコンクリートを使うことで手触りや重さなどをリアルに体験できるようにするという。また、実際の作品には光の十字架を表現する壁一面の切り込み部分にガラスが差し込まれているが、安藤の希望によりインスタレーションではガラスを使わずに制作される予定。

 安藤は大学の通う資金がなかったことから建築を独学で勉強。2009年にはガンを患い、胆のう、胆管、十二指腸を、2014年には膵臓と脾臓を全摘するなど「絶望」と感じることも多かったが、常に"挑戦"し続けてきたという。今回の展覧会には「日本人はおとなしく常識的な人が多いなか、新しい世界を切り拓いてほしい」という思いを込め、自身の模型などを通じて「建築が生命力あるものと伝われば」と語る。建築家の丹下健三に影響を受けた安藤は建築を「歴史、現在、そして未来を考えるもの」「公共性のあるもの」と考え、今後は「子どもたちのための図書館を作りたい」と意欲を示している。

 国立新美術館では、2016年3月に開催したファッションデザイナー三宅一生の仕事を紹介する展覧会「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」が好評を得たことから、青木保館長は「ファッションの次は建築をと思っていた」とコメント。安藤忠雄展の会期は9月27日から12月18日までで、海外でも巡回展として展開することを視野に入れているという。

■安藤忠雄展―挑戦― TADAO ANDO:ENDEAVOURS
会期:2017年9月27日(水)〜12月18日(月)
開館時間:10:00〜18:00(金曜日・土曜日は20:00まで)
     ※入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週火曜日
会場:国立新美術館 企画展示室1E+野外展示場
   東京都港区六本木7-22-2

公式サイト