「目指すはアウトドアのファストファッション」仕事着のワークマンが増産&拡充で一般層に訴求

2017年秋冬製品発表会
2017年秋冬製品発表会
画像: FASHIONSNAP

 ワーキングウエア業界1位の「ワークマン」が、スポーツおよびアウトドアウエアの展開を本格的に始動する。

 ワークマンはベイシアグループの中核企業として建設現場や工場、飲食店で働く主力であるプロ顧客向けの商品を中心に全国807店舗(2017年8月末時点)を展開。今年は自社製品比率30%を目指しており、中でもプロ顧客以外の一般顧客向けのアウトドアおよびスポーツの商品の開発に注力している。昨年、カジュアルウエアの「フィールドコア(Field Core)」、スポーツウエアの「ファインドアウト(Find-Out)」、防水ウエアの「イージス(AEGIS)」、防寒ウエアの「ヒートアシスト(HEAT ASSIST)」の作業着の持つ高機能の耐久性と動作性を取り入れた4ブランドを発売。口コミで広がり、TVの情報番組で特集されるなど人気を集めた。一部完売する商品も出るなど反響を受け、今年は増産と共にラインナップを拡充。アウトドアおよびスポーツ向けの商品群は昨年30億円、今年は60億円を売り上げ、来期は100億円を突破する見込みで右肩上がりだ。

 製品は仕事着同様、屋外で8時間着用することを前提に開発されており、トレンドを追わない無駄を削いだベーシックなデザインがそろう。価格は専門ブランドと比べスポーツ系商品は1/3、アウトドア系商品は1/2で提供し、低価格に設定することで極力値引きや特売を行わず、数年間売り続けることができるためロスが生じずに粗利率35%での値付けが可能だという。「フィールドコア」の「驚くほど軽いSTRETCH」シリーズの防寒用ブルゾン(税込2,900円)は昨年10万着を売り上げ、今年は2倍となる20万着を目指し10月から販売を開始する。

 2017年秋冬製品発表会に出席した土屋哲雄 常務取締役は「アウトドアやスポーツウエアはブランド志向が高く、1着買うだけでも1万円以上するが、我々が目指しているのは高機能ウエアを絶対的な低価格で提供する『日本初のアウトドアファストファッション』。売り上げ約1兆円を超えるフランスのデカトロンをベンチマークとしている」と明確な指標を掲げる。また「固定客率が高く定期的に店舗に足を運ぶお客様が多いため、販促にお金をかけなくて済む。商品を手に取ったお客様の購入率は5割にのぼる」と自社の強みを挙げる。一方、一般顧客の認知度の低さは今後の課題で、現在は地方や郊外を中心に出店しているが、来年を目処に首都圏のファッションビルなどに最重要ブランドと位置付ける「フィールドコア」を中心としたフラッグシップの出店を計画しており、都市部の若年層など新たな顧客の獲得を目指す。