【5分でわかる】国内アパレルメーカー・小売の16年度通期業績トップ10

 国内のアパレルメーカーおよび小売業の2016年度通期決算から、売上高上位10社(当社調べ)をランキング形式でまとめた。

apparel-2016-20170608.jpg

【1位】ファーストリテイリング
 (IFRS)※2017年8月期第2四半期連結累計(2016年9月1日〜2017年2月28日)
 売上収益:1兆175億800万円(前年同期比0.6%増)
 営業利益:1,306億5,700万円(前年同期比31.5%増)

※2017年8月期の連結業績予想
 売上収益:1兆8,500億円(前期比3.6%増)
 営業利益:1,750億円(前期比37.5%増)

 ユニクロを運営するファーストリテイリングは世界のアパレル専門店2016年度売上高ランキングで、1位のインディテックス(ZARA他)と2位のH&Mに続くトップ3。世界No.1のアパレル小売企業となることを中期ビジョンに掲げている。2017年8月期第2四半期のセグメント別では、国内ユニクロ事業と海外ユニクロ事業が増収増益、グローバルブランド事業は増収減益。今年2月から有明の新社屋UNIQLO CITY TOKYOを稼働し、サプライチェーンを変革してテクノロジーを活用することで、これまでの「製造小売業(SPA)」から「情報製造小売業」へと舵を切る。

・関連記事:ファーストリテイリング柳井正社長「革命を起こす」有明プロジェクト発表

【2位】しまむら
 2017年2月期(2016年2月21日〜2017年2月20日)
 売上高:5,654億6,900万円(前年比3.6%増)
 営業利益:487億9,400万円(前年比22.3%増)

 「ファッションセンターしまむら」で知られるしまむらは、世界のアパレル専門店2016年度売上高ランキングで10位。主力のしまむら事業では1,365店舗、その他の事業のアベイル、バースデイ、シャンブル、ディバロ、子会社の思夢樂、飾夢楽を加えたグループ全体では2,000店舗を超える。消費を取り巻く厳しい環境は変わらないと捉える今期は変革のスピードを上げ、2017年度の売上高は6,100億円、営業利益は567億円を見込む。

【3位】ワールド
 (IFRS)2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)
 売上収益:2,575億3,700万円(前年比7.4%減)
 営業利益:144億6,300万円(前年比24.0%増)

 前期に集中して実施した構造改革による不採算事業の撤退、不採算店舗・低収益店舗の退店により直営店舗数は減少したが、営業利益は回復。国内ブランド事業では既存ブランド・既存店舗の再成長に取り組んだ。国際ブランド事業においては、中国、台湾、韓国での販売事業に加え、昨年11月にタイの大手企業グループSAHA GROUPと合弁会社ワールド サハ ファッションを設立し、今年3月にはバンコクに「タケオキクチ」を初出店。4月1日にはワールドを持株会社とする持株会社体制に移行している。

【4位】青山商事
 2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)
 売上高:2,527億7,700万円(前年比5.2%増)
 営業利益:202億1,000万円(前年比5.3%減)

 「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」をはじめとする中核のビジネスウエア事業の売上高は1,884億2,600万円(前期比0.3%増)、営業利益は194億6,400万円(前期比0.3%減)。メンズ衣料だけではなく、ウィメンズ衣料においてもミセス向けのキャリアスーツやフォーマルなどの強化により好調に推移している。カジュアル事業では、中核部門であるイーグルリテイリングにおいて「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」を6店舗出店したが、円安に伴う値上げで客数減、過剰在庫の処分などが影響し、売上高は166億8,400万円(前期比5.6%減)、営業損失は15億5,600万円となった。また、青山商事は「フランフラン(Francfranc)」を展開するバルスから、雑貨・インテリアショップを運営する WTW(ダブルティー)の全株式を2016年4月1日付で取得し、完全子会社化した。

【5位】オンワードホールディングス
 2017年2月期(2016年3月1日~2017年2月28日)
 売上高:2,449億円(前年比7.1%減)
 営業利益:42億300万円(前年比11.3%増)

 国内アパレル事業は、中核事業会社のオンワード樫山において主力ブランドのプロモーション強化や、Eコマース向け企画商品の充実、オンワードクローゼットと店頭の在庫情報の一元化による販売の機会損失削減などの施策により一定の成果は得られたが、国内事業全般では夏場から秋口にかけての天候不順の影響や、百貨店等の主力流通の衣料品売上が苦戦したことなどにより、減収減益となった。海外アパレル事業は業績改善。全アパレル事業の売上高は2,379億3,300万円(前年同期比4.2%減)、営業利益は54億6,100万円(前年同期比1.7%減)となっている。

【6位】アダストリアホールディングス
 2017年2月期(2016年3月1日~2017年2月28日)
 売上高:2,036億8,600万円(前年同期比1.8%増)
 営業利益:149億1,600万円 (前年同期比6.8%減)

 売上高は、ウェブ事業が順調に伸長したことなどにより国内既存店は前年同期比2.5%増、グループ全体では前年同期比1.8%増と堅調に推移。「グローバルワーク」「ニコアンド」「スタディオクリップ」および「レプシィム」が主な牽引ブランドとなった。91店舗の出店(内、海外12店舗)、64店舗の退店(内、海外8店舗)の結果、同社グループの店舗数は1,351店舗(内、海外108店舗)。次のステージに向けて新規事業の開発にも注力しており、3月に1号店をオープンしたライフスタイルブランド「ラコレ(LAKOLE)」や、グループ会社化したアリシア、米アパレルVelvet, LLCの運営などにも着手していく。

【7位】ワコールホールディングス
 (米国基準)2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)
 売上高:1,958億8,100万円(前年比3.5%減)
 営業利益:110億6,500万円(前年比20.2%減)

 国内事業では、直営店事業は順調に推移したが卸事業が伸び悩み、海外事業は円高の影響による売上の押し下げが大きく影響し減収減益。ワコールブランド事業では着け心地が快適な新機能ブラジャーや眠り心地にこだわるパジャマ、ウイングブランド事業ではジュニア世代向けブランド「プリリ」が好調で、ウエルネス事業では「CW‐X」のスポーツブラが堅調に推移したが、市場競争が激化している機能性タイツは苦戦した。海外事業では、豊満体型ブランド「エロミ(Elomi)」が、欧州、北米、豪州といった全市場で前期を大きく上回った。ピーチ・ジョン事業では国内直営店が好調に推移し、また国内の通販事業ではアウターウエアが苦戦するなど大きく前期を下回ったことで、店舗事業の売上高が通販事業を上回った。海外子会社は香港と中国ともに好調で、全体の売上高は0.7%減の111億700万円となった。

【8位】AOKIホールディングス
 2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)
 売上高:1,940億4,600万円(前年比2.9%増)
 営業利益:144億4,700万円 (前年比18.8%減)

 新規出店及びファッション事業の既存店が寄与し増収の一方、売上総利益率の低下・販売管理費の増加により減益。ファッション事業ではスーツ需要の二極化(ブランド・オーダー志向と機能・価格志向)や女性の社会進出と管理職の増加、大きいサイズの需要増、EC市場拡大といった市場の変化に対応し、パーソナルオーダーコーナーの充実やレディスコーナーの拡大など既存店のリニューアルを実施した。2L~8Lをそろえる大きいサイズの専門店「Size MAX(サイズマックス)」を強化しており、150店舗体制を目指している。

【9位】TSIホールディングス
 2017年2月期(2016年3月1日~2017年2月28日)
 売上高:1,591億4,300万円(前年比4.8%減)
 営業利益:25億4,100万円(前年比139.4%増)

 既存事業についてはゴルフブランドの「パーリーゲイツ」、ストリートカジュアルブランドの「ステューシー」、レディースカジュアルブランドの「マイストラーダ」や「ジル・バイ・ジル スチュアート」が特色を活かした商品を展開することにより引き続き好調に推移。基幹ブランドの「ナノ・ユニバース」も組織の抜本的見直しによるオペレーションの効率化などにより、売上を伸ばした。飲食事業においては、米発ペイストリーショップ「DOMINIQUE ANSEL BAKERY」やカフェ「Urth Caffe」において積極的な出店を図ることで、アパレル事業に次ぐ収益の柱に育てる。

【10位】ユナイテッドアローズ
 2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)
 売上高:1,455億3,500万円(前年比3.3%増)
 営業利益:91億6,500万円(前年比17.2%減)

 ユナイテッドアローズ単体の既存店売上高は前期比102.0%で、小売、ネット通販、アウトレットとも修正計画を上回って推移。事業別では、ユナイテッドアローズ事業はメンズ・ウィメンズのカジュアル部門、グリーンレーベル リラクシング事業はメンズドレス部門およびウィメンズ全般、スモールビジネスユニット事業はドゥロワー、ボワソンショコラ、ステーション ストアが順調。収益性の改善には実店舗よりも利益率が高いネット通販売上の拡大は不可欠と捉えており、今年4月には各ブランドサイトとユナイテッドアローズ オンラインストアの統合リニューアルを実施した。現在16%のネット通販の売上構成を、長期的に25〜30%まで引き上げる考え。